番外編 「京都旅行記」1999.9
【むかしむかし発行していたメルマガの記事から】
初めての子どもがお腹の中にいるときに、夫婦で京都を旅行した時のお話。(=^・^=)
柴犬&熊こ 99年夏休み京都旅行日記
はじめに
今年の夏休みは京都2泊3日旅行。何となく、京都、ということになった。特にここに行きたい、というところはないのだけど、柴犬は水琴窟(すいきんくつ)の音(ね)を聴くこと、熊こは妊娠4ヶ月のため、わら天神で安産のお守りを買うこと、を今回の目的とした。今回のガイドブックに選んだのは、「マップル京都詳細ガイド」(昭文社)と、「私のとっておきの京都」(サライ編集部編、小学館)。とくにサライ編集部の本は行ってみたくなる場所ばかりで、柴犬おすすめのガイドブック。(^_^)
水琴窟のこと
水琴窟については柴犬はその存在を最近まで知らなかった。何ヶ月か前の日曜日の朝、ぼーっとテレビを観ていると、NHKの衛星放送で宮本亜門が日本の音を訪ねに京都に出かけるという番組があった。そこでは、詩仙堂のししおどし、茶の湯の松風の音(鉄瓶が沸く音をそういうそうだ。)などと一緒に、水琴窟が紹介されていた。その番組がとても良かったのかどうか分からないけど、水琴窟の音を是非、この耳で体験したい、とその時に思った。
そこで、水琴窟を辞書で調べてみる。
旅行までに調べておこうと思って、案の定忘れていた。(^_^.)
あわてて出発当日の早朝にインターネットの検索エンジンで「京都水琴窟」と入力してみると、ちゃんとサイトは存在していた。ここで、京都の水琴窟の所在地を4カ所知ることができる。やっぱりインターネットって便利だなあ、と思う。
・水琴窟ネット http://web.kyoto-inet.or.jp/people/tsnet/
旅行の準備
旅行の準備はいつものごとく、いい加減だった。(^^.) 昔、旅行の仕事に携わっていたとは思えないほどだ。宿泊は、一泊はホテル、一泊は旅館にしようと思ったけど、だんだん同じところに二泊のほうが楽な気がしてきた。泊まるところだけはそこそこのレベルを使おうと思って、旅行の仕事をしていた時の元上司のMさんにどこが良いかお聞きしたりしていた。
のはずが、本屋で「じゃらん」を買ってきて、読んでいると、京都でも激安で泊まれるホテルや旅館があることが分かった。熊こはあまり気乗りがしないようだった。他のガイドブックで調べると、もっと高いホテルが安い宿泊パックを用意しているようなので、そういうところでもいいか、ということになる。
そこで、「じゃらん」を綿密にチェックして、「ホテルパステル京都」、というホテルを選ぶ。まずロケーションが良い。烏丸四条に近く、お気に入りの「イノダコーヒー」にも近いし、「錦小路」にも近い。それに写真ではちゃんとロビーだってある。(^^.) お値段はセミダブルだと、一泊ひとり3500円、二泊目からは一泊ひとり3000円と書いてある、、、。こんなに安くていいのだろうか、と思いながら、ホテルに電話をすると、お部屋がご用意できます、と係りの人が答える。念のため、料金を確認すると、税込みで合計13650円になります、とのこと、、、。ふむ、雑誌の通
りだ。電話の応対も非常にしっかりしているし、信用して良さそう
だ、と熊こには伝える。
次は交通機関、浜松から京都は当然、新幹線を使う。最近は、JR東海ツアーズなどで扱っている「ぷらっとこだまプラン」というのが安くて良い、と職場で聞いて、資料ももらってきた。これは、パッケージ旅行と同じ旅行商品で、乗車券・特急券指定席に、ドリンク1本までついていて、とても安い。どのぐらい安いか、というと、グリーン車を使うプラン(片道8200円)でも、普通車指定席券を買うより安い。(この商品は制限もあって、変更、払い戻しは不可、となってる。だから、出張などには使いにくいと思う。)
これならもちろん、グリーン車で行った方がいい、と思って、電話で予約してからチケットをとりに駅構内のカウンターに行った。すると、どういうわけか、普通車で予約されていた。(片道6200円) 柴犬の電話の声があんまり貧乏そうに聞こえたのだろうか、、。(^_^.) カウンターの女性はすぐに変更してくれる、ということだったけど、時間がかかりそうだったので、そのままでいいことにする。(これは、あとで少し後悔することになる。)
ということで、新幹線は激安「ぷらっとこだま」、宿泊は激安「パステル京都」セミダブルルーム宿泊プラン、というエコノミーな旅行となる。
・ジェイアール東海ツアーズ浜松支店
住所 : JR浜松駅行内
電話 : 053-454-1240(旅行申込専用ぷらっとダイヤル)
営業時間: 10:00~18:00(電話受付時間)
定休日 : 無休
心配な天気
週のはじめの天気予報では旅行の間、天気が悪そうなことを言っ
ていた。一日ぐらいなら仕方がないけど、3日間とも雨だといやだ
なあ、と思う。考えてみると、9月のこの時期は台風が多いんだよ
