「サイボウズへのエントリーを検討中の人」によく聞かれる質問と答え
就職活動のシーズンが始まったあたりから、サイボウズへの入社/転職を検討されている方に「話を聞かせて!」と連絡いただくことが増えました。
何度かお受けするうちに、質問いただく内容はかぶってる部分もあるなと気がついたので、よくいただくものは文字にしておくことにしました。
注意
あくまで1人の社員の回答です。採用担当でもありません。ほかの社員とは回答内容・考え方・表現が異なる可能性は十分にあります。
はじめに:あんた誰よ?
自分の基本的な情報を書いておきます。
・2017年 サイボウズ新卒入社
・現在は、ビジネスマーケティング本部 コーポレートブランディング部 / プロダクトブランディングチームに所属しています
最初は(プロダクト)プロモーション部に配属されました。いずれにせよ、製品や企業の認知・関心拡大を主な目的とする業務に関わり続けています。
購入フローに沿って販売系の部署をマッピングするとこんな感じ
最近は、分かりやすいところで言うと、記事や広告の企画仕事が多いです。
なぜサイボウズへの入社を決めたのですか?
大きくまとめると、理由は6つあります。
①「チームワークあふれる会社を創る」という理想に共感したから
②信用できそうだったから、社内外で言っていることが一貫していそうだったから
③自分が希望していた職種領域 = マーケティング領域で特に面白いことをしていそうだと思ったから
④「自分でこの働き方を選んでいる」という納得感を持って働けそうだったから
⑤親への説明がある程度は容易だったから
⑥ほかの会社の内定がなかったから
①「チームワークあふれる会社を創る」という理想に共感したから
この「理想への共感」の仕方は、実際に会社というチームで働く経験を重ねる中で、形を少しずつ変えてはいます。が、ここではエントリーを検討中の方向けということで、あくまで学生時代の共感の仕方(ベースとなったエピソード)を記しておくことにします。
もともと自分は個人プレー主義者でした。特に得意と自負している分野においては「集団で何かに取り組む」ということがどうも億劫なタイプでした。
大学時代に所属していた軽音楽のサークルで、学園祭の準備をすることがありました。自分はもともと持ち合わせていた知識量が評価され、音楽機材の準備を仕切る役割になりました。
ここで思ったんです。「自分でやったほうが早い」と。
教えるのなんて面倒と思ったまま、当日を迎えました。扱う機材のことはよく分かっています。だから、早朝からサクサクと自分を中心にして準備を進めていきます。
とはいえ、プライベートでこじんまりと扱う機材の量と、こうしたイベントの場で扱う機材の量は、まったく異なります。重さや複雑さが段違いです。そんなに余裕を持って巻きで進めることはできず、オンタイムに近いスピードで準備することになります。
こういうときって、見事にトラブるんですよね。一通りの準備が完了したと思って試したら、なぜか正常に音が出ない機材があったんです。おそらく凡ミスだったとは思いますが、原因をなかなか探し当てることができませんでした。焦りました。時間は刻々と過ぎていきます。
そしてとうとう、ライブが始まる予定の時間になってしまいました。完全に失敗です。その後、ほかの人の協力もあって、どうにか始めることはできましたが、遅刻は紛れもない事実でした。
これが大きな学びになりました。1人でできることは限られている。大きなことはできない。1人では見逃すミスもある。自分1人の無力さを痛感することになりました。
その次のそうした機会では同じミスを繰り返すまいと、事前にメンバーにノウハウを共有しておくことにしました。当日もメンバーにいろいろお願いするようにしました。すると、驚くほどにスムーズに準備が進んだんです。大きなトラブルも起きず、余裕を持って準備を終えることができました。
この経験で「複数人のパワーってすごい」と学びました。その後、就職活動をする中で「チームワークあふれる会社を創る」という企業理念を目にすることになります。
企業理念って、正直なところ抽象的で曖昧なものも少なくないですが、サイボウズはこの分かりやすくて共感できる内容を掲げているところに面白いと感じたのです。
②信用できそうだったから、社内外で言っていることが一貫していそうだったから
会社って、信用できないと思ってたんです。いわゆる採用サイトでキラキラと綴られていることと、実際の社内の様子が異なることって、学生でも何となく想像できませんか? 自分は想像できてしまいました。
サイボウズはその点、サイボウズ式や一部の社員の個人Twitterアカウント(当時は今よりだいぶ少なかったですが)などから、「あー、嘘ついていなさそうだな」と感じられる部分が多くありました。信用できそうだな、と思ったんです。
ちなみに「(サイボウズに限らず)会社を選ぶコツってありますか?」と聞かれたこともあります。もちろん人による前提ではありますが、社員個人のSNSでの発信が盛んな会社は、大ハズレは少ない気がします。
③自分が希望していた職種 = マーケティング領域で特に面白いことをしていそうだと思ったから
サイボウズ式がその筆頭だったのですが、いわゆる「ゴリゴリに物を売る気満々」のプロモーションばかりでない点が面白いなーと思っていました。面白い広告も多いなと。
④「自分でこの働き方を選んでいる」という納得感を持って働けそうだったから
たとえば「複業できるけど、していない」のと、「複業禁止だから、複業したいけどできていない」のとでは、結果の見た目は同じでも、その心の中は大きく違ってくると思います。後者の方がきっとモヤモヤすることでしょう。
自分は特にそういう納得感を気にする人間なので、「最大限、選択できそう」と思えたのは大きかったです。
⑤親への説明がある程度は容易だったから
ほかにも、いわゆるベンチャーな会社への応募もしていたのですが、親への説明コストが高くありました。まぁ「知らない会社に就職されるのは不安」という気持ちは分からなくもありません。
サイボウズも、父は知っていて、母は知らないという微妙なラインではあったのですが、「東証一部上場」の属性があったのは正直強かったです。
⑥ほかの会社の内定が出なかったから
「嘘をついて就職しても後悔するだけ」というスタンスを貫いていたら、笑っちゃうくらい全落ちしていました。
ほかにはどんな会社を見ていましたか?
