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人間関係のトラブルで過労にならないように
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「君に任せたのだから」と助けてもらえなかった
次に紹介するのは、人間関係が過労の要因となった事例です。
営業系の仕事をしていた30代女性D氏は、女性が多いチームで仕事を振り分ける取りまとめ役を任されていた。
しかし、仕事ができる人ばかりに難しい案件が集中した為、皆からの不平不満がD氏に集中した。
状況について上司に相談したが、「君に任せたのだから」と助けてもらえなかった。
仲の良かった同僚とトラブルが生じたのを境に、D氏は出社出来なくなってしまった。
それから2ヶ月後、D氏は次第に体調を崩し始めた。
さらに2ヶ月が経過したある日、仲の良かった同僚とトラブルが生じたのを境に、D氏は出社出来なくなってしまった。
「周りから見放された」「自分がどう思われているか考えると怖い」という思いから、眠れなくなったという。
病院を受診し「適応障害」と診断された
病院を受診し、「適応障害」と診断された。
7ヶ月の休職期間中は人が怖くて、外も出歩けない状態であった。
その後リハビリを経て現在は復帰したものの、今は人とかかわらない雑用しか出来ていません。
今も人に対する不信感が抜けず、辛い日々を送っている。
結論 手遅れになる前に逃げる
職場の人間関係にまつわるメンタル不調を訴える人は多いです。
人間関係が原因である場合、疲れだけでなく「心に毒が回る感じ」を体感します。
人間関係によるメンタル不調の際に、適応障害と診断されるケースが多く、うつ病に似た症状が起きます。
セルフケアが必要
今回のような事態を防ぐには、なによりもセルフケアが必要となる。
心が折れた時、眠れないときこそ自分で自分を守らなければいけない。
頼りにできる人が誰もいないと感じるときは猶更で頼りにできる人が周りにいない方は多い。
「いのちの電話」は皆が電話をかけすぎて今日も誰も出てくれない。
金を払わないと誰も話を聞いてくれない。
病院に行かないと誰も話を聞いてくれない。
「全ては自分の責任ではない」
そこで次のように考えてみてはどうだろうか。
「全ては自分の責任ではない」、「人間はそもそも自分勝手だ」、「もう私は振り分けの職務をおりる」。
一見すると、責任から逃げているように感じられるでしょう。
しかし、こう考えることで、重症になるほど追い詰められるのを防ぐことが出来ます。
まとめ 病気になってまでやらなければならない仕事などあるのだろうか
責任感から、仕事を投げ出せないという気持ちは分かります。
しかし、病気になってまでやらなければならない仕事などあるのだろうか。
取り返しがつかなくなる前に、一度問うべきである。
自分自身に対して厳しく、そして仕事に邁進できるのは、心が健康だからこそできることです。
弱っているときは、真っ先に自分の心を守る術を考えなければなりません。
【参考】茅嶋康太郎(2018).『過労死にならないためにできること
会社や仕事につぶされない働き方・休み方』.すばる舎
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