な、と思いながら、天気であることをお祈りする。
1999年9月8日(水) 1日目
浜松にて
朝起きると、晴れていたのでほっとする。天気予報を見ても、関西地方の天気も良さそう。(^_^) そのかわり、とても暑そうで、心配になるけど、雨よりはいいか、と納得する。
こだまの浜松駅発は9時13分。駅には8時ごろ着いて、駅ビルの喫茶「トリコロール」で柴犬はコーヒー、熊こはオレンジジュースを飲む。(787円)☆
駅弁とドリンク
列車の中で朝食を、と思い、「自笑亭」で、柴犬は赤飯弁当、熊こはしらす弁当を買う。(約1800円)☆☆ 「ぷらっとこだま」だとドリンクまでついてる。ビールを飲みたい、と思うけど、一日が終わってしまうので、キオスクでおーいお茶のペットボトルを2本チケットと交換する。職場で聞いた話だけど、キオスクでお茶を下さいと言ったら、「おーいお茶でいいですか?」と聞かれ、「多くなくていいです。」と答えてしまった人がいたそうだけど、おかしい。(^^) 柴犬は昔から駅弁を買うと、列車が走り出す前に弁当を食べ始めてしまって、いつも恥ずかしいので、今回はぐっと我慢する。(^^.)
イノダコーヒー
京都に11時過ぎに到着する。すぐに地下鉄の烏丸線で、烏丸御池まで行く。「からすまおいけ」と読むとは知らなかった。(^_^.)(@200円)まだ11時20分ぐらい。ホテルのチェックインは12時からなので、すぐ近くのイノダコーヒー三条支店に行く。ここは京都に来ると必ず行く老舗の喫茶店。ここから徒歩1分のところが本店なのだけど、今年になってから火事になってしまって改築している。歴史のあるいい建物だっただけに残念。(あとからここのサイトをのぞいてみると、本店は来年春に完成するとのこと、、。素敵な建物になりそう。)
でもこの支店も円形のカウンターがあって、コーヒーを淹れる様子が見られるのがいい。お店の人の服装もオーセンチックでいい。あいにくカウンターが満席のため、仕方がなくテーブル席に座る。ここのコーヒーはあらかじめ大量に淹れておいて、注文があると温めて、ミルク、砂糖を入れて出される。普通はブラックで飲む柴犬も、ここでだけはかなり甘い、そしてかなりほろ苦いコーヒーを飲むことにしている。☆☆☆ 店内は常連らしい初老以上の男性が多い。帰りにレジで聞くと、朝は7時からやっているとのこと。明日は朝来てカウンターに座ろうと思う。
・イノダコーヒー三条支店
住所 : 京都市中京区三条通り堺町東入る
電話 : 075-223-0171
営業時間: 07:00~20:00
URL : http://inoda-coffee.co.jp/
ホテルにチェックイン
12時ちょうどにホテルにチェックインする。ビジネスホテルに毛が生えたようなホテルを想像していたけど、ロビーはきれいだし、2Fは宴会場があるし、レストランもまともそうでびっくりする。ちょうどランチ時で、レストランの前には待っている人までいる。だって、セミダブル2泊税込みで13650円なんだから、、、。部屋はさすがに狭く、ベッドも広いとはいえないけど、浴室は広く、まあ寝るだけだから十分だと思う。空調や照明もベッドサイドでコントロールできるし、シティホテルと言って大丈夫。ホテルの窓から、大きなお寺のようなものがすぐ近くに見えたのは、後から行ってみると、六角堂という建物だった。
・ホテル パステル京都
住所 : 京都市中京区東洞院通り三条下る
電話 : 075-213-01111
(文中の宿泊費用はじゃらんのパックを利用したもの)
本日の予定
少し休んでから、今日は、「きぬかけの路」方面に出かけること
にする。安産祈願の「わら天神」があるからだ。出かける前にイン
ターネットであわてて調べた水琴窟については、水琴窟ネットで京
都の水琴窟リストを手に入れてあったけど、その中で妙心寺の退蔵
院というところにもあることが判ったので、そこにも行くことにす
る。ついでに(^_^.)金閣寺と龍安寺にもよることにする。
金閣寺とチューリップ
ホテルのフロントで行き方を聞いて、まず地下鉄烏丸瀬線で烏丸御池から北大路へ行く。(@230円)それからバスに乗り、金閣寺道で降りる。(@220円)まずすぐ近くの金閣寺に向かう。拝観料@400円。9月の平日は京都にしては観光客が少ない。目立つのは中学生の修学旅行ぐらい。金閣寺はいつみても嘘っぽいというか現実感のない建物だと思う。一休さんで見慣れているせいか、義満公のなになに、という看板を見るだけで何故かおかしい。
テレビのニュースで、チューリップ(懐かしいね)のメンバーが20年前に99年の9月9日に金閣寺で再会することをコンサートかなんかで約束して、その約束をちゃんと果たす、と報道されていたのをみる。チューリップは柴犬より少し上の世代にとっては思い入れのある人が多いバンドだろう。柴犬にとっては、財津さんと聞くと、どういうわけか財津一郎の顔が浮かんでしまって困ってしまう、、、。(^_^.)