ぼくは深く考えず、業種で絞って会社を見ていました。
ITと広告・メディアの領域に何となく興味があったので、そのあたりをベンチャーから大企業まで見ていました。
その中で、どこかの会社の説明会か何かで、働きがいのある会社ランキングの上位を見て、「あぁ、サイボウズって会社なんだ」と知ることになります。そこから「どんな会社なんだろう?」と調べることになりました。
もともとはサイボウズって「メディアの名前」「製品の名前」くらいにしか思っていなかったんです。Twitterでサイボウズ式に何度か触れ、アルバイト先でサイボウズ Officeという名前を目にしていたくらいだったので。
サイボウズで働く面白さを教えてください
課題がたくさんあることだと思います。ビジネス上の課題、社内のチームワークの課題、などなど……。
サイボウズを「憧れの先進企業」のように思っていただいている方もたまに見かけます。たしかに、ある分野ではそうかもしれません。ただ、課題はたくさんあるんですよ。
たとえば、いわゆる競合企業の中には、グローバル規模で動く巨大テック企業もあります。彼らがぼくらの分野で本気を出せば、瞬く間にぼくらはおしまいになるかもしれません。じゃあどうするか。ぼくらにしか提供できない価値は何か。そうした問いに日々向き合っています(職種柄もありますが)。
今のところは粛々と? グローバルに進出中(株主会議2021 第2部投影スライドより)
あるいは、社内にも問題はたくさんあります。ここしばらくだと、「質問責任」「説明責任」「自立と議論」といったサイボウズで重視されてきた価値観が、他人を傷つける方向に働いてしまう機会が、個人的には時折見えてきた気がします。メンバーの数が増えたことで、必然的に浮上した問題に思えます。
こうした課題と向き合えることを、個人的には面白いと感じています。「課題先進国」という言葉があるじゃないですか。それと同じで「課題先進企業」と言えるのかもしれません。
社内の情報が文字通り著しくオープンな会社なので、課題が見えやすいのも大きいと思います。臭い物に蓋をするのが非常に難しく、向き合わざるを得ないわけです。
それゆえの大変さも尋常じゃないくらいありますが……とはいえ「見なかったことに」を積み重ねた世界で待つのは、どう考えても地獄ですからね。
基本的にはこの「課題と向き合わざるを得なくなる環境」を面白がれているところは大きいと思います。仕事を自分で探して、やることを組み立てられるスキルさえあれば、暇しにくいと思いますよ。
あと「面白さ」ではないですが、「こういうところがやりやすいよ」という話は、先日サイボウズ式で書きました。よければそちらもご覧ください。
サイボウズの「課題だと思う点」を教えてください
上述の通りです。
サイボウズに入って感じたギャップは?
