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私が約一年間でベトナム語を勉強して話せるようになった方法

こんにちは、石坂 佳大です!私のベトナム在住歴がもうすぐ1年になるのですが(学生時代を含めると1年5か月)、この一年細々とベトナム語の学習を続けてきたおかげで、今ではベトナム人の同僚や友人、近所の人、レストランの店員にGrabのドライバーといった方々とベトナム語で会話することができるようになりました!

「話せる」程度としてはまだ中学英語くらいのレベルなので勿論まだまだ上には上がいるのですが、ここ最近ベトナムの方と会話する度に「ベトナム語が話せるんだね!」と言われることが多くなったので、これはもう「話せる」ということで良いだろうと思ってます笑

この記事では自分の振り返りの意味も込めて、私がベトナム語を話せるようになるまでどのような勉強の道筋を辿ってきたのか書いていきたいと思います。

先に結論

ここから先、構造化されてない内容を長々と時系列で書いていくので、先にどうやって話せるようになったかのエッセンスだけまとめておきます。

- 独学で書籍のみで学習するのはほぼ不可能だと思う

- 発音はやはりプロのベトナム語教師に習うのが一番

- 与えられた単語を使って即興で文章を作って話すトレーニングはめちゃくちゃ効く

- しばらく成果がでなくても正しい方法で勉強を続けていれば、どこかのタイミングで会話が一気に上達する

- 言語習得には話す量を増やすことが一番だと考えるが、ベトナム語の発音は日本人にとって難しく、発音が悪いためになかなか会話がままならない事がそれを妨げる。正しい発音の訓練がベトナム語習得において最も大事

プロローグ ~ ベトナム語教本を使ってあえなく撃沈

学生時代にベトナムでインターンとして働くことになった時、「せっかくベトナムに来たんだからベトナム語も覚えてやる」という野心に満ち溢れ、出国前にベトナム語の教科書を購入していきました。

具体的にはこちらの本を購入しました。

日々ベトナム人の同僚や周囲の人々との交流を深め、そしてベトナムで過ごす事5ヶ月、そろそろベトナム生活にも慣れてきた私は・・・

全くベトナム語が上達しませんでした

先に言っておくと、上記の本はベトナム語を基礎からしっかりやろうという内容の本で、教科書として悪くはなかったと思います。ベトナム語を習得できなかった最大の要因は、文法的に完璧な1フレーズをメモを見ながら読んですら発音が悪く理解して貰えないので、モチベーションがだだ下がりしたことです。

私も発音に対して無策だった訳ではなく、教科書に付属の音声を聞いて確認したり、伝わらなかった時に言いたかった内容を発音して貰って確認したりしたのですが、発音の仕方の理解が「oは口を大きく開く、ôは口をすぼめる」と言った表面的な理解に留まっていたので上達しませんでした。

また、ベトナム語の発音が難しいという問題もありますが、ベトナム人が片言のベトナム語を理解することに慣れていないという問題もありました。日本人は歴史的に片言の日本語を話す外国人の存在に慣れていますが、ベトナムの方は外国人がベトナム語で話しかけてくるとは中々想定していないので、半端な発音だと別の言語だと認識されてこちらの拙いベトナム語を理解しようと汲み取って貰えないのだと聞きました。

ともあれ、私の最初のベトナム語習得の試みは失敗に終わりました・・・

はじまり ~ 金に物を言わせたベトナム語学習

新卒で入社した企業から転職して再度ベトナムで働くことが決まり、今後ベトナムに軸を置いて生きていくことも視野に入ってきたので、再度ベトナム語の勉強をしようと決意した私は、どうしたら前回の失敗を繰り返さずベトナム語を身につけることができるか考えました。

そして出した結論は「お金の力に頼ること」でした!!!

どれだけ途中でモチベーションが下がろうとも、対面でマンツーマンで指導とかして貰えてたら流石にいけるやろ等と考えていたら、丁度良いのがありました。

https://123vietnamese.com/

家やカフェ等好きな場所で対面でのマンツーマンレッスンが受けられる!

気になるお値段は1時間13USドル!

1コマ90分を週3回入れたので、いくら日本でのマンツーマンレッスンと比較して破格の値段だとは言えそれなりの値段になってしまいましたが、この時私はもうやる気に満ち溢れていてやらないという選択肢は頭の中にありませんでした。

当時私がベトナム語学習の方法として語学学校のマンツーマンレッスンを選択した理由は、ある程度のお金を払い込んだという事実で自分を追い込みたい、また、勉強が手につかなくても先生が家に来てしまったらもう勉強するしかない状況にできるというどちらかというと消極的なものが多かったのですが、結果的にはこの選択が後述の発音の矯正のための最適解となりました。

0~4ヶ月 ~ 発音、発音、そして発音

意気揚々とマンツーマンレッスンの受講を始めたのですが、最初の3週間くらいはただひたすら、ベトナム語の母音と子音の発音を覚えることに費やしました。

このような表を使って、繰り返し繰り返し発音を練習していきます。

ぶっちゃけ楽しさは全くないので修行だと思ってこなしていきましたが、この過程で早速効果が表れてきました。

「ありがとう」という意味のベトナム語は「cảm ơn」と言うのですが、この中の「ơ」は日本語の「え」の口で「お」と発音するので「お」とは全く発音が異なるんですね。それを理解した上で「cảm ơn」と言うと、きちんと伝わる上に「発音が上手くなった」と言われるようになりました。