わら天神とお守りセット
それから、わら天神に向かう。少し迷ったけど、すぐ近くにあった。間違って裏から入ってしまう。(^^.) 受付みたいなところがあって、大きなお腹の女性と母上らしきお二人が、何か相談している。後ろでそれとなく聞くと、どうも何度もお参りをして、何度もお布施(というのかしらん?)を差し上げないと御利益はなさそうな感じ、、、。我々の順番になったので、安産のお守りを、と言うと、お守り単品では頒けてくれず、お守りと5ヶ月の戌(いぬ)の日用お菓子と産着(うぶぎ)のセットで4100円とのことだった。さすがに、じゃあいりませんとも言えないので、お願いすると、学生アルバイトのような気の弱そうなハンサムな男の子がいろいろ説明してくれるけど、何といったのか結局は二人とも覚えていなかった。(^^.) とにかく何度も足を運んで、お参りしないとあまり御利益はなさそうだ。でも、せっかくきたのだから、渡されたろうそくをあげて、お参りする。これで熊この旅の目的はともかくも達成。ヽ(^,^)丿
ひやしうどんといなり寿司
入口を出るとすぐうどん屋があったので入ることにする。柴犬は冷やしうどんといなり寿司1個(ほんとは3個一皿だったけど、頼んだら1個にしてくれた。)、熊こは天ぷらうどんを頼む。冷やしうどんはいわゆるざるうどんだった。関西でいう冷やしきつねとか、そういうのを期待してたので、少しがっかり。うどんは柔らかめだったけど、だしは関西風で美味しかった。(1270円)☆☆ 近くのサンクスでポカリスウェットのペットボトルを1本買う。(136円)
龍安寺
それから歩いて龍安寺(竜安寺とも書くみたいだけど、どっちが正しいのだろう?)に向かう。京都は蒸し暑くて、歩くのもかなり辛い。体中に汗が出る。やっと龍安寺について、拝観料@400円を払って、中に入る。入口の感じは引佐町の龍潭寺に少し似ていると思う。有名な枯山水の庭は、柴犬にとっては修学旅行以来、熊こは初めて。久しぶりに見た庭は、柴犬は、はっきり言ってしょぼいぞ、と思った。(その時に撮った写真はけっこうかっこよかった。)それよりも横にあった苔のたくさん生えた庭、というか林の方がとてもなごんだ。まわり静かで、セミがうるさいぐらいないていて、そして木洩れ日が差し込んできて、なかなかよい雰囲気。板の間に座ってしばらくぼーっとしてから、龍安寺を出る。ロングスカートを着た20代後半とおぼしき女性が一人で柱にもたれ、何かを紙に書いている。何を書いているのか、とても知りたいんだけど、もちろん知ることはできない。柴犬達もお寺に入るたびに、紙をとりだして、何か書いているけど、金閣寺拝観料@400円、とか、そういうことしか書いていない。(この旅行記をつけるためね。)まさか彼女も、あんみつ600円☆☆、とか書いてないだろーな、と
思う。(^_^.)
