ありがとう、レッドベルオーブ。そして、その日を、信じて。
スノーハレーションがフローラステークスで15着に沈み、レッドベルオーブの骨折が判明した。これを以て、仲間内のPOGでも1位にはなれないことが決定した。僕の2020-2021シーズンのPOGは今日、完全に終了した。
残念だった。世代の選ばれし、名誉ある18頭の一頭の中に、レッドベルオーブの名は当然あるものだと、信じていた。それもそのはず、賞金は余裕で足りていた。怪我さえしなければ、一生に一度の夢舞台に立てるはずだった。だが、その怪我をしてしまった。
無事是名馬という言葉がある。出走したいレースや出走すべきレースに、出走できるということが、偉大なのだと痛感した。キタサンブラックはやはり偉大だった。レッドベルオーブは、残念乍ら、無事であることが名馬なら、名馬ではなくなってしまった。怪我さえしないでくれ、とずっと思っていた。POG初年度の去年、POGが始まって以来、ずっとこの馬に助けられてきた。11月の上旬時点で2位と約2500pt,1位と約3000pt差をつけられていた時、レッドベルオーブのデイリー杯2歳ステークスの勝利で一気に逆転し1位に躍り出た。次の週には、ダノンザキッドの東スポ杯2歳勝利で再逆転されてしまったが、レッドベルオーブの御蔭で見せ場は作れた。朝日杯も、皐月賞もそうだった。ここを勝てば、と期待させてくれた。朝日杯に至っては、「勝てる」と思わせてくれた。結果は3着だったが、最後の末脚は、将来を期待させてくれた。兎に角、POG 2020-2021シーズンは、レッドベルオーブ一頭だけだった。本当か?という人は、下の写真を見て欲しい。
ご覧の通り、レッドベルオーブしか活躍しなかった。POGにおいて、レッドベルオーブが心の支えだった。レッドベルオーブに一喜一憂し、POGを全力で楽しませてくれた。ありがとうと言いたい。ただ、最後に、ダービーという最高の舞台で、先頭でゴールを駆け抜ける勇姿を、出来ることなら現地で、見届けたかった。だがその夢は、果敢無く消えてしまった。もし、ダービーへの出走が叶っていたら、着外になってしまったかもしれない。ただ、それでも選ばれし18頭の一頭として、その夢舞台に立って欲しかった。ダービーは特別だ。だからこそ、レッドベルオーブがダービーを走る姿が見たかった。だからこそ、彼の骨折は、本当にショックだった。残念だった。
レッドベルオーブで始まった僕のPOGは、レッドベルオーブで終わった。けれども、彼の馬生は、ここで終わる訳ではない。POGで選ぶ時、多くのディープ産駒が辿った様に、クラシックで力尽きしまうのを覚悟で、指名する。多くのディープ産駒が辿ってきた様にレッドベルオーブもなるかもしれないから、POGが終われば、ただの馬として扱おう。そう言い聞かせてきた。だが、クラシック戦線で無駄に消耗することが、レッドベルオーブにはもう、なくなった。だから次走、そしてマイルGⅠで彼が出走する時、期待できる。POGが終わり、僕には関係なくなる予定だったが、もう少し、応援しようと思う。朝日杯で僕を魅了した、あの末脚。あの末脚が、GⅠで再び見れる日を信じて、彼を待つ。僕は、決めた。彼を応援し続けることを。彼がGⅠの舞台で、勝利を掴む、その日まで。