「意外とちゃんとしてるな」と思いました。
個人的には、当時は「サイボウズは、どちらかというとベンチャー企業」という認識でした。今は人数も増えて、もしかすると「いや、大企業でしょ」と思われる方もいるかもしれませんが。
で、そういうイメージだったので、いわゆる大企業と比べると、それゆえに「いろいろ整っていないだろう」と思ってたんです。でも、新入社員研修がしっかりあったのを始めとして、意外とちゃんとしてるなーと思いました。
ちなみに最近の新入社員研修の様子はこちらから。
どんな仕事、働き方をしていますか? 1日の流れを教えてください
働き方に注目いただくことが多い会社ですが、ぼくは週5で1日8時間勤務の、割と見慣れた働き方です。働く場所はコロナ禍に入ってからは在宅が中心です。たまに出社します。
ちなみに、働き方宣言の現在の内容はこちら。
基本的には10時に始業します。その時点でほかのメンバーは多く働いています。サイボウズ社内では、主に自社のグループウェアと業務プラットフォーム上で仕事を進めます。まずはそこへのログインから仕事が始まります。
こちらはグループウェア Garoonの画面(サンプル)です。右下にはこの先のスケジュールが表示されています。ここを見て「今日はこんな予定だったな、○時にあの打ち合わせがあるんだったな」などを確認しながら、次は画面左の業務プラットフォーム kintoneの「通知」を眺めます。
kintoneの「通知」には、自分に宛先指定(@メンション)されたコメントや、kintone上の業務アプリからのリマインド(「明後日に公開予定の記事、準備できていますか?」「今日はタイムカードの締め日ですよ」など)、そして様々なメンバーの「いま何してる? 何を考えてる?」というつぶやき(分報)が流れてきます。Twitterのタイムラインのようなものですね。
タイルのように並べて、一気にざっと目を通すこともあります。ここを眺めることで、離れて働いていても、メンバーの状況や思い、大事なお知らせなどを一通りさらっと確認することができるわけです。
これらを眺めて、ときにはそこに返信のコメントを書いて、そして自分も「今から始業します、今日はこの仕事から手をつけます」などをつぶやきます。
そこから自分が担当している業務を進めることになります。ぼくの場合は、広告企画や記事企画に関するアレコレが多いです。企画の内容を考えたり、メンバーとテキストで議論したり、具体的な制作/編集作業をしたり、社外の方とやり取りしたり……。
で、打ち合わせの時間になったら「もうすぐ打ち合わせが始まりますよ」と通知が届くように設定しているので、それを見て、指定されたZoom会議室に入ります。
口頭であーだこーだ話して、結論をもとに自分の仕事にまた手をつけて、ときどき「通知」を確認して……。
おおよそそんな繰り返しです。
サイボウズにはどんな人がいますか?
いろんな人がいますね……。無理やり全体に関して述べると、「人 vs. 人」で問題を捉えず、「課題 vs. 私たち」で問題を捉えようと努力する方が多いようには思います。たぶん。
職種によっても異なる傾向があるかもしれないです。希望の職種の人に聞かれると良いと思います。
ぼくが所属しているビジネスマーケティング本部(マーケティングの本部)は、「面白い思いつきを考えつつも、それをロジカルに詰めて仕上げるのも好き」「テキストコミュニケーションがそんなに苦じゃない or むしろ好きである」という人が多いように思います。あくまで個人的なイメージですが。
あ、前提として、下記のカルチャーには多かれ少なかれフィットしていることが基本になっているとは思います。
サイボウズの選考通過のポイントがあれば教えてください
うーん、まぁ価値観が合うか合わないかが基本だと思うので、ポイントのような明確なものは無いと思いますが……。
「理想(企業理念、パーパス)への共感」を強く求めるのはたしかなので、その共感の理由をまとめておくのは良いと思います。
「チームワーク、いいですよね!」と言うのは小学生でもできます。たぶん。なので、理由が大事で、そこに本気度が表れると思います。
もちろん、ここで嘘をでっち上げるのは違いますが、「単に自分の中でまとめられていなかったゆえに上手く説明できなかった」となるのはもったいないので、まとめておくのはありでは、と思いました。ぼくは上述の大学時代のエピソードはまとめた上で、選考を受けていました。
あとは、このあたりが参考になるかもしれません。
あ、ポイントってほどではないと思いますが、多かれ少なかれ、サイボウズ製品は調べておくと&触れておくと良いかもしれません。
「チームワークあふれる会社を創る」ためのメインの手段として、サイボウズ製品の開発・販売をしているわけで、このメインの手段への最低限の認識・興味はないと、選考時や入社後に噛み合わない可能性は高まってしまう気がします。
通年採用らしいですが、いつ応募すべきですか?
いつでもいいんじゃないでしょうか。サイボウズとしては「いつが有利」ってことはないんじゃないかな、たぶん……。
すみません、詳しくはないので、採用チームのメンバーに聞いてください(ぼくが入社したときには、まだ通年採用でなかったのもあり)
終わりに
長くなりました。読んでいただき、ありがとうございました。何か参考になると嬉しいです。
■そのほか個人的にオススメの情報たち
・会社説明会の資料
・チームのことだけ、考えた。
・採用×マーケティングコラボセミナー(サイボウズ製品についてサイボウズへのエントリー検討者向けに説明した動画)
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