水琴窟その1(妙心寺退蔵院)
あとは水琴窟に会うだけ!さすがに疲れたので、タクシーで妙心寺に向かう。タクシーでお寺の中には入れないので、北門か南門が教えてくれ、と運転手に言われ、地図で調べると、お目当ての退蔵院は南門が近そうだった。運転手に今日は暑いですね、と言ってみると、今日の暑さは異常だそうで、夏以上の暑さ、ときっぱり言い切っていた。(タクシー代 720円)
妙心寺は「うそ!」と言いたくなるぐらい広い寺で中に百以上の建物があると思う。南門から退蔵院はすぐだった。拝観料@400円を払って入る。すぐに本堂があって、国宝の日本最古の水墨画とやらが結構無造作に飾ってある。柴犬(父)@国宝マニアなら喜ぶだろうな、と思う。でも我々にとってはあまり感慨がない。(^^.)
入口近くで工事をしていて、水琴窟の音が聞こえるか心配だったけど、水琴窟は入口からだいぶ奥にいった広いお庭の一角にあった。初めは横を通り過ぎてしまったぐらいだった。あわてて戻ってきたら、それはとても地味に存在していた。いわゆる「つくばい」があるだけなんだけど、耳を澄ますと、何とも形容しがたい音が聞こえてきた。少し調子のはずれたオルゴールみたいな音は、つくばいの下の方から聞こえてくる。見えないけど、埋めたカメから響いてくるのだろう。なかなか風流だね、と感動していると、実はそこは蚊の大群が発生しているらしく、熊こは10数カ所も刺されてしま
い、風流は簡単に現実に負け(^^.)、あわてて退散することにした。売店で、記念に水琴窟の音を集めたCDを買う。(2000円)気に入ったので、明日は蚊のいない別の水琴窟に行こう、と思った。これで柴犬も目的達成。ヽ(^,^)丿
・妙心寺退蔵院
住所 : 京都市右京区花園妙心寺町35
電話 : 075-463-2855
拝観時間: 09:00~17:00(年中無休)
拝観料 : 400円
交通 : JR花園駅または京福電鉄北野線妙心寺駅
河原町近辺
妙心寺前のバス停からバスで終点の四条烏丸に出かける。(@220円)バスを降りると結構激しく雨が降ってくる。河原町まで歩き、最近出来たというオーパという専門店に行こうと思ったけど、行ってみると休み。(×_×)仕方がないので、となりのソニープラザに行って、入浴剤、お菓子などを買う。(850円)
それから新京極、寺町通りなどをうろうろする。渋い眼鏡屋さんがあって、入る。欲しいけど、少し高いので見るだけにする。休憩に適当なお店が見つからないので、仕方がなく、古い喫茶店に入って、柴犬は生ビールとシューマイ、フライドポテト、熊こはソーダフロートを頼む。(1420円)☆ なかなか生ビールが出てこない、と思ったら、切れているので、スーパードライになる。(^_^.)
まだ午後7時前だったけど、雨も降り出してきて、我々も結構疲れたので、錦小路を通りながら帰ることにする。この通りも柴犬が大好きな通り、市場というと、国内外を問わず、寄りたくなる。もうほとんど店は閉まっていたけど、空いていた持ち帰り用寿司屋であなご寿司と柿の葉寿司(さば)を買う。(1150円)☆☆ 酒屋でビール、おーいお茶、グレープフルーツのお酒、ミネラルウォーターを買う。(870円)
ホテルに戻って、ビールを飲みながら、寿司を食べて、京都の1
日目は結構地味に終わった。
1999年9月9日(木) 2日目
イノダコーヒー再び
朝、7時30分ぐらいに目が覚める。風呂に入って、着替えて、今日もイノダコーヒーに出かける。今日は、まだお店は空いていて、念願のカウンターに座る。コーヒーとクロワッサン&くるみパン、チーズトーストを注文する。相変わらずコーヒーは美味しいけど、クロワッサンやくるみパンの美味しいのには驚く。(2016円)☆☆☆
ここは柴犬には思い出のあるお店なんだよね。もう10年も前、東京で旅行の仕事をしている社会人2年生の柴犬が、急遽、京都に行かなくちゃいけなくなったことがある。会社をとりあえず飛び出し、羽田に向かったんだけど、間に合いそうもなくて、結局、新幹線で京都に向かった。電車の中から会社に電話をすると、今回の旅行のホテルも相談した元上司のMさんが、京都の知人のmさんに頼んだから会うように、とおっしゃるので、地下鉄の出口か何かでお会いすることにする。mさんは40~50歳ぐらいの渋い男性で、車ですぐ目的地に連れていって下さった。何とか仕事も終わって、ほっとして会社に報告もできた。するとmさんは疲れただろうから、とわざわざこのイノダコーヒーの三条店に柴犬を連れてきてくださったのだ。mさんはここの常連らしく、カウンターに座って、コーヒーをごちそうになり、昔、Mさんと旅行に行った時のことなどをお聞きしたりした。それから京都駅まで送ってくださり、別れ際に新幹線の中で食べるように、とイノダコーヒーでわざわざ作らせたらしいサンドイッチまで渡して下さった。柴犬はその渋さと気配りに涙がでるほど感動してしまい、また必ずイノダコーヒーに行こ
