見出し画像

【和田よしあき国会だより2022.3.16】

この冬の豪雪について

このところ少し気温が上がり、高く積み上がった雪の量も少しずつ減ってきました。しかし年始からこれまで、史上例を見ない豪雪に見舞われました。

私の選挙区が所在する石狩管内では、短期間に断続的に雪が降り、また気温が低いことから雪が溶けず、その結果、交通機関などのインフラが寸断され、みなさまの社会活動に多大な影響が出ました。影響を受けた全てのみなさまにお見舞いを申し上げます。

各市町村の除排雪作業も、持ち得る全ての力を投じて行われていました。私も深夜に作業を視察しましたが、固まった路肩の雪をショベルで崩し、ロータリーでダンプに積載し、排雪場まで運搬する一連の作業が文字通り夜を徹して行われていました。

画像1

排雪場では重機で雪を踏み固めて、ダンプや重機が沈み埋もれないようにしていました。おびただしい人員と重機が休む間も無く働き続けても、過去数年のように雪の少なかった年とは同じような除排雪はできませんでした。

1月24日の衆議院予算委員会で私の質疑応答を契機に、2月に入って国土交通省北海道開発局に国の工事を一時止めて石狩管内に人員や重機、ダンプを融通していただきました。開発局と現場で融通して下さった建設会社に心から感謝致します。

我々の住んでいるこの日本の社会は、我々が気付かないところで、生身の人間が汗を流して働いていることで回っています。日本がなぜ世界に冠たる国で、どこの国にも負けない住みよい国かというと、それは国民のみなさまが他国では見られないちょっと特別な気遣い、努力、優しさを日々積み重ねているからです。

ですが、くどいようですが、これは生身の人間の力であって、時に限界を超えることだってあるのです。今回の雪もそうです。

コロナとの戦いも内閣府のコロナチームは省庁から招集された100名の職員が毎月300時間残業して、何人も心身を壊して、また穴埋めをして、という修羅場の中で踏ん張っていました。

メディアでは「コストカット=正義」のような論調が横行しています。
無駄はカットするべきですが、有事を想定した適切な予備能力は不可欠です。
政府や地方自治体は最後の砦です。
ここがパンクしたら、有事の対処はできないのです。

除排雪の実務は町の建設会社が担っています。江別市を例に挙げると、昭和の終わりには約30社の建設会社がありましたが、今は約10社に減りました。人も機材もこれにならって減っています。「公共事業は悪」というレッテル貼りと、それを支えた声の副作用が、除排雪、道路維持管理、耐震等防災対策を滞らせて我々の生活に降り掛かっています。

これから人口が更に減り、住みよい社会を維持することがより一層困難になります。

不測の事態に備えること。
あらゆる叡智を動員して課題解決のイノベーションを貪欲に進めること。

是非、私と一緒に社会的課題を我が事として考えてください。

雪が全て溶けきるには少し時間がかかると思いますが、みなさまにホッとできる春が訪れますよう、お祈り致します。

北海道百年記念塔

百年記念塔

北海道が北海道百年記念塔の解体を決定し、令和4年度予算に解体費を計上しました。北海道は記念塔が「老朽化で危険」「維持管理費が高額」という理由で解体を決定しました。この根拠が極めて脆弱で、かつ手続きが不透明であります。

北海道は「老朽化で危険」と言いますが・・・
▶︎そもそも躯体は盤石であり倒壊の心配はありません。外板もサビがサビを防ぐ特殊な鋼板で、橋の橋梁にも使用されている素材であり、メーカーである日本製鐵も太鼓判を押しています。
▶︎北海道は平成29年に解体を決定したとしていますが、実は平成23年に解体が提案されています。
▶︎実は、北海道は平成25年に解体前提の計画書を作成し、同年からこれまで続けてきたサビを防ぐメンテナンスをやめています。
▶︎平成26年、後付けされたステンレス部品が台風で落下したとしていますが、仮に本当に落下したとすれば、平成25年からメンテをやめた維持管理放棄か、記念塔本体に留めるネジがサビに強くないものを使用していたことが原因と思われます。

北海道は「維持管理費が高額」と言いますが・・・
▶︎通常維持管理費は10年間のスパンで見ますが、記念塔の場合はなぜか「50年」で見ています。そりゃ、金額は膨らみます。
▶︎平成25年の計画書では、年間の維持管理費は約762万円(10年で7,620万円、50年で3,8億円)、解体費は3,4億円でした。これを受けて有識者会議で解体反対の強い意見が噴出しました。
▶︎平成29年の計画書でなぜか維持管理費に「大規模修繕」なる項目が加算され、維持管理費が「26〜28億円」に膨張。インフレにも程があります。
▶︎情報開示請求で開示された「大規模修繕」積算根拠を示す書類を見ると、約20億円を占める部分がなんと「白紙」。上場企業であれば完全にコンプライアンス問題です。

アイヌの方々の反発との一部ご意見もあった為、北海道アイヌ協会加藤元会長(現専務)に面談してお考えを伺ったところ、「歴史の遺産は残すべき」「世話になった金五さん(町村金五知事)が造ったものだから残すべき」「解体反対の活動を応援する」とのお言葉をいただきました。

何がそこまで頑なな記念塔解体の信念を突き動かしているのでしょうか?まだ解体後の構想が何も固まっていないのに、なぜそんなに解体を急ぐのでしょうか?

20を超える学校の校歌や校章になっている記念塔。
地域住民にとってふるさとのシンボルである記念塔。
建設費の半分を道民の寄付で建設された記念塔。
50周年を迎えたばかりの記念塔。

北海道の歴史的文化的遺産を、破綻した論理でなりふり構わず解体に突き進む様子に、強い違和感と怒りを感じます。

画像3

以上です。

今号も最後までお読みいただきありがとうございました!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?