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中国はスマートシティ先進国

「自動車メーカーのトヨタが街づくりへ」というニュースもあり、最近では日本でも自動運転車や人工知能(AI)などを活用したスマートシティ構想に注目が集まってきている。

お隣の中国と言えば、すでにスマートシティの具体化が進んでいる。全世界でスマートシティ開発が行われているのが1000ほどと言われているが、なんとその半分は中国が占めているという。中国はすでに世界一のスマートシティ大国なのだ。ちなみに中国語でスマートシティとは、「智慧城市」。

中国でスマートシティで有名なところとしては、河北省・雄安新区、武漢市、上海浦東新区、深セン市などだが、最近も広東省広州市黄埔区でのスマート交通システムの取り組みが紹介されていた。

日本はトヨタで話題になっていたが、ここでプロジェクトを先導しているのは、中国最大の検索エンジンを提供する会社「百度」だ。

このエリアでは、自動運転プラットフォームMaaSの試験運用が開始。シャトルバス、タクシー、観光地を巡る遊覧バス、パトロール車両、無人販売や清掃、消毒などの任務をこなす多目的小型車両の5種類が自動運転されている。

市民はスマートフォンにインストールしたアプリを使って自動運転サービスを予約。車内に設置された画面には、走行情報や信号の待ち時間、交通情報などさまざまな情報が表示される。

百度ではすでに北京、長沙などの都市でも、人工知能、5G通信などの最新技術を駆使した自動運転外出サービスを運営している。すでに20万人以上が利用していて、さらに今後3年間で30都市にまでサービスを拡大する予定だというから、今後こういったサービスは加速するばかりだろう。

自動運転と言えば、最近上海の地下鉄15号線が開通し、完全自動運転で運行することで大きな話題になっていた。全長約42キロ。駅は30駅で、中国国内の軌道交通建設史上で一度に開通した距離が最も長い地下鉄路線だ。そこで、自動運転というのもすごい。

自動運転ということで、先頭車両にある大きな車窓からは、トンネルや駅に進入する様子など、普段見慣れない景色が見られ、そのため、この景色を見ようと、ほかの車両はガラガラなのに、先頭と最後尾の車両が見物客で混雑するという不思議な光景が見られた。

2011年温州で起きた中国新幹線事故では、脱線した車両を埋めていた。そんな中国から考えると、隔世の感がある。それと同時に、この10年何か知らぬ間に、日本は世の中から取り残されているのではないかと危機感も覚える。


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