うとずっと思っていた。(今から3年前の桜の頃、再び行くことが
できた。)
水琴窟その2(相国寺瑞春院)
まず、今日は最初に水琴窟をもう一つ聴きにいくことにする。目指すは相国寺(しょうこくじ)。地下鉄烏丸線で、烏丸御池から今出川まで行く。駅を降りて、徒歩約2分で相国寺に着く。ここもとても大きいお寺で、裏の入口らしきところから入る。すぐ水琴窟と書いてある看板の掛かった建物があったけど、10時まで30分ぐらいあるので、本堂へ行ってみる。熊こがトイレに行きたくなるので、本堂横の美術館でトイレをお借りすることにする。ついでに(^^.) 美術館(承天閣)もみることにする。(@600円) それにしても無知というのは恐ろしいもので、この寺を義満が建てたことや、金閣や銀閣の親分の禅寺だということなど初めて知る。展示品も足利家にまつわるものが多く、金閣の内装品などが多くあった。義満公の像(色まで塗ってある)もあったけど、一休さんでおなじみのひげは生えていないようだった。(^^.)
美術館を出てから先ほどの瑞春院に戻る。玄関には誰もいないので、入口を入ると、インターホンがあるので、水琴窟を見たいのですが、、、と聞くと、何人ですか?と聞かれる。2人です、と答えると、今日は、、、と断られる。電話で事前に聞いておくべきだった、と思ったけど、人数を聞いてから断るなんて、考えてみるとずるい!、とも思う。残念だけど、前の日に買ったCDのブックレットには、ここの水琴窟の写真もあったので、まあ許すことにする。
白牛乳と一澤帆布店
気を取り直して、是非行こうと思っていた「一澤帆布店」へと向かう。地下鉄で三条東山まで行く。(@230円)途中、古川町商店街という渋いアーケードを通る。パン屋さんの軒先に置いてあるガラスケースのびんの牛乳が美味しそうなので、飲んでいくことにする。熊こはデカビタC。(230円)肉屋のコロッケや、豆腐屋の厚揚げなど美味しそうだけど、ここはぐっと我慢する。
有名な一澤帆布店はすぐ分かる。店内は若い女の子たちでいっぱい。帆布という通り、ざらっとした布のバッグなんだけど、扱っているお店はとても少ない。柴犬はバースデイプレゼントとして、パワーブックも入る黒の大きなブリーフケース(21000円)を買ってもらう。(^_^) 熊こは迷った末、赤いボックス型のショルダーバッグを買う。(8800円)壊れても修理がききますからとレジで言われる。お店のカードはありますか?と聞いてみると、手書きイラストの入ったコピーのカタログをくれる。それには、色見本と、2センチ四方の布見本まで入っていて、さすが徹底している、と感心してしまう。
・一澤帆布(帆布製品)
住所 : 京都市東山区東大路古門前上る
電話 : 075-541-0138
営業時間: 09:00~18:30(通常)
11:00~18:30(第2・第4土、日祝日)
定休日 : 無休
商品がみられるサイト:http://www.m21.or.jp/fame/backissue/9811bi/ko-2.html
よーじや、ボローニャ、魯山人
四条まで下りて行き、油とり紙で有名な「よーじや」祇園店に向かう。お店はすぐに分かったけど、あいにく定休日だったので、翌日に来ることにする。お店の隣には、うちの近所の佐鳴台のかくじゅうでよく買うパン、「祇園ボローニャ」のお店があった。カフェスタイルのお店で中でパンが食べられるんだけど、ここでも店頭売りの食パンは限定10本とか書いてあって、へーと思う。
サライの本に書いてあって、是非行きたいと思っていた「何必館(かひつかん)・京都現代美術館」が近くにあるはずなので、探そうと思ったら、ボローニャの隣にあった。(^^.) 北大路魯山人の器のコレクションが展示されている。本には魯山人の代表作でもある椿の絵の入った大鉢が写真にあったので、実物を見たい、と思っていたのだ。(入館料@1000円)
ここの建物はモダーンでインテリアも素晴らしい地下1F、地上5Fのビルで、5Fには光庭がある。小さな庭に石ともみじ(とは言わないのだろうけど)の木が配置され、楕円に天井が抜かれて空が見える。横には茶室があって、不思議な空間。高そうなソファに座って、庭を眺めていると寝そうになる。(^^.)
