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管釣りのアワセに現時点の解釈と練習法〜メトロノームによるペースメーカー法

初心者が色々妄想しながら上達を目指すシリーズ〜3

「点アタリは無視、線アタリに対してアワセる。」

 現在でのアタリからフッキングに至る感覚を、自分なりに最小の言葉で表現すると、こんな感じになった。あくまで現時点。初心者の練習での話。

 小さなアタリに全く反応しない事は難しい。初心者がナイロンからPEとかエステルを使い始めるとさらにそう感じる。今回の釣りでは、小さなアタリがあっても、継続したアタリになるまで決まったテンポで巻き続ける事がテーマだった。バックグラウンド再生されるメトロノームアプリを聴きながら釣りをしたところ、良い結果が得られたのかもしれない。

 管理釣り場のアワセ。プロフェッサー永井教授のTwitterで色々質問したりして、(私は教授の考えは違うと思う、なんとなく恣意的だし作為的だし少なくとも研究とは思っていない)自分なりに色々考えてみている。そしてMASKENさんのYouTubeで伊藤雄大先生の解説を聴いて考えた。


 様々な人の教えがある。運動スキルを言葉にする事は難しい。しかし、その運動をマスターした人は自分なりの感覚を言葉にできる(人もいる)。同じ事を色々な人が様々な視点と表現、角度で言葉にする。それらを見聞きした時に、一つの事柄に立体感が出てくる。

 私の場合、マスターには程遠いけれど、考えを言葉にしてみる。言葉にするうちに整頓されると思う。この考えを見た人が(そう言われたらそうだよなー、、、)と思う事も(はぁ?そりゃ違うよ!?)(お前はまだそこか!)(全くわかってねぇなぁ…)と思う事も、誰かの刺激になると思う。また、未来の自分のために、今の感覚を残しておいて、のちのち答え合わせするためにもnoteにしてみる。

はじめに、このページで使う言葉の定義をはっきりしておく。

アタリ…ルアーに魚がアタックしてくる感覚
フッキング…魚がルアーにアタックした後に針がかかる事。リールで寄せる事ができる。
アワセ…アタリに対して釣り人がフッキングに持ち込もうとする動作・行動
点アタリと線アタリに対しては後述する。

 プロフェッサー永井教授は、アタリに対してマシンになったように一定巻きをする必要があると言っている。セッティングが出ていれば魚は勝手にフッキングすると。そして鱒のアタリは0.01秒であり人間は反応できないと言う。

 それを受けて、こんな事を考えていた。1月20日のノート。
 鱒のアタリだけど、人間も無意識の反射を利用してもっと素早くなれるんじゃないのかな?と思った話。(脊髄反射とは原始反射?であり別らしいので無意識の反射としてる、この無意識の反射についてコツコツ調べてる)アタリに対して竿を立てちゃうのって、刷り込まれたイメージなんじゃないかな?釣りたい気持ちが先走って、刺激に身体が勝手に動いてしまっていないかな?だったら?という話。


 そして、その後に考えた事を図1で表してみる。そんなに素早いアタリならば、もともと食う気持ち無いんじゃないの?という話。という事は、食べるつもりの強いアタリにだけアワセる。アタリの強さにフィルターをかけて、自分の力量に見合うアタリに反応、行動する。力量に見合わない小さなアタリは無視する。達人になると普通の人は捉えられない小さなアタリも拾えているのではないか?と考えた。(図1)

図1 今回の釣行前のアタリに対しての意識

 アタリの大・小に対して当初イメージしたのは。(図2)
アタリの強さは言うなれば「ちゅ」<「はふ」<「はむ」<「はむん」<「ぱく」<「バク」
といった段階で感じられるのではないか?そして、私が目指すところは「ぱく」と食べるレベルでアワセようと考えた。ゆくゆくは「はむん」でアワセられるのが目標。ひとまず「ぱく」以下のアタリは無視しようと決めた。

図2 釣行直前イメージ

 そして今回はメトロノームを聴きながら釣ってみる事にした。メトロノームを使った練習法はレンジのカウントとリトリーブのカウントを一定にするために以前から取り入れていた。ある程度効果があると感じていた。


