夢十夜

(過去のFBの記事をこっちに転載してます)

第八日

こんな夢を見た。
「休業要請に従わないパチンコ店」や「休止要請に従わないイベント」について評論家が公開討論している。主催者に問題があるのか、参加する客側に問題があるのか、というギロンだ。「店を開くから人が集まるんですよ。閉めさせれば集まり様が無い」会場から大きな拍手が湧く。「いや、このような緊急事態下では個々人の意識が問われる。自粛できる根性を鍛えるためにも店は閉めなくて構わないのだ、閉めさせなければ休業補償をする必要も無い」そうだ!という疎な声。「それよりも…」と、休業要請派の論者が声を荒げた。「問題は坊さんどもだ。現在、最もキケンなのは坊さんですよ。僧侶。彼らこそウイルスのトランスポーターだ。三密の主催者だったり、三密の場所に平気で出かける。外出自粛もなんのその。宗教活動が規制がされてないのは、問題だと思いますね」会場から割れんばかりの拍手。私に視線が向けられた。お、俺?なんで俺が僧侶だと知ってるんだ?この人たちは?何か発言しなければならないのか…と戸惑っていると、規制反対派の論者がおもむろに口を開く。「でも、こういうデータがあるんですよ。全国仏教系の僧侶22万人のデータを調べたところ新型コロナの発症者はゼロなんですよ。最もキケンだということは否定しませんが、統計的に見て僧侶は新型コロナに罹患しないのです。だから彼らを規制する必要はありません」会場がどよめく。念仏を唱える老人の声も聞こえる。「坊さんが罹患しない、なんて、なんか科学的なエビデンスはあるのですか?ホトケのご加護とでも言いたいのかね」休業要請派の論者が机をたたく。「いえ、神とか仏とかそういう問題ではなく、どうも"お香"の効果らしいのです。同じ煙でもタバコは肺炎を重症化させますが、お香の煙には強い抗ウイルス効果があるらしく、常時お香の煙に燻されている僧侶は新型コロナに罹患しないのです!」会場はまたどよめく。
「牛を飼って、お香を焚けば新型コロナに罹患しない」「牛を飼って、お香を焚けば新型コロナに罹患しない」会場は大合唱に変わった。

あ、まだ、牛を飼うとコロナに罹らない説は残っていたのか、と思って目が覚めた。

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