魯山人の陶器は順路では最後の地下1Fにあった。残念ながら大鉢はなかったけど、写真で見たことがある器が多く飾ってあった。ガラスに入っていないものまであり、まじまじと見てしまった。生前の魯山人語録もあって、一番印象的だったのは、次の文章。
「人はいつ死んでもよいのである。人はこの世に生まれてきて、どれだけの仕事をしなければならぬと決まったわけではない。」
いいね。(^_^)
・何必館・京都現代美術館
住所 : 京都市東山区祇園町北側271
電話 : 075-525-1311
営業時間: 10:00~17:30
定休日 : 月曜
カレーとうどん
お昼をだいぶ過ぎていたので、ランチにする。祇園に入ってすぐのお店「久露葉亭 濁屋善」という居酒屋に入る。中は、和風で座布団に座ることができてうれしい。柴犬はうどんとカレーの定食、熊こはうどんとしらす紫蘇ごはんの定食を頼む。おばんざい(京都ではお惣菜をこう呼ぶ)の盛り合わせ、というのも頼む。カレーはなかなかの本格派で、麩が入っていて、とても美味しかった。うどんもあっさりして、とても美味しかった。けど、卓上の七味がS&Bのビンというのはちょっと減点。☆☆ (2940円)
涼しいお店の中でほっと一息つくことができる。
東山方面散策と七味屋
ここから近いところで、歩くのにいいところを、と思い、東山の方に歩いてみることにする。祇園の路地をぶらぶらしながら歩いていくと、前に桜の頃に来た高台寺の側にでる。のどがかわいたので、自動販売機でポカリスウェットを買って飲む。(110円) 五重の塔のある八坂通りから産寧坂を歩く。坂を上りきると有名な「七味家」がある。ここは江戸時代創業の老舗。その日売る分だけをブレンドするこだわりのお店。でも柴犬は一味唐辛子好き。お土産用に七味唐辛子の一番安い袋を10袋、自分用にゆず一味の小さい缶を1つ買う。(2750円)
・七味家
住所 : 京都市東山区清水2-221
電話 : 075-551-0738
営業時間: 09:00~18:00
定休日 : 無休
せっかくここまで来たのだから、清水寺まで行くことにする。もう暑くて坂を上るのが辛い。(^_^.) やっとのことで入口にたどり着く。(@300円)少し歩くと、いわゆる清水の舞台に出たけど、その手前にめちゃめちゃにこやかな顔をした「出世大黒」があって、思わず写真をとってしまう。熊こがおみくじをひくと大吉だった。(100円)階段を下りていって音羽の滝に出る。大好きな古今亭志ん生の「茶金」に、ここが出てくることを思い
出す。
清水寺を出て、茶わん坂を下る。途中のお菓子屋「局屋(つぼねや)」で休憩。抹茶アイスクリームが食べたかったのに、品切れということで、柴犬は宇治金時氷、熊こは冷やしぜんざいを頼む。☆☆ お土産用に和三盆で作った干菓子もいくつか買う。(2100円)疲れたので、タクシーで本能寺前まで行く。(1000円)
鳩居堂、河原町オーパ
まず寺町通りの「鳩居堂(きゅうきょどう)」に行く。創業三百年を超える文具の老舗。浜松ではindigo blueで取り扱っている。本店はさすがに歴史を感じさせる店内。品揃えも柴犬が使えるような品物はほとんどない趣味が良いものばかり。買う資格なし、ということで、見るだけにする。(^_^.)
