二代目社長は失敗を怖がる 恐怖症だった私

なぜ失敗をあれほど恐れてしまったのか?

私は極度に失敗を恐れていた。
二代目社長に就任する以前からも筋金入りの失敗恐怖症であった。
そんな人間だから、失敗したら人から舐められる、特に古参幹部からは・・・・という恐怖に怯えていた。

だから冒険もできないし、どうしても守りに入ってしまう。
二代目社長は失敗を恐れるという傾向があるらしいが、それもそのはず。
一代目は多くの失敗を経験して、成功がその失敗の数々を上回れたから、会社が発展して行ったという事実がある。

しかし二代目社長は、一代目ほど失敗への耐性と覚悟がない。
どうしても失敗しないで成功だけをおさめようとする情けない考え方になってしまう。
私もつくづく今から考えて呆れるほど失敗への恐怖があった。
心が守りに入り過ぎていた。

二代目だから不安に思われていたのではない。私が不安を与えていた

これでは古参幹部も社員も私について行こうとしても不安に思ったことだろう。
不安に思わせて当然なことを私はしていたのだ。
それを当時は全く気がつかずに、彼らからよく思われよう、認められようとしていたのだから、何をしても当然うまくいかないはずだ。

こう書いていて思わず苦笑をしている私がいる。
うまくいかないのも運や巡り合わせが悪いのではなく、当然の流れなのだ。
私だって失敗を恐れて守りに入っている人間のことを気に食わないと感じる。
それが自分の人生において多くを占める会社組織の社長がそんな存在だったとしたら、不安に思わないわけがない。
しかし、失敗を恐れなくなるなんて、頭でわかっていても感情がついてこないものだ

インスピレーションを得て、廃墟から立ち上がる

そこで私は岩波先生の元で、『失敗を恐れて守りに入って何もかもうまく行かなくなった流れ』を深い覚醒トランス意識で心から気づく整理作業を行った。
それにより、私は恥ずかしいほどの心構えで社員と仕事と親父に向き合っていたことに真に気づくことができた。

これではうまくいかないのも当たり前だという気持ちになれた。
インスピレーションがぽっと生まれた感覚だった。
脳覚醒トランスの威力なのか、不思議とこの時に私はすごく心が落ち着いた。
いくら瞑想、修験道、精神修行や自己暗示をやっても得られなかった心の余裕を実感できた。

人は弱さを認めることができた時、強くなれることを実感できた。
そして次にモチベーションが湧いてきた。
いままでは私は二代目社長としてでなく、一社会人としてひどい存在であった。
ならばこれから巻き返してやる。
こういう過去の自分を認めたうえでの、廃墟から立ち上がる人々のようなモチベーションだった。

私の人生は私のものである!

岩波先生の暗示もそれを後押しするものを入れてくれ、社長になって一番のモチベーションがガンガン湧いてきた。
怖いものはない、失敗も恐れない、攻めの姿勢だ、主人公は俺だという気持ちが定まった瞬間だ。
失敗など糞食らえだ、それを怖れるみみっちい人間だから誰もついてこないのだと。

私の反撃が始まった。

参考サイト:「気づき」と「悟り」(岩波の言葉・講演集より)

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