番外編 「九州旅行記」1998.9
【むかしむかし発行していたメルマガの記事から】
夫婦の夏休みの旅行先として九州にでかけた時のお話。行きあたりばったりで、買い食いばかりしている旅行だった。(=^・^=)
柴犬&熊こ 98年夏休み九州旅行日記
今年の夏休みは遅めにとって、九州に出かけることにしました。今回の旅行のキーワードは『東京日和&温泉』です。東京日和を知らない人のために説明しておくと、97年に公開された竹中直人監督主演の映画です。写真家のアラーキーこと、荒木経惟の写真集からとったタイトルで、ストーリーも荒木夫妻がモデルになっています。奥さんのヨーコ役、中山美穂が素晴らしい演技だったのと、大貫妙子の音楽がよかったです。そして、後半の場面に出てくる柳川がとても印象的でした。もう一つのキーワード、温泉はクロワッサンの特集などを読んで、やはり湯布院に行きたいね、ということで、柴犬&熊こはわざわざ湯布院と柳川を目指して旅に出かけたのでした。
●1日目
(名古屋へ)
浜松駅から新幹線で名古屋へ向かう。11時前に名古屋に着く。名古屋の地下街で時間をつぶすことにする。天むすを売っているお店があって、かなりそそられる。
(昼食)
地下街をいったん外に出て、付近のレストラン、食堂を探索する。結局、近くのぼろぼろの洋食屋(とすら呼べないところ(^^)ゞ)で柴犬はコロッケ定食、熊こはオムライス、それにビールを注文する。コロッケは高温で揚げ過ぎらしく衣が固く、オムライスは量は申し分ないものの、ライスにはまったく味がしなかった。客は我々以外は、おばちゃんが一人だけで、店の店主らしき夫婦とけんかの仲裁についての話をしていたので、それを聞きながら食べていた。☆
(大分空港のレンタカー)
空港バスで名古屋空港へ向かう。(所要30分)ANAにて大分空港へ。所要約1時間。落語を聞きながら雑誌を読んでいたら、いきなり着陸してしまって驚く。
大分空港は海に面していた。機内のアナウンスでは大分は摂氏27度だったが、降りた感じではもっと暑い。大分空港はとても小さな空港で、空港のインフォメーションでレンタカーについて尋ねると、どこかに電話をしてくれ、すぐニッポンレンタカーの人が車で迎えに来てくれる。インターネット経由で予約したので、少し心配だったが、何の問題もないようだ。空港から道を挟んで反対側にレンタカーの事務所がいくつかあり、そのうちのニッポンレンタカーの事務所に着く。
いくつかの書類に記入をして、5日間の料金、約4万円をクレジットカードで支払う。車種は黒いシビックフェリオという4ドアセダンだった。本当はコンパクトサイズのロゴとかマーチのクラスを予約したのだが、同じ料金で上の車種をご用意しました、といわれたが、小さい車に乗り慣れている柴犬にとっては、本当は迷惑な話である。生まれて初めてレンタカーというもの使っての旅行の始まりである。
(別府の血の池地獄)
大分空港から別府までは車で約30キロぐらいだった。途中、有料道路もあって、1時間もかからない。宿泊予定の公共の宿「別府湯のもりパレス」はすぐ見つかる。いわゆる温泉街からは少し離れている。ここのすぐ近くに別府地獄のうちの龍巻地獄、血の池地獄があったのでチェックイン前に血の池地獄の方に行く。柴犬は、前に来たことがある。記念撮影をする。
(湯のもりパレス)
湯のもりパレスにチェックインする。事前にスーツケースを送っておいたので、受け取り部屋に行く。部屋はツインルームで新しく、結構広い。浴衣に着替え、風呂に入る。ガイドブックでは公共の宿のため、料金が安いわりにお風呂がよさそうなのでここにした。行ってみる、
風呂は思ったよりは小さかったが、誰も入っていなかったので、気持ちよかった。お湯は、無色無臭でやわらかくさらっとしていて気持ちいい。小さいながらも露天風呂がついているので入る。一人で入ると、何故か足をバタバタさせたり、泳いだりしてしまうのは柴犬だけだろうか?