次に昨日お休みだった「河原町オーパ」に行くことにする。途中、印鑑屋さんがあって、柴犬用のひらがな一文字の印鑑と朱肉を買う。(1050円) オーパはいわゆるテナントビルで、なかなかいいお店がそろっている。特に1Fの雑貨は充実していた。2Fのアフタヌーンティのティールームでお茶。柴犬はティ・オレ、熊こはアイスティを頼む。チョコチップシフォンケーキを1つ頼んでシェアする。☆☆☆(1900円)その他、前から気になっていたイルカのマッサージャー(2079円)、熊このピアス(2730円)を買う。
・河原町オーパ
住所 : 京都市中京区河原町通四条上る
電話 : 075-255-8111
営業時間: 10:00~20:00
定休日 : 不定休
それから梶井基次郎の小説「檸檬」にも出てくる老舗の本屋「丸善」に行く。ここの文房具が見たかったのだけど、欲しくなるようなものはなかった。疲れたので、タクシーでホテルに戻る。(870円)
町家の豆腐料理
今日は外で夕ご飯を食べようと思って、どこにしようか考える。サライの本にある「豆菜(とうさい)」にすることにする。ここは京都の町家を使った居酒屋で、豆腐を使った料理を出す、と本にはあるので、期待して出かける。ホテルから歩いて5分ぐらいで着く。ここは大正末期頃の2階建ての町家を最小限の改装で居酒屋にした、とのこと。豆腐や湯葉を使ったおつまみで、柴犬はビール、熊こは梅酒のソーダ割りを飲む。料理はすべて美味しい。☆☆☆(6195円)すっかり気分がよくなって、店を出る。お腹が一杯になる。ホテルに戻る途中、コンビニに寄って、オレンジジュースとプ
チうすやきを買う。(225円)
・豆菜
住所 : 中京区蛸薬師通堺町東入る
電話 : 075-213-2900
営業時間: 17:00~22:00(要予約)
定休日 : 日月
1999年9月10日(金) 3日目
みたびイノダコーヒー
今日ももちろんイノダコーヒーに出かける。もちろんカウンターに座って、昨日と同じメニューを頼む。☆☆☆(2016円) もう常連と言ってもいいだろう。ゆっくり時間をかけて朝食をとるのはとても贅沢な感じがする。
チェックアウト
ホテルに戻って荷造りをして、チェックアウトをする。大きな荷物はフロントで宅急便で送る。(1370円) ホテルの精算は13650円で予約の通り、これは本当に安かったと思う。とりあえず、地下鉄烏丸線で京都まで出る。(200円)コインロッカーに荷物を預けて身軽になる。(300円)
詩仙堂のししおどし
今日は詩仙堂に是非行きたいと思ったので、バスに乗ることにする。かなりバスに乗って、一乗寺下り松町というところで降りる。(@270円)
坂を少し上っていくと、詩仙堂に着く。(@500円)入口の女の子はいかにもバイトという感じの子で、テレビゲームの雑誌なんかを読んでいるのは、それはちょっとないんじゃないか、と思う。
気を取り直して、詩仙の間に入る。サライの本によると、ここは江戸時代初期の文人、石川丈山が、世俗を逃れて閑居したところとのこと。詩仙堂の名は、中国の詩仙を36人選定し、その像(画)を飾った詩仙の間から来ているのだそうだ。テレビ番組で宮本亜門が座って静かに庭を眺めていたので、柴犬もそうしようと思ったら、数人の団体のおばちゃんがどやどやとやってきて、うるさいのなんのって、、、。(×_×)せっかくのししおどしの音も台無し!。
仕方がないので、庭に出てみると、庭も風情があっていい。池を鯉が泳ぎ、赤トンボが目の前を横切っていき、トカゲの子供が砂の上を這っていく。風流の源、ししおどしは庭の隅にあった。想像していたよりもカコーンという間隔が長い。近くで聞けば、もっといい音なのだろうと想像していたけど、間違いだった。どうも、ししおどしは周囲に反響していい音になるらしく、建物の中で聞くのが一番よく聞こえた。
それから建物の中に戻って、しばらくぼーっと庭を眺めて、詩仙堂を出ることにする。出て、坂を下るとすぐぼろぼろのせんべい屋があるので、休むことにする。柴犬はひやしあめ、熊こはポカリ・スウェットを飲む。ついでにせんべいも買って食べる。☆☆(950円)ぼろぼろな(失礼)お店なのに、店内には、川端康成先生も来た、という新聞記事が飾ってあった。
・詩仙堂
住所 : 京都市左京区一乗寺門口町27
電話 : 075-781-2954
拝観時間: 09:00~17:00 5/23は休
拝観料 : 500円
交通 : 叡山電鉄一乗寺駅 or 市バス一乗寺下り松
水琴窟その3(圓光寺)
せんべい屋を出て、最初の角に看板があって、圓光寺(水琴窟)と書いてある。リストをみると、その中にも圓光寺はあったので、ラッキーと思って寄ることにする。圓光寺は歩いてすぐのところにあって、入口には誰もいない。拝観料は箱に入れて(@300円)、中に入る。庭にも建物の中にも人気はなく、セミのなき声だけがうるさく響いている。境内の横に水琴窟はあって、ここは大きな鉢があるだけ。置いてあったひしゃくで水をすくって、外にこぼしてみると、音が聞こえてきた。(^^) 庭を一回りして、建物にも入ってみる。ポスターが貼ってあって、素晴らしい紅葉の写真。どうやらここは紅葉の名所らしい。最後に水琴窟の写真を撮って、セルフタイマーで記念撮影をして、帰ることにする。(帰って写真を見たら、せっかくの水琴窟が柴犬の体でほとんど隠れていて、一体何の写真か分からなくなっていた。悲しい、、、(^^.))
