企業活動においてそれぞれのタイプが輝けるフィールド
①自己規定のフィールド
企業経営における組織活動を、働く人が担う機能をもとに見てみると、3つのフィールドに分けられます。
1つめは、企業としての存在意義、自社の活動範囲、社会に提供する価値を定義し設定する「自己規定のフィールド」です。
こうした「我々は何か、何をなすべきか」ということを規定できてこそ、企業としてのブレない判断を下すことが可能になります。
このフィールドに求められる人材は、「そもそも」思考が得意なWHAT型タイプ
このフィールドに求められる人材は、「そもそも」思考が得意なWHAT型タイプ、そして答えのない時代に自分たちが何者かを定義し、どこへ向かうかを決めることができる直観意味タイプです。
すべてに強いハイブリッドタイプを配置できれば理想的ですが、実行力に難があるもののその直観力によって方向性を定めることが期待される「時代を感じる評論家」と「想像力ゆたかな小説家」も、このフィールドに適しています。
マクロ×直観意味×HОW型の「未来を創る革新者」にWHAT型人材を補完するという選択肢もあるでしょう。
②体制作りのフィールド
2つめに、自己規定のフィールドで決定された定義を具体化し、顧客に対して提供できる価値を明らかにし、それを実現するための運用体制を定める「体制作りのフィールド」があります。
つまり、このフィールドでは「どんなプランをどのように推進するか」を定めるため、事実と論理に基づく分析結果をもとにした設計が重要といえる。
そのため、事実論理型思考を得意とし、戦略と体制を組み立てることができる「現実を見抜く観察者」「頼りになる実務家」などを配置することが望ましい。
③運用・実行のフィールド
3つめに、定められたプランを、スケジュールを組んで実行し、それを修正してまた実行するというサイクルを回す「運用・実行のフィールド」があります。
このフィールドでは目の前のお客様やタスク、同僚などミクロの領域で、どのように仕事をするのかを考えて実行することが大切になります。
そのため、現場の実行部隊として、ミクロ視点型タイプとHОW型タイプがその強みを発揮出来ます。
つまり、「創意工夫の技能者」「頼りになる実務者」の活躍が期待されるフィールドです。
【参考】秋山進(2018).「職場の「やりづらい人」を動かす技術」.KADOKAWA