(夕食)
食事は食堂でとるが、部屋で食べたいとはそんなに思わないので気にならない。公共の宿でもあり、そんなに期待しなかったのだが、味、量ともに申し分なしだった。豊後牛のステーキや、茶碗むしなどが特に美味しかった。九州はいりこなどのだしだと思うが、みそ汁が美味しい。久住高原の地ビールを一杯ずつ飲むが、なかなか美味しかった。☆☆
●2日目
(朝湯&朝食)
朝、6時に起きる。早速、大浴場へ。朝の方が混んでいる。食事は7時30分から。しゃけ、のり、昆布の佃煮、漬け物、みそ汁など。みそ汁がとても美味しかったので、お代わりをする。☆☆☆
(別府海地獄)
8時30分ぐらいにチェックアウトする。2万2千円ぐらいを現金で払う。車に荷物を積み、別府の街の中に向かう。海に面した公園を散歩する。それから海地獄に行く。血の池地獄より熱そうな池が青い。名物のゆでたまごを5個300円で買う。半熟で美味しいたまごだった。☆☆ 温室には大鬼蓮(おおおにばす)がたくさん浮いていた。一番大きいのは直径2メートルぐらいもあり、こんなに大きいのは初めて見る。
(湯布院へ)
別府から湯布院までは山を越えて30キロぐらいだった。かなりきつい坂道をのぼり、下り始めると、湯布院の街が見下ろせる。展望台で記念撮影。
湯布院は盆地の小さい街なのに、日曜日のせいもあってかなり渋滞している。お店が並んでいるところは凄い人出。湯布院駅の駐車場に車を止める。
(コロッケ・煎餅など)
まず、駅前のお土産屋をのぞき、肉屋でコロッケを買い食いをする。このコロッケはもう冷えていたが、ソースをつけなくても味があり絶品だった。☆☆☆ この地方では鶏肉が入っているのが高級品らしいが、それでも1ヶ60円と安い。
歩き疲れて、雑貨屋さんに併設の喫茶店でシュークリームとコーヒーで休憩する。☆ ここのコーヒーは深煎りでなかなか柴犬好みだった。カウン
ターでコーヒーをいれているところを見ていると、ものすごい大きなペーパードリッパーでいれて、それを小さいやかんで温めて出している。京都のイノダ珈琲店を思いだし、飲みたくなる。
それから、ぼろぼろのパチンコ屋でパチンコをする。柴犬はぼろぼろのパチンコ屋があると、入りたくなる。客のほとんどいないパチンコ屋だったが、古い黒いソファの上で、小さい子供がタオルをふとんにして熟睡していた。
駐車場に戻り、車で3分ぐらいの鳥越というところへ行く。この周辺もお店や博物館などが集まっている。わたしミュージーアムと空想美術館などに行く。わたしミュージーアムには、ばかばかしいものが多く飾られていて、なかなか凄いところだった。空想美術館は、土地の民俗を保存しているという感じで、なかなか気に入った。また街に戻り、お土産をいろいろ買う。柴犬は酒屋と醤油屋で、にんにくみそ、しめじもろみ、ゆず七味など、ご飯の友になるものを買って満足する。煎餅を目の前で焼いて一枚から売ってくれる店があったので、100円だして買う。醤油が熱くて食べられないぐらいだったが、香ばしくて美味しかった。☆☆☆
(山のホテル夢想園)
4時前に宿泊先の山のホテル夢想園に着く。クロワッサンを読んで、ここを予約したのだが、湯布院の街を見下ろす高台にあるこの旅館は、お風呂が素晴らしい。屋内の風呂は平凡だが、離れに屋内家族風呂2つ、家族露天風呂2つ、大露天風呂3つがある。露天風呂からは湯布院の象徴である由布岳が見える。
食事前に風呂に行く。家族風呂に入ってから、それぞれ露天風呂に入る。男性用の露天風呂は結構オープンな感じで気持ちいい。着替えをする場所がお堂のようなデザインで、風呂からみると山頭火が湯布院を訪れた時の文章が木の板に記してある。お湯は無色透明、露天風呂なのでぬるめでいくらでも入れる。
(夕食)
部屋に戻ってビールを飲んだら、案の定寝てしまう。夕食は7時半
