コカコーラとコラボした香港のセブンイレブン
「可口可楽」この言葉が中国でどんな意味なのか、皆さんご存知だろうか? 中華圏にゆかりのある方なら知っているはず!「コカコーラ」だ。
中国市場に進出していくときに、商品名や社名を中国語表記にする場合、ネーミングのコツがあるという話を聞いたことがある。その主なものは、本来の音を生かし、うまく中国人に受け入れられやすい漢字を当てることだという。
漢字1つ1つには元々意味がある。コカコーラの音をどういう漢字に当てるかで、その商品に自然と意味合いがついてくる。
「可口可楽」の中国語の音は、「クーコウクーラ」で、漢字から連想する意味は、「おいしくて楽しくなる」。いい中国語名を考え出せれば、中国で商品がよく売れ、ネーミングは中国市場での成功のカギとなる。中国語ネーミングとしては、コカコーラは大成功の例だろう。
そのコカコーラが、昨年2020年夏から、香港内で唯一セブンイレブンとコラボした店舗を尖沙咀オースティンロードで展開している。その店舗がとてもいい感じだ。
一昔前のアメリカを彷彿させるレトロ・ポップなポスターやコカコーラの瓶が目を引く外観。赤の色が象徴的だ。
ひとたび店内に足を踏み入れれば、あちこちコカ・コーラだらけ。コーラのロゴ入りミニ冷蔵庫、コーラ瓶の形をしたディスプレイ、コーラを手にした女性が微笑むレトロなポスター、コカコーラのコラボグッズ、珍しいコカコーラの缶など、コカコーラの世界に入り込んだようだ。コカコーラファンでなくても、のぞいて見るだけで、テンションが上がるのではないかと思う。
以下は、弊社香港ライターが書いた記事。是非みてほしい。
コカコーラのネーミングには、実はこんな裏話がある。コカコーラが1920年に中国に進出した当初、音にちなんで「蝌蚪啃蝋」(クドウケンラ)という中国語の名前を付けたという。「蝌蚪」は「おたまじゃく」。「おたまじゃくしがロウソクを食っている」みたいな意味にとりかねられず、かなり恐怖の飲み物だっただろう。その後、コカコーラの海外部門が改めて中国名を公募し、今度はイギリス在住の中国人教授が応募した名前が選ばれ、現在の「可口可楽」になったという。
現在、弊社は中国に向けて色々な売り込みもかけている。なかなかうまく行かず、落ち込むこともあるが、天下のコカコーラもこうした失敗を経て、中国での現在の成功を手にしたのかと思うと、ちょっと希望の光を感じたりもする。