塩田千春展 魂がふるえる
森美術館で開催されている塩田千春展に行ってきた。なんだか風変わりで怪しげな雰囲気に惹かれて、足を運んでみることに。
私は映画や美術館へ行く時、事前にあまり情報を仕入れないようにしている。ちらりと得た作品の片鱗で、気になるなーと思ったら、会場や日程など以外の作品に関する情報はなるべく遮断するようにしている。
先入観なしで生ものを味わいたいし、自分の“気になった”という感じを検証してみたいのもあるから。
結果、塩田千春展よかった。
なんとなく、いえ私にとってはかなり生と死、身体、命、正気と狂気を連想するような世界だった。
でも美しさと楽しさがあって。
多くの作品はこうやって写真に撮る事を許可されていて、その不思議な世界を切り取って収めたい、と何枚も撮ってはその画を確かめたり
美しく怪しげな未知の世界に舞い込んでみる事をゲームのように楽しんだり、その中で動いている自分たちの姿を眺めてみたり
おもしろーい
たのしー
きれー
そればかり言っていたと思う。
感慨深いものや、むむーん、ぐぐっとくるのも感じたけれど、最後には“楽しかった”が残った。大体いつも何でもそう。
ちょっと息が乱れるようなことや、胸にぐぅぅとくることなんかも、過ぎてみれば何でも楽しいのである。
だからその最中も、どこかで “わ〜やってるね、自分劇場!” と思いながら本気でぐぅぅの渦中にいることを感じている。
私の最期はきっと「あー楽しかった!」と思いきって(言葉にして言いきれるかはわからないので)この世を去るに違いない。
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