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可愛いあの子が気にゐらない
『芽吹きだしてるあの子の春に
気づかないほど鈍くはないわ
時効外れの恋慕がもたらす
季節外れの熱中症よ』
幼稚園から高校まで女子高です
私はカソリックの私立女子高に通っている高校2年生です。
幼稚園から高校まで女子高です。
男性の方を好きになったことはありません。
好きになった女性の方は何人かいらっしゃいました。
でも好きになった女性の方は女性のことが好きな方はいらっしゃいませんでした。
塾で男子校の方と中学の後半から付き合う方は増えてきました。
私が好きな方は高校在学中は人を好きにならないと思った
私が好きな方は中学の時から上智大学の外国語学部英語学科志望です。
私が通っているカソリックの私立高校は毎年指定校推薦で5人くらいは上智大学に進学します。
しかし、上智大学の外国語学部英文学科は偏差値65で難しく、指定校推薦の基準は「評定平均4.0以上英語は4.3以上、かつ準一級を所有している方に限る」、と条件が厳しいです。
なので高校1年から評定平均4.6を取得するほど、彼女は勉強熱心で、彼女は高校在学中は人を好きにならないと思いました。
トップ高校に通う男子高生と同じ大学に通いたい
しかし、通っている塾で、仙台二高というトップ高校の在学生の男性が同じ上智大学の外国語学部英文学科を目指しているというのです。
その方も優秀で、全国模試の冊子に名前が掲載されたことがあります。
最近、私の好きな方は元々東京の同じ系列の大学を目指していたけど、その男性が上智を目指すから、高校1年の時に志望校を変更したのではないかと思っています。
その方は特進クラスに所属しており勉強が出来るだけでなく、容姿端麗で綺麗な黒髪であり、オーケストラ部に所属しており、ビオラを弾いています。
私は一般進学コースですが、お昼は彼女のクラスに行って一緒に食べています。
また、私も同じオーケストラ部に所属しており、私の小学校は強制でバイオリンを習得するのでそのままバイオリンにしたくて、あまりビオラには興味がなかったのですが、彼女と同じパートに所属したくて同じ楽器にしています。
『あぁ その髪の ふと香る甘美に魅せられて
ほら、もうとっくに手遅れです、
もう どっくん、どっくん、です』
私は上智を目指せるほど頭が良くない
東京の同じ系列の大学だったら「全体の評定平均は3.5」で自分でも入れると期待していたのに、私の高校1年の評定平均は「3.8」でした。英語の平均も「4.0」でした。
恐らく評定「4.0」ギリギリでも上智には入れないでしょう。
大学が違うと距離が遠くなります。
あと2年足らずで離ればなれになると、今から不安でたまりませんが、進学校なので周りは頭が良い子が多く、なかなか評定を上げられません。
私は数学と保健体育が苦手で、評定「3.0」を取得してしまい、足を引っ張っています。
『可愛いあの子が気に入らない
悩める睫毛と恋する乙女の 瞳を私は見逃さない
友達なんかになりたくない』
「最近、元気ないね、どうしたの?」
そんな私を見かけて「最近、元気ないね、どうしたの?」と部活帰りのスクールバスの隣の席で話しかけてくれました。
「私の悩みは全部貴方のせいなのに」
「私の悩みは全部貴方のせいなのに」、と一瞬思いましたが、彼女は何も悪くありません。
でも、彼女は日々2年後の夢に近づいて楽しそうです。私は日々絶望しています。
彼女がいない大学生活なんて何も楽しくないのに。
「何もないよ、大丈夫」
「何もないよ、大丈夫」。私はそれを言うしかありませんでした。
スクールバスから見る仙台駅周辺のイルミネーションはとてもキラキラしていますが、私の帰り道は暗路にしか思えませんでした。
「じゃあ、また明日ね」
彼女は地下鉄のホームで手を振り、電車に乗りました。
2年後じゃなくても、彼女と彼が付き合って、数日以内に私の事なんか気にかけないかもしれないのに。
この幸せな日々はいつ壊れてしまうのか、日々不安でたまりません。
『どうして愛しいの
それでいて どうしてこんな憎らしいの
青い春に咲くあの子が気に入らない』
【歌詞引用】なるみや「可愛いあの子が気にゐらない」
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