ぐらいからとお願いしていたが、いわゆる部屋食、お部屋で食べた。もうビールは飲めなかった。料理はなかなか凝ったもので、川魚や山の幸を上手く使っている。山の旅館で海の幸はないだろうとよく思うのだが、ここはそんなことがない。茶碗むしに鴨肉が入っているような料理が一番美味しかった。仲居さんに無理を言って、ご飯を早めに出してもらう。ビールも飲まないので、早く白いご飯が食べたくて仕方がなかった。滅茶苦茶お腹が一杯になる。☆☆☆
(露天風呂)
8時30分ぐらいに外の家族露天風呂に行ってみると、幸運にも空いていたので、二人で入る。結構広い露天風呂はぬるめでなかなか気持ちがいい。標高が600メートルぐらいだそうで、夜になるとかなり涼しくなる。家族露天風呂は2つしかないのだが、入っているときは中からカギをかけ、外に入浴中という札をかけておくしくみになっている。そのため、先客がいると外を通り過ぎていく人達が多い。運が悪いとカップルで山の斜面をぐるぐる回らなければならないのを考えると、とてもおかしかった。
●3日目
(朝食)
5時30分に起床。早速、家族露天風呂へ。両方空いていた。記念撮影までする。
チェックアウトをしてから、8時から喫茶室で朝食を食べる。野菜雑炊や温泉たまごがとても美味しかった。☆☆☆ 湯布院の街で焼き米あります、という看板をよく見かけ、スーパーなどにも実物があり、麦のような感じなのだが、どうやって食べるのか分からない、仲居さんに聞いてみると、お茶をかけて食べるらしい。私も地元じゃないので、信じられない、とおっしゃっていた。
(地ビールと中岳火口見学)
車で阿蘇へ向かう。道がよく分からず、かなり遠回りをするが、とりあえず久住高原の地ビール園のところまでたどり着く。まだ10時過ぎだったが、ビールとチーズ盛り合わせ、オニオンフライ、ベーコンときのこのサラダを食べて、酔っぱらう。ビールも美味しかったが、玉ねぎにビールを混ぜたらしい衣を厚めにつけて揚げたオニオンフライが一番美味しかった。☆☆
外の少しベンチで寝てたら、寒くなって目が覚める。再び阿蘇へ向かう。一の宮町で阿蘇神社に寄る。街をぶらぶらして、ぼろぼろのパチンコ屋を見つけて入る。それからまた車で、有料道路を通り、中岳の噴火口まで行く。記念写真を撮って、その直後、熊こが豪快にこける。
(高森町)
それから、宿泊するペンションのある白水村に向かう。隣町の高森町の街をぶらぶらする。月廻り温泉という風呂に入るが、露天風呂からの阿蘇の眺めは素晴らしかった。露天風呂は小さいのだが、風呂のすぐ前にひまわり畑が広がり、高原の向こうに阿蘇の山々が見える。もっとも景色の良い場所に選ばれたという看板が駐車場にあったが、確かになかなか景色がよかった。
(天文台のあるペンション)
午後4時過ぎにペンションに着く。プラネタリウムと天文台があるということで、ここを選ぶが、やはりペンション、という感じ。夕食は、ステーキがメインのコースで、まあまあ美味しかったが、サービスはイマイチだった。☆
8時から天文台で望遠鏡が見られるのだが、曇っていて星は見えず、8時30分より、プラネタリウムを30分間見せてもらう。説明するペンションの人が、がなかなかマニアックな性格らしく、小惑星が地球に激突する話などを15分ぐらいしてくれたが、とても面白かった。このプラネタリウムは寝転がってみることができる。夫婦で宿泊しているらしい70歳過ぎのご主人が豪快ないびきをかいて寝ていたのはおかしかった。
家族風呂に入って、メールチェックして、キャンディーズのテレビ番組を見て、寝る。
●4日目
(白水村の水源)
朝、6時過ぎに目覚める。天気はあまりよくないようである。朝食が8時からなので、それまで散歩しようと外に出る。周りを歩くのにも飽きたので、この白水村に点在するとガイドブックに書いてあった水源を尋ねることにし、車で大きな通りに出る。途中、雨が降り始める。
