
#44 Access"テーブル作成クエリ" Excelでは手間と時間がかかる大量データ抽出を楽々処理
Excelでは、フィルタリングやコピーペーストによって、必要なデータを手動で抽出する必要があります。
一方、Accessのクエリは一度設定すれば何度でも再利用可能です。
さらに、複数のExcelファイルに分散していたデータも、Accessなら一括で効率的に管理できます。
ただし、便利なクエリでも条件が複雑になったり、データ量が膨大になったりすると、処理速度が遅くなることがあります。これでは、せっかく作成したクエリも十分に活用できません。
例えば、次の図にある「Q01_4項目表示」というクエリが数十万件のデータを処理すると、表示に数十秒〜数分かかることがあります。

クエリをテーブルとして保存すれば(上の場合、「T15_4項目表示テーブル」)、こうした待ち時間を短縮できます。
これをテーブル作成クエリとよびます。
テーブル作成クエリのメリット
クエリの結果を新しいテーブルとして保存できる
元のデータが変更されても、保存したテーブルなら影響を受けない
同じデータを再利用でき、作業効率が向上
実務でもよく使われる方法です。
1.既存のクエリを利用する
まず、デザインビューでクエリ「Q01_4項目表示」の中身を確認してみましょう。

このクエリは、元データから4つの項目を抽出する選択クエリであることがわかります。

次に、クエリの表示内容を確認します。

このクエリをテーブルに変換していきます。
2.テーブル作成クエリを作る
再びデザインビューに戻ります

初期状態では「選択」アイコンが選ばれているので、「テーブル作成」アイコンをクリックします。
するとウィンドウが表示され、新しく作成するテーブルの名称を入力する画面が現れます。称を付けます。

ここでテーブル名を「T15_4項目表示テーブル」と入力し、「OK」をクリックします。

この時点では、画面上に特に変化はありません。次に、「クエリデザイン」タブから「実行」ボタンをクリックします(注意: 「表示」ではなく必ず「実行」ボタンをクリックしてください)。

確認用のアラートウィンドウが表示されるので、「はい」をクリックします。

これで、「T15_4項目表示テーブル」が作成されました。
テーブルをダブルクリックして中身を確認してみましょう。

クエリと同じ条件で抽出されたデータがテーブルとして保存されています。これがテーブル作成クエリの実行結果です。
3.テーブル作成クエリのおさらい
最後に、今回の手順を簡単に振り返りましょう。
クエリをデザインビューで開く
「テーブル作成」ボタンをクリック
新しいテーブルの名称を入力
「実行」ボタンをクリック
テーブルの作成が完了
次回は、テーブル作成クエリの応用について、さらに詳しく解説していきます。