・圓光寺
住所 : 京都市左京区一乗寺小谷町13
電話 : 075-781-8025
拝観時間: 09:00~16:30 年中無休
拝観料 : 300円
交通 : 叡山電鉄一乗寺駅 or 市バス一乗寺下り松
うなぎ山椒と油とり紙
帰りのバスには酔いそうだったので、電車に乗ることにする。叡山電鉄叡山本線一乗寺駅から乗って、阪神電鉄に乗り換え、四条に出る。(@390円) まずはランチを食べようと思って、前の日にランチを食べた居酒屋のすぐ近くに、うなぎ山椒せいろと書いてある和食屋さん「十二段家」を見つけ、入ることにする。もちろんエビスビールを注文して、柴犬はうなぎ山椒せいろ、熊こはお茶漬けを注文する。うなぎ山椒せいろは、うなぎと山椒の佃煮をまぶして、せいろで蒸したご飯で、これは絶品だった。お茶漬けも漬け物が充実していて、ほうじ茶が香ばしくグッドグッド。☆☆☆ うなぎ山椒の佃煮はうちにお土産に買っていく。(7717円)
お腹もいっぱいになり、満足したので、お土産を買いに行く。昨日休みだった「よーじや」へ。ここは女の子、それも修学旅行の中学生、高校生で満員状態。熊こが自分用と会社のお土産、柴犬もお土産に少し買う。(16666円)たしかにパッケージがおしゃれ、というか印象的。(よーじやのサイトもなかなか充実している。)
疲れたので、ドトールで休憩。柴犬はアイス・カフェラテ、熊こはアイスココア。(440円)
・よーじや祇園店
住所 : 祇園四条花見小路
電話 : 075-541-0177
営業時間: 11:00~20:00
定休日 : 第1・第2・第3木曜日(祝日は営業)
URL : http://www.yojiya.co.jp/pages/index2.html
足底マッサージ
阪急百貨店などを冷やかしたりするけど、二人ともだいぶ疲れてくる。少し早いけど、京都駅に行こう、ということになって、地下鉄の烏丸四条に向かう。すると、クイックマッサージの店を見つけたので、早速入る。時間もないので、15分の足底マッサージをお願いすることにする。平日割引まであって、2人で2940円とリーズナブルプライス。(^^)はじめに、水をいれたマッサージャーの中に足をいれて5分ぐらい待つ。気持ちいい。それから、うつぶせに寝て、マッサージを受ける。柴犬はもともとマッサージとか苦手で、痛いのに弱いのだけど、痛いながらもあまりの気持ちよさによだれをたらして寝てしまった。(^^.) すっきりして店を出る。
凝り性の熊こはちょっと弱かったと不満そう、、、。
京都駅でお土産
四条から地下鉄に乗って、京都駅に着く。(@200円)コインロッカーから荷物を取り出して、最後のお土産を買いに、ジェイアール京都伊勢丹に行く。まず、フルーツジュースを飲む。柴犬はグレープフルーツ、熊こはフルーツミックス。(787円)お土産は、八つ橋(2625円)、鶴屋吉信の花せんべい(2100円)、おかき(2940円)などを買う。新しい京都駅のコンコースは初めて来たけど、なんて趣味の悪い建物だろうと思う。改札を抜けると、新幹線のコンコースには椅子が一つもない。仕方がないので、レストランで、ビールとトマトジュース、ミックスナッツを注文する。(1150円)ぎりぎりまでここで待とうと思ったら、冷房が効きすぎていたので、ホームで待つことにする。こだまの車内では、疲れて寝たかったけど、後ろの若いおねーちゃんが、携帯電話でばかみたいな大きな声で会話を始め、延々続いて眠れなくなってしまった。我慢できなくなって、注意すると、静かに話すようになったものの、デッキには行かない。こーゆー奴は、ケータイ地獄(どんな地獄?)にでも落ちるよう、お祈りをする。でも、グリーン車にしておけば良かった、と思うが、時すでに遅し。浜松駅着。
8時頃に浜松駅に着く。タクシーで自宅へ帰る。(1360円)
詩仙堂のおばちゃんと帰りのこだまのおねーちゃんさえいなければ、最高の旅行だった。(^_^.)
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