こうしてベトナム語の基本的な発音を理解した上で、教科書を使った学習に入っていきます。

普通に日本の中学の英語の教科書のような感じです。低予算のためか登場人物の画風が全く異なるのはご愛敬。

で、この文章を読まされるのですが、最初の内はもう1単語ごとくらいの勢いで声調が違う、母音の発音が違う、と発音を訂正されまくりました。

職場での勤務後家に戻ってすぐこのレッスンが入るので、かなりしんどかったです。でもお陰様で、短期間で学生の時には到底到達できなかったレベルまでたどり着くことができました。

このレッスンを経て学習したフレーズで話すと確かにベトナム人の同僚に伝わり、ようやく話せるようになってきた!と自分で感動していたのを覚えています。

ここで発音練習から逃げなかったのは今考えると本当に良かったです。私がわざわざ高めにお金を払ってレッスンを受けるべきだと思う理由は、相当意思が強くない限り、Youtubeの動画や無料の語学交流サービスで発音をきっちりと叩き込むことは難しいと思うからです。ベトナム人の友人にタダで教えて貰うような場合は、普通は教える側のベトナム人の方の根気が持たないでしょう。

レストランではベトナム語で注文して会計を頼み、タクシーの運転手にベトナム語で行先を伝え、これはもうベトナム語をマスターする日もそう遠くはないなとウハウハでした。

5ヶ月~9ヶ月 ~ 停滞期 - やっぱりベトナム語の習得は無理?

そんなこんなで4ヶ月目以降も地道にレッスンを受け続けていたのですが、ここにきて成長速度が急激に鈍化・・・。より正しく言うと、目に見える成長の速度が鈍化しました。

1フレーズで「今日は天気が良いね」、「お腹空いた」等の言葉を発する事はできるようになったのですが、それを受けた相手の反応に対してまた返答してというキャッチボールが一切できるようになりません。要因は、相手が何を言っているか聞き取れないこと、語彙が足りていないことでした。

教科書の副教本のリスニング教材を聞いてみても芳しい効果は見えず、単語も忘れては覚えの繰り返しで、穴の開いたバケツに水を汲むような心持ちでした。そして特にベトナム人の同僚に披露するフレーズ等が無くなってくると、時折「まだベトナム語は勉強してる?」とナチュラルに聞かれるのですが、これが内心キツい。笑

この時期仕事が忙しくなっていたのもありベトナム語学習のモチベーションはかなり落ちていき、レッスンをキャンセルする頻度も多くなってしまいましたが、数十時間分の授業料は払い込み済みだったので惰性で続けていました。

9ヶ月~現在 ~ いきなりベトナム語力が覚醒

前述の通り、会話が上達しないことからベトナム語の勉強のモチベーションが落ちていた私は、先生から出される宿題も全然やらずに毎度「Xin lỗi(すみません)」と言ってやり過ごしていたのですが、そんな様子を見て取った先生の提案により、教科書から一旦離れ会話の集中特訓をしていくことになりました。

特訓の内容は場面を想定しての会話練習や長文の音読等様々でしたが、中でも一番時間を割いたのが与えられた単語から即興で文章を考えて話す練習でした。先生が用意した単語のカードから、例えば「バス」という単語のカードが出てきたら、「私はバスに乗って会社に行きました」のような文章を頭の中で考えて声に出して言う感じです。

これは先生の指示ではなく私自身の工夫だったのですが、できるだけ通り一遍のフレーズではなく、意表を突いた文章を作ることを心がけました。お題が「ホテル」なら「ホテルを予約したいです」等のありきたりな文章ではなく、「妻が恐いので今日は私はホテルに行く」といった具合です。これで先生がやたらウケてくれるので、さらに調子に乗ってより複雑な文章を作るようになっていきました。

そして気が付くと、日常的に周囲のベトナム人が話しかけてくる内容がおぼろげながら分かるようになっていました!この時、この時点でレベルアップしたという自覚はあまりなく、何気なく買い物に行った店の店員と会話を交わして、あっ俺今聞けてるし喋れてる!?という感じでした。

これは上記の会話特訓の成果が大きいと思います。しかしそれだけではなく、恐らくスランプの期間も成長していなかったのではなく、成長している語学力が「会話ができる」という目に見える果実になっていなかっただけだったと今は思います。

まだまだベトナム語の能力として大した事はないですが、ここ最近は少なくとも相手とベトナム語で会話ができている感じがして楽しく、順調に会話力が上がってきていると思っています。

まとめ - これまでのベトナム語学習を振り返って

長々と書いてしまいましたが、結局、言語のスピーキングはスピーキングの場数を踏むことでしか成長しないという事に尽きます。

ただ、発音の基礎ができていないとそのスピーキング練習の楽しさや効率が下がってしまうので、その意味で正しく伝わる発音の練習をすることには大きな意味があると思います。

そして陳腐な言葉ですが「継続は力なり」ですね。

正直、ベトナム語が仕事で必須という訳でもないので趣味の範疇ではありますが、このままベトナム語の学習を続けて行ってどこまでいけるか挑戦したいと思っております。

しかしこれだけ重要だ重要だと言及してきた発音について、「スクールでレッスンを受けるべし」という以上の情報がないという・・・。これはまたの機会に何か書きたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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