してはいけない自殺とは

人に無用な迷惑をかける自殺は悪

　無条件で自殺は悪であるというスタンスを私自身は取りません。
　一つはっきり言えることは、人に無用な迷惑をかける自殺は悪だということです。

自殺死亡率は世界ワースト6位。女性はワースト3位

　日本は世界有数の自殺大国で、自殺死亡率は世界ワースト6位。女性はワースト3位。
【引用元】厚生労働省「平成29年版自殺対策白書」https://www.mhlw.go.jp/content/h29h-2-3.pdf

自殺の手段は首つりが圧倒的で全体の6割

　アメリカでは自殺の半数以上が銃による自殺ですが、銃が簡単に入手できるアメリカの自殺死亡率は10万人あたり13.4人で、19.５人の日本よりずっと自殺の少ない国なのです。銃が持てない日本では、自殺の手段は首つりが圧倒的で全体の6割を超えています。
【引用元】厚生労働省「平成29年版自殺対策白書」https://www.mhlw.go.jp/content/h29h-2-3.pdf

首つり自殺は見つけた方がショック

 　首つり自殺は、ビルからの飛び降りや列車の前への飛び込みなどに比べれば、人への迷惑度合が少ないのは確かですが、首つり死体を発見した人の衝撃度は、地面や床に倒れている死体を発見したときよりはるかに大きい。
　一生トラウマになるでしょうから、死ぬ人が考えている以上に罪作りな死に方かもしれません。

首つり自殺はテクニックが必要

　また、首つりは喉を圧迫すると苦しむので、すぐに気絶するような首つりは特殊なテクニックが必要だといいます。日本の絞首刑のように高いところから落下しながら首を吊ると、その衝撃で首の骨が折れて瞬時に気を失えるそうですが、万一失敗したときは確実に重度の後遺症が生じて悲惨なことになります。

問題の多い自殺方法

　自殺の方法についていろいろな文献をあたって調べてみました。以下、「問題の多い自殺方法」についてまとめてみます。
【参考】たくきよしみつ(2018).医者には絶対書けない幸せな死に方(講談社＋α新書)(pp.192-194).講談社.Kindle版. 

・手首を切る…そんなに死ねない（実証済み）
・注射器…で血管に空気を送り込む(難しい）
・感電…発見者が感電する可能性がある
・銃…作れるらしい
・排ガス・練炭中毒…途中でエンジンや火が止まる。また、都市ガスは（天然ガス）は無毒なので自殺には使えない。従い、田舎での症例が多い。
・青酸カリ…入手がそもそも難しい。また、死ぬまでに大変苦しい。
・毒性植物……未知な点が多すぎる。
・処方箋のいらない市販薬の大量服用……これは一気に30錠以上飲んだが全く意味がなかった（実証済み）。
　致死量が大量で、しかも即効性がないために苦しむ。成功率も低い。例えばアスピリンを大量に飲んでも、数日間胃が焼けるように痛んでのたうち回るだけで死ねない可能性が高い。
・処方箋の必要な睡眠薬など……これは一気に30錠以上飲んだが全く意味がなかった（実証済み）。

【参考】たくきよしみつ(2018).医者には絶対書けない幸せな死に方(講談社＋α新書)
(pp.191-192).講談社.Kindle版. 

　こうして並べただけでも、楽で、確実で、迷惑度合の少ない自殺がいかに難しいか分かります。