フィルム・マニアックス
「絶滅危惧種と絶滅種」
写真が好き、と一口に言っても、写真を撮るのが好きな人、芸術作品として写真を鑑賞するのが好きな人、機械としてのカメラが好きな人、そして、フィルムが好きな人、いろいろいるだろう。目下、デジタルが当たり前の時代になり、フィルムの選択肢は無いだろう、ってとこかも知れない。フィルムはデジタルに比べてコストと時間がかかる。フィルムでできることはほとんどデジタルでほぼ一瞬で再現できてしまうだろう。でも、絶滅危惧なフィルムが好き。若い世代が「写ルンです」を使ってくれるようになり、フィルムの絶滅は一時的に回避できたようだが、まあ、時間の問題なんだろう。
フィルムは高騰していて、35mmもブローニーも一本300円そこそこで買えたのは今や昔。手元に280円の値札がついたTMAX400(ブローニー)があるが、Amazonで5本6,000円て売ってる。ヤフオクで1本4,500円の値段を付けてる輩もいて、呆れる。
酷いのがピールアパート式(ひっぱがすやつ)のインスタントフィルム、いわゆるポラロイド フィルムだ。本家のポラロイド は早々にピールアパートの生産を終了して、フジフィルム がなんとかがんばっていたが、数年前に完全中止、販売店の在庫も一掃された。またまた、手元に期限切れに付き90%オフで買ったフジフィルム のFP100Cがあるのだが、値札は245円。入手不可能なので仕方ないが、個人のデッドストックがヤフオクで1本5,000円の高値で取引されている。経験上、期限切れのピールアパートフィルムはカラーバランスが崩れるし、現像ムラも頻繁に起こる。モノクロにしてもブラックの締まりが悪くなるし、まあ、 5,000円も出して買う人の気が知れない。
現像所もどんどん閉鎖され、近所のカメラのキタムラでリバーサル現像を依頼したら、「札幌でも現像できなくなって、四国の高松に送るので納期が結構かかりますよ~」と言われた。
どうせ四国まで送るなら…、とネット見つけた奈良の現像所に送ることにしている。期限切れフィルムのリバーサルをクロス現像したり、ロモグラフィー系のトイカメラで撮ったパーフォレーションまで露光した写真やら、ロモキノなどの切れ目の分からない写真にも対応してくれるので助かる。
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