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「独裁者」から「解放者」へ

「大人になってから7つの『才能』の見つけ方」という本からです! よろしければどうぞ!

増幅型リーダーは、メンバーを抑圧から解放する

 メンバーを育てるリーダーは、自分の考えを押しつける「独裁者」ではなく、メンバーに裁量を与えて自由に考えさせる「解放者」です。

 「独裁者」は、人々のアイデアや能力を抑え込むような、威圧的な環境を作り出します。
 仕事の権限を委譲せず、メンバーを萎縮させるので、だれも無難なアイデアしか出さないようになってしまいます。

「解放者」が作り出すのは、「居心地の良さ」と「プレッシャー」を兼ね備えた緊張感のある環境

 一方、「解放者」が作り出すのは、「居心地の良さ」と「プレッシャー」を兼ね備えた緊張感のある環境です。
 メンバーの失敗を許容し、失敗から学ぶチャンスを与えるかわりに、間違いを繰り返さないようにと求めます。
 その結果、メンバーはより大胆で素晴らしいアイデアを生み出し、難しい仕事を成し遂げられるようになります。

ピラミッド型組織においては、有能で熱意のある人物でも「独裁者」になってしまいがち

 ピラミッド型組織においては、有能で熱意のある人物でも「独裁者」になってしまいがちです。
 しかし、威圧と恐怖が最高の仕事を生むことは決してないと心に留めるべきです。

「解放者」になるために

 「解放者」は、メンバーの居場所を作り、最高の仕事を求め、素早い学習のサイクルを生み出します。

 「解放者」の最初の仕事は、メンバーの話に耳を傾け、彼らが貢献できる場所を意図的に作り出すことです。

一貫した行動をとることでメンバーに安心感を与え、メンバーに平等にチャンスを与える


 また、リーダーとして一貫した行動をとることでメンバーに安心感を与え、メンバーに平等にチャンスを与えます。
 そのうえで、解放者は結果よりも「最高の仕事をしよう」という努力を重視することで、メンバーにストレスではなく前向きなプレッシャーを与えるのです。
 さらには、失敗を許容し、共有することで、失敗から学び続ける風土を育てていくのです。

「全能の神」から「挑戦者」へ

 「増幅型リーダー」と「消耗型リーダー」の違いは、指示の出し方やチャンスの追い求め方にも如実に表れます。

「消耗型リーダー」は、自分がまるで「全能の神」のようにすべてを知っていると考える


 「消耗型リーダー」は、自分がまるで「全能の神」のようにすべてを知っていると考え、命令することを仕事だと捉えています。
 するとメンバーは、リーダーの考えを憶測することにエネルギーを費やし、リーダーがやり方をわかっている範囲でしか成果を出せないようになってしまいます。

 一方、「増幅型リーダー」は、自分がすべてに答える必要はないとわかっています。
 正しい事業機会を見つけて、メンバーを課題に向かわせます。
 すると組織は、挑戦を受け入れる集中力とエネルギーをもつようになる。「増幅型リーダー」は、不可能を可能にする「挑戦者」なのです。

「挑戦者」になるために

 「挑戦者」は、チャンスの種を撒き、挑戦を掲げ、メンバーに自信を植えつけます。

 「全能の神」が指示待ち体制を生んでしまうのに対し、「挑戦者」は素早い行動の循環を生み出します。
 何故なら「増幅型リーダー」のもとでなら、メンバーはリーダーに認められようと競争することなく、挑戦に没頭できるからです。