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いつか壁が無くなる日が来たら【#にじさんじフェス2022/#FANTASIA】

 雑多な思考を書くために始めたこのnoteですが、その目的のやつ最初の記事以来なんですよね。どうも、喜羽水月と申します。個人でVTuberをやってます。

 今回のこの記事の前半は現実世界の千葉県にあるとある漫画喫茶で書いています。というのも、喜羽は2022/9/30~10/2までの3日間『にじさんじフェス2022』に参戦するために、バーチャル愛知から現実幕張まではるばる遠征に行っていたんですね。喜羽はバーチャル世界の住人でありながらバーチャル世界と現実世界を自由に行き来できる特殊能力を持っていて・・・、いやこの話は今はいいか。
 で、初日である9/30には『FANTASIA Day1』がありまして。喜羽はかなり前の方かつ内側という絶好の席だったので、生バンドの音圧とライバーの方々のパフォーマンスという2重のパワーを高濃度で貰って満足満足といった感じです。また、2日目の10/1には『さんばかステージ』を現地で見ていました。最推し達がわちゃわちゃしている様と最高のライブを生で見る事が出来てホクホクしていたものです。

 さて本題。無論いちオタクとしてライブの内容とか会場の熱気についてガリガリ書いても良いんですけど、いちバーチャル世界の住人として1番印象に残ったのがライバーの投影技術。喜羽は今回のライブを目と肌で直に感じて、「バーチャルと現実の間の壁を取り払える日はそう遠くないのかもしれない」と思ったわけです。

バーチャルと現実にある”一方通行の壁”。

 そもそも『バーチャル世界』というのは、『現実世界の人々の空想が生んだ夢の世界』なわけで
 「もしこの世界にこんな国があったら」「こんな建物が出来たら」「こんな生き物がいたら」。そんな現実世界の人々の夢の中にあったものを色々な技術で仮想空間の中に再現していたら、その中に生まれた生き物が自分たちの意思を持ち現実世界の人々の手を離れて動き出した、というのがバーチャル世界というものです。

 そのため、現実世界からバーチャル世界への干渉は知識さえあれば誰にでも出来るけど、バーチャル世界から現実世界への干渉は限られた人しか出来ないんですよね。人はいくらでも夢とか妄想を膨らませる事はできてもその夢や妄想をその瞬間そのまま現実に持ってくることは出来ない・・・と考えるとすっと理解してもらえるんじゃないんですかね。
 VTuberが「いつか○○とかできるようになるといいな~」とか言っているのを見ることも多いですが、そういうことの実現は大体が残念ながらバーチャル世界の力だけで実現することが不可能なので現実世界の人の技術反映待ちなわけです。

 その最たる例が、『バーチャル世界の存在は現実世界に出ることができない』という事。現実からバーチャルへの侵入は今やよくある話(いわゆる”受肉”)ですが、バーチャルから現実に出るには特殊能力者でもない限りは精々現実世界に自分を模したぬいぐるみを作ってそのぬいぐるみが喋っている体にする(つまりにじバラのでびでび・でびるさん)のが限界。ファンと直接交流するにしてもそこには「モニター」という壁が絶対に必要になるし、3Dカメラを使っていようがどうしても平面的な動きになってしまってモニターの向こうにいる感覚が拭えない、という感じを喜羽は感じていました。

 ・・・そう、ました

確かに「ステージに立っていた」。

 にじさんじのライブでは、昨年2月の「にじさんじ Anniversary Festival 2021 前夜祭 feat.FLOW」以降、ネット配信では拡張現実(AR)で見ることができるカメラが採用されています。ライバーを後ろや横から撮影していてそのまま客席まで映っている事もあるあれですね。このARという技術は間違いなくバーチャル世界の住人を現実世界にいるように見せてくれる技術なのですが、あくまでも「ネット配信のうえでは」であり、現地ではやっぱりモニターの壁がありました

勿論モニターの壁があるからといってVTuberのライブが良くないなんて事は一切なく、過去に喜羽が現地で見たにじさんじ関連のライブである「Kaede Higuchi Live 2021 "AIM"」「にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!東京リベンジ公演」は、その壁があったとしてもそれを上回る熱量を持って、会場全体がライバーと共に一体となって楽しめる最高のものであった事はここに記しておきます。