しばらく走ると、白川水源という看板があるので、それに従って進む。駐車場に車を止めると、水がたくさん流れている小川がある。その先が水源ということで、雨の中を行ってみることにする。小川の両側に遊歩道があり、200メートルぐらい歩くと両側に土産物屋があり、小川の先には池があった。どうもそこから水が湧き出ているらしく、水を汲んで飲んでみると意外なほど軟らかい味がした。軟水なのだろうが、こんな味のしない水を飲むのは初めてだと思う。
そういえば、昨日高森町には銀河高原ビールの工場があった。ここの湧水量は毎分60トンということで付近では最大の水源らしい。食事の時間もあるので、急いで戻る。
(朝食)
朝食は自家製のパン(ホットケーキのような生地だったがなかなか美味しかった)、スクランブルエッグ、ソーセージ、サラダ、不思議な甘いソースのかかったバナナ、ミルクまたはオレンジジュース、無農薬の何とかというコーヒーという割には薄くて美味しくないコーヒーだった。ミルクやパンは言わないとおかわりをくれないシステムらしいが、それではサービスが良いとは言えないと思う。☆
朝食後、荷物をまとめてチェックアウトをする。1泊2食、2人で2万3千円ちょっとをクレジットカードで支払う。
(白水村の水源2)
車に乗り、熊本に向かう。白水村を過ぎてから引き返し、他の水源も見て回ることにする。行った水源は4つほどだが、どの水源も白川水源よりは小さかったが、もっと地元に密着している感じがしてとても好感が持て、地元の人たちを羨ましくさえ思った。
ある水源では水は3種類の水路に分かれ、飲料水、生活用水、農業用水に分けられるとのこと、ある水源の横には洗い場があり、洗濯や野菜を洗うとのこと、人間の知恵が集約されている。どの水もすばらしく軟らかく、少しずつ違う味がした。
水源の一つは神社というか、小さなお堂が隣接し、おばさん達が掃除をしていた。水の湧いている池を覗いていると、こんどは初老の男性が出てきて、いろいろ話してくれる。湯飲み茶碗を借りて、水をすくって飲むと、喉にひっかからんとでしょう?、と自慢げに聞く。この神社の守りとして、1日と15日には近所の人に清掃をしてもらっている、とのこと。礼を言って駐車場に戻る。
(熊本へ)
国道57号線に出て、熊本に向かう。2車線の大きな道路を進むと、熊本は浜松と変わらないような大きな街であることが分かる。この日は大きな祭りがあるとのことだったが、道はそんなに混んでないようだったので、熊本城へ向かう。
街ははっぴを着た若い人たちであふれていて、お城の公園ではみんなで弁当を食べていた。15年程前に一度来たことはあったが、加藤清正公が作ったことなど、すっかり忘れていた。天守閣まで登り、市内の景色をみる。車で下に降りて、商店街のはずれのぼろぼろの定食屋でビール、ホルモン定食、ちゃんぽんを食べる。ホルモン定食はホルモン焼きの定食と思い込んでいたが、もつの煮込みの定食だった。大きく切って煮込んであるもつは抜群に美味しく、深い皿の山盛りになったちゃんぽんも結構美味しかった。☆☆
どこからおいでなすった、とご主人のじいさんに聞かれたので、静岡と答えると、そんなに驚かれもしなかった。2000円ぐらいの代金を払ってアーケードに戻り、喫茶店でアイスコーヒーを飲む。駐車場に戻り出発し、海沿いの道を通ろうと、玉名市、大牟田市を通って、柳川に向かう。
(玉名温泉・大牟田市)
玉名市は温泉の街らしく、玉名温泉大衆浴場に入る。200円。地元の人しか入っていないらしい。福岡県に入り大牟田市の手前から左手に有明海が見える。海の向こうにはうっすらと半島が見えるが、島原だろう。凄いところに来たような気がする。
大牟田は少しさびれた港の街のような印象だったが、走っているうちに三池炭坑の町だったことに気が付く。大牟田から柳川まではあっという間で、柳川に入るとすぐ看板に沿って走ると宿泊する旅館、御花に着いてしまった。
(御花)
柳川は、とても新しい町で拍子抜けするが、堀の内側に古い町並みが残っていることを後から知る。宿泊する御花は旧柳河藩藩主立花家の庭園だったところで、庭園や西洋館が残っている柳川のシンボル的存在。部屋も広く景色も申し分なく、接客も素晴らしく良い。これで1泊2食付で、1万5千円は安いと思う。
