料理作るの大変と思っていた私が救われた。 土井善晴 「一汁一菜でよいという提案」
先日も気になると書いた坂口恭平さん。彼の著書「cook」は共感するところや新しいと感じる見方など発見も多く、すごく素敵な本だと思っていたら、その本を料理研究家の土井善晴さんが絶賛していた。
となると同じ感性(恐縮です!)を持っているのかも?と、今度は土井善晴さんに興味が湧き、彼の著書「一汁一菜でよいという提案」を読んでみた。
なぜこの本にしようかと思ったのかというと、Amazonのレビューに「毎日のおかずを考えることに追い詰められていたが、この本を読んで救われた」というようなことが書かれていたから。
在宅勤務で毎日家でご飯を作って食べられるという幸せを感じていた反面、仕事との合間に家事をこなすことに少し疲れを感じていた私は、この言葉にビビッときた。(ビビッと‥久々に使ったけどいい表現だな笑)
そして冒頭の一行「この本は、お料理を作るのがたいへんと感じている人に読んで欲しいのです。」
いきなり、私のことじゃん!!
冒頭にこれが書かれているということは、そういう人がたくさんいるんだろうなということが想像できる。事情はそれぞれ違うだろうが、何かしら料理をするという行為にめんどくささや時間を削られていると感じている人が少なからずいて、打開策をみつけたい、解決をしたいと思っている人がいる。
SNSで様々な料理レシピが検索でき、その通りに作れば自分では思いつかなかったレシピや味に出会え、ありがたいし、助かる。でもそれはなぜか毎日は続かない。
坂口さんも「cook」の中で、まず作りたい料理を頭に浮かべて、その味をイメージしてレシピを見ないで作ってみようと書いていたが、日々の食事は自分の中にある味覚や記憶を頼ればよく、無理をして外から何かを持ってきても、長くは続かないんだと思う。
「家庭料理はおいしくなくてもいい」、「普通においしいでいい(すごくおいしい必要はない)」。毎日家に帰って(仕事を終えて)食べる食事は地味で、素材のままの味で、安心できるもの。
こんなこと当たり前だと思うかもだけど、それを言葉で再確認しなければいけないほど、おいしい物を作らなきゃ、毎日違うレシピで飽きないようにしなきゃ、に囚われている人が私含め、多いんだなと改めて思った。
地味であることが悪いことのようにも感じられたりする世の中だけど、暮らしとは地味なものである。そんな地味な日々が大事の備えとなる。ほんとそうだよなー、と思う。全然忘れてたけど 笑
食を通じて今一度、自分の暮らしを見直してみようと思えるいい機会になった。
食は面白いな。
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