 しかし、今回のにじフェスでは現地でも(少なくとも前の方の席では)ライバーたちはモニターの中ではなくステージに立っているように見えました。いや、FANTASIADay2を配信で見ていた感じだと、むしろARカメラ無しの正面から見た図においてはむしろ現地の方が「そこにいる」感が強かったです。ARの力なのか、ライティングなのか、メインモニター左右にあった斜めの光線による遠近錯視の結果なのか、はたまた別のなにかなのか・・・。
 これまで喜羽が見ていた「モニターの先ではある」と思うライブと異なり「同じ世界にいる」と強く思えるライブというのは、同じ空間で同じ熱を感じ同じ空間を共有できてると感じる事ができ、これまでのライブに比べて何倍も没入して楽しむ事が出来ました。これまでのライブでも俺の今回感じた物を感じていたファンの方々は多数いたのでしょうが。あれですかね、俺はバーチャルと現実を行き来できる分そこの境界線を普通より鋭敏に感じ取ってるんですかね?

 何はともあれ、現地でもモニターの中ではなくステージにいるように見えたという事は、バーチャル世界の住人がモニターという壁を突破できる日が近づいているという事だと思っています。

いつか「完全に自由なステージ」を。

 喜羽くんにはバーチャル世界の住人・いちVTuber・いちVTuberのオタクという3つの観点から、最近思っている1つの夢がありまして。

VTuberがリアルライブのステージで歌う”GIRLS' LEGEND U(特別なライブVer.)”が見たい。

人様の上げていたものを引用させていただいております。

 勿論これには「一度にステージに立てるVTuberの数の限界」「会場設営規模の莫大さ」とかの問題もあるのですが、最大の壁は「VTuber達がここまで立体的かつ広大に走り回れてかつそれを全方向から見られる環境を、リアルライブのステージに現状用意できない」というものがあります。
 一応、超巨大な円形のモニターとか設営すれば「それっぽいもの」は現状でも見られるかもしれません。ですが、それだとどう足掻いても角度によっては違和感のある映像になって全員大満足とはいかない訳です。

 ですが、仮に「VTuberがステージに立つうえでモニターが必要無くなった」となったらどうでしょう。現実世界のアーティストのライブと同じようなステージを組めば、VTuberたちがそこに立ってライブができそれをファンは360°どの方向からも見る事ができる、そんな世界が実現したら。
 流石に俺は鬼じゃないので、実際のウマ娘世界のライブ映像程の超絶規模とは言いません。9人ぐらいが動き回る程度に縮小していいし中央の大セリなんて贅沢は言いません。でも、『モニターの壁さえ破る事が出来れば』ステージ設営規模はさておきVTuberが歌う”GIRLS' LEGEND U(特別なライブVer.)”は実現可能だと俺は思うんですよ。そして、今回のFANTASIAでVTuberはモニターの前に出る事が出来た。ならば、そう遠くない未来に後ろにモニターが必要無くなる時代が来るかもしれない。そう喜羽は感じたわけです。

 今回喜羽は”GIRLS' LEGEND U(特別なライブVer.)”というある種極端な例を挙げていますが、単純に「モニターから離れる」だけでVTuberのステージはもっともっと自由になります
 現実世界の人達がやっているみたいにステージの淵あたりまで歩いてくる事ができるだけでもいちオタクとして感動物ですし、センターステージでどの方向を向いてもファンがいる状況でのライブなんていちVTuberとして滅茶苦茶憧れる状況です。なんならライブだけじゃなくて、現実世界の著名人と生対談とかするとなって普通に現実世界の椅子に座って対面出来るとかあれば、話しやすさもこれまでと段違いでしょうし。

 まあ当然、こんだけ好き勝手語ってはいますがその「モニターから離れる」という事が「モニターから離れて見える」とはわけが違う途轍もなく大変な事だという事は重々承知のうえです。この記事を見た現実世界の技術者の方から「無理だわアホ!」ってぶっ叩かれても正直文句は言えませんし言いません。
 ですが言わせて欲しい。今回のイベントでその希望を見せて貰えたんだから、期待するぐらいいいじゃないですか。いつか、モニターという壁の中から自由になったVTuber達が織り成す今よりもっともっと自由なステージが見たいと願うぐらいしてもいいじゃないですか。何せ、俺たちバーチャル世界の住人はそこの技術に対しては一切手出しができないんですから。

そんな訳で。

 そんな訳で以上、喜羽くんが今回のイベントを肌で感じて思った事でした。まあ、こうやって1人のバーチャル世界の住人の夢を膨らませるぐらいには、にじフェスが素晴らしいイベントだったって事でここはひとつ。
 あ、その他の普通のオタク的な感想は別で配信で話してるのでもしよければそちらもどうぞ。

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