(川下り)
着いたのが4時過ぎだったが、聞くとまだ川下りができるということで、フロントに電話してお願いすると、船着き場までの送迎バスが来るという。急いで下に降りて、バスに乗り込む。車で5分ぐらいで船着き場に着き、一人1500円の乗船料を支払い、しばらく待つ。待っている間の若いお兄さん(マリノスの井原似だった)に東京日和のロケ場所について聞き、床屋の場所など教えてもらう。彼によるとよく聞かれるということだった。我々の他に7人ぐらいの人が乗り、最後尾に三十代と見られるよく日焼けした船頭さんの四メートル近い竹1本だけで前に進んでいく。
周りに見える建物、花、くぐる橋、柳川の歴史についての説明は、方言の効果もあって抜群に面白い。ほとんど流れはないところを揺れもしないで進んでいく船の上はとても気持ちがいい。約一時間ぐらいで終点に着く。その周りには古い良い街並みが並んでいた。御花に泊まっているというと帰り道だから送ってやると言われ、貸し切り状態で十分ぐらい船に乗る。戻りながら、船頭さんといろいろ話をする。竹は自分で用意するのか?と聞くと、会社で支給されるところもあるが、うちは自分で山へ切りにいっている、ということだった。働いている人は有明海で漁師をやっていた人も多いとも聞いた。貸し切りでの川下りはとても素晴らしい体験だった。
(夕食)
御花に戻り、浴衣に着替え食事場所の1階に行く。大広間での食事かと思っていたが、一組ずつ立派な個室で食事ができるらしく贅沢な気分。暗くて見えないが、庭である松涛園に面しているようである。料理は有明で採れる海の幸中心だったが、いそぎんちゃくを初めて食べる。品の良い仲居さんが、「わけのしんのす」(若い衆の尻の穴)という地元での名前を教えてくれる。有明海では、刺身になる魚はとれないということで、刺身は玄界灘産とのこと。貝を中心とした前菜のあと、あさりのバター蒸し、舌平目の一種、靴底の唐揚げ、うなぎのせいろ蒸しと続いた。最初にエビスビールを頼み、その後に珍しく地酒を燗で飲むが、酔っぱらってしまう。うなぎのせいろは、鰻の上に卵が散らされ、凝った器に盛られてくる。鰻丼とは違った味わいで美味しかったが、さすがに量が多くて半分も残してしまったのがかえすがえすも心残りであった。☆☆☆
●5日目
(朝食)
朝、7時前に目覚める。朝食が7時30分からだったので、1階の食堂に向かう。再び凝った形の重箱を開くとおかずが並んでいる。ご飯とみそ汁の後には、ざるに載せた大きな焼きのりが運ばれる。手でちぎって、醤油をちょっとつけ、ご飯を巻いて食べる。これは信じられないぐらい旨い。☆☆☆
(東京日和、西洋館、松涛園)
食事の後、そのまま、西洋館やお庭の松涛園を見て歩く。映画、東京日和の場所が出てくる。ミーハーにも、映画を思い出しながら、同じ場面で写真を撮る。映画でも良かったが、現実に見ても同じぐらい良い場所である。庭は広くて、大きな池の中に島がある。松島を模したものだという。記念撮影をしていると、とても小さなへびが池の中を泳いでいって、その島に上がっていった。彼は島に住んでいるのだろうか、と不思議になる。
(柳川市街)
いったん部屋に戻ってから、今度は柳川の街に出る。北原白秋の生家の近くまで散歩する。風情があって良い街である。まだお店はあまり開いていない。御花の売店でお土産を買う。祖母に何かお土産をと思うが、特にないので、派手なハンカチを買うことにする。部屋に戻り、荷造りをしてチェックアウトをする。スーツケースはフロントで宅配便で送ってしまう。宿泊はクーポンだったので、その他約5000円をカードで支払う。
車に荷物を積み、また近くを散歩する。今度はもう少し遠くまで歩く。古いというか古びた街並みがとても懐かしい感じがする。狭い路地があると、つい入っていってしまう。舗装されていない道を歩くと、昔はこんな風景だったことを思い出す。昨日みかけて買おうと思っていた最中屋に行き、お土産と最中を買う。
