「フォロワーを増やす方法」に思うこと②素人には難しい方法論について
今年の3月、「フォロワーを増やす方法」に関する記事をたくさん読んだ。
結論から言うと、私はどの方法論も採用しなかった。だから未だにフォロワーは少ない。
昨日の記事にも書いたとおり、私自身はフォロワーを増やすことに注力するのはやめた。
だからといって、「フォロワーを増やす方法」などの発信に否定的ではない。「フォロワーを増やしたい!」と思うことも、そのニーズに向けて発信することも、他人が否定することではないと思う。それに、有益性の高い記事も多い。
だけど、色々読んだ中で「うーん。それって本当に効果あるのかなぁ?」と疑問に思う方法論も、たしかにあった。
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たとえば、「SNSでインフルエンサーに近づけ」言説。
複数の記事でそう指南されているということは、それを実行している人も多いだろう。
インフルエンサー側からすると、「毎日たくさんの人たちから近づかれている」ことになる。
人間だから、近づいてくるアカウントのすべてに「平等に対応する」といったことはないだろう。無視することもあれば、対応する(場合によっては拡散する・仲良くなる)アカウントもあるわけで、その両者をどうやって判断しているのか?
……それは、その人によって違うんだろうなぁ。
だって、インフルエンサーといっても人間だもの。ビジネス用のアカウントだって、運用しているのは人間だ。
想像だけど、相手を利用するためにインフルエンサーに近づいても、
「あー、はいはい、私を利用しようとしてんのねw」
と一瞬でバレるのではないだろうか?
商魂たくましい人なら、そうやって近づいてきた人たちを逆に利用して一儲けしているのかもしれない。
だから、「SNSでインフルエンサーに近づけ」言説は、よっぽど巧妙にやらない限りは効果を得られないと思う。
もちろん、ビジネス的に「悪い」ことではない。ただ、多くの素人にとっては「難しい」やり方だと思う。
ちなみに私は自意識過剰なので、「利用するために近づいて、それが一瞬で相手に見抜かれる」ことを想像するとめちゃくちゃ恥ずかしい。
だからインフルエンサーについて記事の中で褒めるとき、「もしも本人が読んだとき、利用するために近づいてると思われないようにしなきゃ!」と思う。気にしすぎて、その人の名前のハッシュタグをあえてつけなかったりする。
これはこれで、はたから見れば不自然かもしれない。
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あと、「役に立つ記事を書け」という言説についても、思うところはある。
いや、この言説そのものは理解できる。私が「フォロワーを増やす方法」を調べたように、ノウハウ記事には需要があるからだ。
思うところがあるのは、「役に立つ記事を書け」という発信ではなく、そういった発信の受け取り方だ。
たとえば、成功していない人が書く「成功法則」記事を見たことはないだろうか?
あるいは、自分探し中の人が書く自己啓発記事。
それって、正社員経験のない私が書く「正社員になる方法」みたいなことだ。
辛辣な言い方になるけど、誰かの役に立つとは思えない。
推測だけど、成功していないのに成功法則を書いてしまう人は、「役に立つ記事を書け」という発信を素直に受け取って、それを実行しているのではないだろうか?
その素直さと行動力、努力は、とても素敵なことだ。
でも、残念だけど、そのやり方は得策ではないと思う。
たとえば、店舗デザイナーのヤマシタマサトシさんは「デザインのノウハウ」についての記事をたくさん書いている。
その情報を求めている人にとって「役に立つ記事」だ。フォロワーもぐんぐん増えている。
これは、ヤマシタさんの中に長い年月をかけて培ってきたノウハウがすでにあるから書けるものだ。
たぶん「役に立つ記事を書け」言説は、こういうことを言っているのだと思う。
「誰かの役に立つノウハウを持っている人はそれを提供しよう」という意味であって、決して「付け焼刃の知識でノウハウ風のもの(自己啓発風のもの)を書こう」という意味ではないだろう。
また、「役に立つ」も切り取り方次第じゃないだろうか。
たとえば、渡辺直美ちゃんが書くなら、「痩せる方法」ではなく「ぽっちゃり体型のおしゃれコーデ」だろう。
フォロワー100人の人に書けるのは、「フォロワーを増やす方法」ではなく、「なぜ私にフォロワーが増えないのか考えてみた」といった考察や、「フォロワー100人からインフルエンサー目指します!」といった実録ではないだろうか。
どんな内容に需要があるのかは、やってみないとわからない。
でも、「できていない人」のアドバイスをありがたく受け取る人は少ないので、「できていない人」はアドバイス以外の方法を探したほうが得策じゃないだろうか?
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私には、多くの人にフォローされるだけの「気力」がない。
フォロワーを増やそうと画策しなくなった最大の理由はこれで、端的に言うと、「フォロワー増やすために頑張るのめんどくさそうだなー。その気力を他のことにまわそう」と思ったからだ。
だけど、そう思えるようになったのは「フォロワーを増やす方法」記事をたくさん読んだからであって、やっぱり、読んでよかったと思う。
「私はやめとこ」という判断基準になることも、こういったノウハウ記事の存在意義のひとつではないだろうか。
フォロワーは少ないけど、noteもTwitterもとても楽しいです。
同じようなテーマで書いた話。
以前ある起業コンサルタントの方と知り合って、彼女をとりまく起業女子たちのブログを読んでいたけど、だんだんと内容が画一的になってきて読むのをやめてしまったこと。