恐らく、トップキャスト。もし負けるとしたら、アスクワイルドモアに。
トップキャストの能力は、抜けていると思う。
この馬のデビュー戦は、兎に角、強かった。そのレース映像を見れば、誰もが思うだろう。このメンバーとは、何度やっても負けないと。同じメンバーでも、もし、やり直したら、結果が変わってしまう。そんなレースが、幾つもあるのも競馬だ。だが、少なくとも、この馬の新馬戦のメンバーなら、何度やり直しても、結果は変わらないだろう。レースを見た人であれば、そこまでは、誰もが同意するだろう。問題は、ここから。ここまで読んだ殆どの人は、疑問に思ったと思う。相手が弱かっただけではないか、レースレベルも低かったのではないか、と。その疑問を解決する為に、トップキャストの新馬戦を振り返っていこうと思う。
新馬戦。トップキャストは逃げて、2着に3 1/2馬身差の完勝。2着馬と3着馬の差は大差だった。これはレースを見た人は知っているだろう。問題は、その内容。1000m通過1分0秒2という新馬戦にしては淀みのないラップを刻んでいて、勝ち時計は1分48秒5だった。そして、この時、2着馬だったシンティレーションも、次走の未勝利戦を2 1/2馬身で快勝している。
もうお気付きだろう。相手が弱かったから、中身がなくても勝てた訳じゃない。寧ろ、相手も強かったが、それを上回る内容で、強い馬が、強い勝ち方をした。全馬の前走のレース映像を確認したが、この馬に勝てる可能性があると思えた馬は、一頭しかいなかった。それが、アスクワイルドモアだった。
アスクワイルドモアも、強かった。が、それは、前走ではない。前々走。後ろからになり、直線だけの大外一気の競馬になったが、上がり最速の35秒3で、1/2馬身まで詰めた。コスモス賞の3着馬に1/2馬身負けたという結果だけ見れば、大したことはないかもしれない。然し、あのレースを見れば、解る。この馬が、あの末脚を炸裂できれば、トップキャストも躱せるかもしれない。そう思わせる、目の醒める様な末脚を是非、見てもらいたい。
ただ、一つだけ不安がある。7月デビューで、今回が4戦目。疲れが残っていないかだけが、心配だ。だが、もし、疲れが残っていなかったら、この馬は突き抜ける。そう、確信している。