となりの駄菓子屋でお茶とラムネを買って、ベンチに腰掛けて最中を食べていると、昨日の船頭さんが老夫婦を乗せて、通り過ぎていく。すぐ近くが船着き場だったので、声をかける。まだいたの?と笑顔で言われるので、最中を買ったの、と答え、しばらく話をする。また、いろいろ話をしてもらう。船頭さんとは別れ、御花に戻って、車で柳川駅に向かう。駅は想像していたよりもにぎやかな場所で、東京日和に出てくるひなびた田舎の駅ではなかった。
(佐賀)
まだお昼だったが、そのまま佐賀に向かうことにする。佐賀まで約20kmぐらいしかないので、すぐ着いてしまう。ガイドブックで調べておいたカレー屋をみつけ、すぐ近くの駐車場に車を置く。なかなか気取った感じの店で、老夫婦がやっているようだった。カレーは高丘のオータムのような感じでサーブされ、ちょっと高かったが、なかなか美味しかった。☆☆
その後、近くのアーケードの商店街をぶらぶら歩くが、どうも水曜日はお休みらしかった。アーケードは結構長く、いくつかつながっているが、少し寂れている感じもした。歩き疲れてきた時、パチンコ屋があったので、ちょっと大きく、ポリシーに反したものの、入る。私が、大学生の時、よくやったビッグシューターというパチンコ台があったので、500円を投入すると、意に反して(^_^;)、というか珍しくも6500円も勝ってしまった。これで気が大きくなり、また商店街を歩く。駐車場の戻る途中、輸入おもちゃの店でいくつかお土産とおもちゃを買い、陶器の展示をしてたギャラリーで、4000円のどんぶりを買う。車に乗って、駅の反対側のニッポンレンタカーに車を返し、駅まで送ってもらう。駅ではコインロッカーに荷物を入れて、駅前の西友や駅の本屋などで時間を潰す。
(特急さくら)
西友の食料品売場でお茶を買い、「新宿サボテン」で弁当を買って、7時少し前発の、特急さくらのB寝台に乗る。2段ベッドの下の両側だったが、上には客は浜松まで来なかった。震動や音で眠れないかと心配したが、弁当を食べているときと、雑誌を読んでいるとき以外は、ほとんど寝ていた。サボテンで買ったとんかつ弁当は、その場で揚げてくれたので、まだ温かく、とても美味しかった。☆☆
乗車時間13時間のうち10時間は寝ていたと思う。
浜松駅には朝8時少し過ぎに着き、タクシーで家に帰り、長くて短い九旅
行は終わった。
柴犬&熊こ九州旅行日程
1日目
浜松/名古屋/大分/別府
手配内容
航空機
名古屋/大分
ANA389
14:35発
@17,850円
レンタカー(ニッポンレンタカー)
大分空港/佐賀
内容
出発日時:1日目 16:30
返却日時:5日目 17:00
利用営業所:大分空港
返却営業所:佐賀
車種・料金
車種・クラス:BーSS シフト:A
<料金>現地払い
基本:¥21,000
乗捨:¥10,000
CDW*:¥4,000
EAC*:¥1,200
税別、*任意加入
宿泊
別府湯のもりパレス
1泊2食 @8,700円(税別)
TEL. 0977-66-1059
2日目
別府/湯布院
手配内容
宿泊
山のホテル夢想園
1泊2食 @17,000円(税別)
TEL.0977-84-2171
3日目
湯布院/阿蘇
手配内容
宿泊
星の宿り森のアトリエ
1泊2食 11,300円(込)
TEL.09676-2-3006
4日目
阿蘇/柳川
手配内容
宿泊
御花松涛館
1泊2食 15,000円(税別)
TEL.0944-73-2189
5日目
柳川/佐賀/浜松
手配内容
レンタカー返却
佐賀営業所
17:00まで返却
JRチケット
佐賀/浜松
特急さくら B寝台 18:57発/翌日08:09着
@12,100円 乗車券・特急券
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