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【和田よしあき国会だより2022.8.26】

7月8日 安倍晋三元総理大臣が凶弾に倒れる

7月8日に安倍晋三元総理大臣が凶弾に倒れました。痛惜の念に耐えません。偉大なるご功績とこれまでのご厚情に心から敬意を表し、ご冥福をお祈りします。

私が政治家を目指す決断をした直後に岳父の町村信孝が脳梗塞で急逝しました。平成24年総裁選では町村と敵味方に分かれて争った安倍さんでしたが、町村の枕元で「町村さんの遺志は必ず守る」と言って、私が諦めかけた政治家への道を力強く支えて下さいました。

困った時には親身に相談に乗って下さいました。最初の補欠選挙の時には何百人という方に自ら電話をかけて、地元の支援者さんが驚いていました。選挙のみならず、パーティーや講演等でもよくお越しいただき激励して下さいました。とにかく面倒見の良い方でした。

会合ではウィットに富んだ冗談を交えつつも、日本としてあるべき姿を明確に論じる方でした。町村が外務大臣時代に「町村プラン」の中で提唱した「平和安全法制」と「特定秘密保護法」。安倍さんはメディア批判に屈せず、大規模なデモをも恐れず、「国家国民を守り抜く」との鋼の意志で牽引し、国会で成立させました。国家安全保障局を設立し、経済安全保障政策にも大きく踏み込んだ功績は極めて大きかったと思います。

中国、ロシア、北朝鮮に隣接していながら国防やインテリジェンスの体制が脆弱な日本。今現在ですらG7諸国に「自らを守る覚悟があるのか?」と半ば呆れられているのが現状です。「平和安全法制」と「特定秘密保護法」という国家の最低条件すら満たしていなかったら、今頃日米同盟やG7との信頼関係はどうなっていたか・・・考えただけで背筋が凍ります。

国民生活においては、幼児教育の無償化、最低賃金の毎年の引き上げ、幼児教育・保育・介護従事者の処遇改善、返済不要の奨学金の拡充、男性育休推進などを断行し、国民生活の向上に大きく寄与しました。

国を守るため、国民の幸福のためには国家として積極的に投資をするべきとの信念を貫き、国家予算の概念を大きく変えました。その他、外交、経済などご功績を挙げればきりがありません。

批判を恐れずやるべきことを自ら先頭に立ってやり抜くこと、果敢に挑戦すること・・・甚だ力不足ではありますが、遺された我々が「闘う政治家」の精神を受け継ぎ、頑張って参ります。

↑私の選挙にも北海道まで応援に駆けつけてくださいました

世界は予測困難なサバイバルの時代へ

国連の最新の推計によると世界人口は2022年の80億人から2080年代には104億人年に増加するとしています。中国の一人っ子政策などが影響して2100年に109億人との推計は下方修正されましたが、それでも今日に比べると大幅な人口増となり、これにより天然資源や食料の争奪戦が更に苛烈になるでしょう。

加えて、先鋭化する米中冷戦やロシアのウクライナ侵略を契機にグローバリズムは終焉し、世界を二分するブロック経済化が進むでしょう。

更には、世界のマネーはSDGs(持続可能な成長目標)の観点、ESG(環境、社会的公正と貢献、企業統治の取り組み)の観点に資するか否かで投資判断を行うようになってきました。

世界は平和で、自由貿易により必要なものはお金さえ払えば手に入る・・・そんな時代は終わろうとしています。このような時代を予見して、安倍政権後半には「経済安全保障」という概念を確立し、天然資源や食料、半導体など必要不可欠な物資の調達ルートをより安全なものに再構築し始めました。

5月11日、国会で「経済安全保障推進法」が可決されました。この法案では、我々の生活や経済活動に不可欠な輸入に依存している品目の安定した供給網構築も謳っています。これは詰まるところ、日本の「自立性」を確保する為に、日本の脅威である中国やロシアへの依存を大幅に引き下げようとするものです。

さて、国内の電力に目を向けましょう。政府は日頃の電力需要に対して9%の余裕を持つことを取り決めています(今年7%から引上げ)。しかし、実際はこの余裕が1−4%程度とぎりぎりで推移しているのが現状です。近年、これまでになく電力逼迫リスクが全国で報じられ、また節電のお願いも季節に関わらず発せられています。

非効率な古い火力発電所の廃止、再稼働できない原子力発電所、再生可能エネルギーとの困難な調整、燃料の高騰、などの理由から電力が逼迫し、電気料金を押し上げています。

しかし、電力を取り巻くリスクはこれに止まりません。ロシアとウクライナの戦争が続いており、ロシア政府がサハリン2(天然ガス油田=LNG輸入の10%を占める)を差し押さえられるリスクがあります。

ロシアのみならず中国や北朝鮮が国内の主力発電所や送電網にサイバー攻撃を仕掛けるリスクにも備えなければなりません。米国の石油パイプラインや食品産業がサイバー攻撃で機能停止に追い込まれたのはつい先日のことです。日本政府として電力の供給能力引き上げは急務です。

クリーンエネルギーの期待の星である洋上風力が日本のベースロード電源になるにはあと10年はかかるでしょう。その間、既存の発電施設をいかに有効活用するか、遊休石炭火力や停止中の原子力など環境対策・安全対策を確固たるものにすることを条件に現有施設の有効活用を進めなければ国民の安心安全は担保されません。

電気料金は国民や企業の財布を直撃します。電力の逼迫は、特に冬季の北海道においては命に関わる問題です。綺麗事ではなく、リアルに生活を守る対策が急務です。

岸田総理大臣より「内閣府副大臣」を拝命

↑第2次岸田改造内閣記念写真

8月12日に岸田総理大臣より「内閣府副大臣」を拝命しました。身の引き締まる思いであり、これもひとえに日頃よりご支援いただいているみなさまのご厚情の賜物です。心から感謝申し上げます。

任命に際しては宮中で儀式が行われます。副大臣が一人ずつ大広間に呼び込まれると、正面に天皇陛下がお立ちになっています。陛下の御前まで十五歩ほど進み(超!緊張します!)、ご尊顔をしっかり見て深々と一礼。踵を返してその右側にお立ちの岸田総理のところまで進み「官記」という任命書をいただきます。官記を持って陛下の御前に戻り再度一礼すると、陛下から「重責、ご苦労に思います」とお言葉をいただきます。「重責」の二文字が胸に叩き込まれる感覚を噛み締めながら、後退りして部屋を後にします。

副大臣の担務は少子化対策、女性活躍、子供の貧困対策、地方創生、デジタル田園都市、まち・ひと・しごと創生、規制改革、拉致被害対策、沖縄・北方対策、特定秘密、などなど多岐に亘ります。

任期は原則一年間。限られた時間の中で一つでも多くの実績をあげて国民のみなさまに「良くなった」「前に進んだ」と実感していただけるよう、全力で職務に邁進してまいります!

↑内閣府副大臣就任挨拶式で新副大臣としてご挨拶しました

以上です。
今月も最後までお読みいただきありがとうございました!

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