日本流行丼大賞 2020 のグランプリは台湾発の魯肉飯!
皆さん、丼という漢字自体は、古代中国から日本に入ったものだが、現在日本で使われている「丼」の意味は、日本から中国に逆輸入されたものということを知っているだろうか?
本日、日本流行丼大賞 2020 が発表された。見事グランプリに輝いたのは、台湾が発祥の魯肉飯(ルーロウハン:台湾風豚角煮丼)だった。
コンビニのセブンイレブンで今年はじめてお弁当やおにぎりが登場したり、牛丼チェーン大手の松屋でも 「豚角煮丼」がメニュー化された魯肉飯。
タピオカブームにのって今年開店した台湾系茶館やカフェでも大人気で、タレントの指原莉乃さんが Instagram でも新型コロナで外出が控えられていた時期に「ルーロウハン食べたい」という投稿をしたりしていた。
魯肉飯は、以前から台湾の取材でよく候補になっていた台湾を代表するB級グルメ。過去には、何度も台湾現地で取材したこともあり、台湾とのハーフである某有名お笑いタレントさんがどうしても食べたい味として、台湾で有名な魯肉飯のお店で秘伝の作り方を教えてもらい、日本でその味を再現したこともある。
冒頭に書いたように、〇〇丼というのは、元々中華圏ではメジャーではない。通常、丼という意味としては、「蓋飯」「蓋澆飯」などという。「ご飯の上におかずをのせた料理」というイメージだろう。
ただ、吉野家が日本から中華圏に進出し、現地の人々に受け入れられた。そして、近年は、訪日外国人観光客が増え、日本の料理に対する理解が深まってきた。このように日本の丼の食文化が広まるにつれて、現在「丼」も、漢字を使う中華圏で認識されつつあるという。
実は、ちょっとしたご縁もあり、今回の日本流行丼大賞 2020には、選考委員として参加させてもらった。
ちなみに、今回ブランプリの以外に、金賞としては以下3品が選ばれた。
「うな牛」すき家(株式会社ゼンショーホールディングス)
「スタミナ超特盛丼」𠮷野家(株式会社𠮷野家)
「名古屋系うな丼」炭焼うな富士 有楽町店(株式会社かぶらやグループ)
そして、話題賞としては、三河鮮魚の海鮮丼が選ばれた。
中華圏を中心に広がってきた丼文化。
今回をきっかけに、今後日本を代表する丼文化がアジアに、世界に広がっていくお手伝いもしていきたいと思っている。