色々あって結果は57匹釣れた。

今回色々試しての釣果。私にしてはとても多い。

 今回はメトロノームを聴きながら釣りをしたが、アタリに惑わされないで巻く、言わばペースメーカーの役割りがあると感じた。アタリがあってもメトロノーム優先にハンドルを回して釣る事ができる。同じ自作スプーンで、色々な実験や検証をしつつ、3時間で30匹釣れた。(もっと釣れる人はいるけど、私にしたら奇跡的釣果です)色々実験しなければ一日で100匹釣れていた気がする。

 その中で、アタリに対して考えが変わった。それがこの図である。

図2 釣行後のアタリ対する意識

 アタリの「ちゅ」や「はふ」は強さでなく質だと思った。鱒のアタリは様々な質がある、場合により「もぞもぞ」と感じたりする。その中でアワセる時に大切なのは持続時間なのではないかと考えた。「ちゅ」が「ちゅーーーーーん」になった時に魚はルアーを咥えて泳いでいるんじゃないか→アタリが継続している→つまり、点ではなく線でアワセよう。
これを意識してから釣果がアップした。

 ここで、MASKENさんのYouTubeで伊藤雄大先生が言っていた事を思い出す。確か、100の力でフッキングするとして、鱒が50の力で食べたら50の力を足せば良いみたいな事を説明していた。

 そして、私が釣りをして感じた感覚をことばにしてみたのが最初の言葉。
「点アタリは無視、線アタリに対してアワセる。」
点アタリ…一瞬アタリがある感覚
線アタリ…継続するアタリ感
これが現時点で掴みかけてる答えかなと思う。

 点アタリはプロフェッサー永井教授の言う0.01秒のアタリ。アワセられないアタリ。
線アタリは少し時間が継続するアタリ。継続したアタリにはアワセられる。熟練度やタックルバランス(針から竿などすべて)で精度は変わる。もしかしたら水中動画で食べてても、アタリが竿まで届いてないんじゃないの?

 もともとアワセる事のできない瞬間的な点アタリは、魚がルアーに対して興味を持ち、ツンツンしてきているだけ。そして、アタックして、「ヤバい」と逃げているだけ。もしかしたら、次の機会を狙って追ってきている。何度も見にきている。それに対して不用意なアワセ動作をすると、フッキングしないばかりか追ってきていた鱒も逃げてしまうのではないか?
そして、持続する線アタリ。魚がルアーを咥えて、すこし経過する。咥えている?口に針先が少し引っかかっている?どうなってるのかはわからないけど、「はふ」が「はふーーーーーーー」と続いた感覚になる。(…んじゃないか?)
針が鋭ければ刺さる。魚の勢いがあれば刺さる。自然とフッキングになる。
もしも継続している線アタリを感じられたら、アワセがうまくいけばフッキングを早めたり、確実にする事が出来る。
「はふーーーーーーー」でフッキングするのが
「はふーーー」でフッキングさせる事ができる。
上手い人は「はふ-」くらい続けばフッキングさせるのではないか。


 あくまで現時点での答えなので、違うと思う人もいると思う。将来的に見ると恥ずかしくなるくらい間違っているかもしれない。同じ感覚でも表現や感じ方は人それぞれである。でも、今回の釣りではそんな感じがした。

 そして、実験①
 今回、釣れ続けて針を変えなかったらどうなるのか?とも考えてみた。始めに連続でアワセられて順調に釣り上げる事ができた。しかし、初フックリリーサー(自作、初めて使用)を使っていたためうまくリリースできず戸惑うこともあった。6匹釣った後にアタリが変わった気がした。「ガッ」とか「ゴツン」のように激しい刺激であり、反射的にメトロノームのクリック音を無視して竿を立ててしまうほどだった。強いから身体が勝手にビクンとアワセる。しかし失敗。大きな点アタリに合わせてしまっている。もう一度、線アタリを強く意識してアワセても掛からない。掛かりにくいし掛かっても逃げられる。

 これは針先が丸くなったか曲がったか?なんではなかろうか。針が刺さらるか刺さらないかの爪テストではそこまではわからなかったけど…。一度針を換えたら次は30匹くらいまでその現象は起こらなかった。リリーサーで針を壊したのか?針先がファインならば、アタリがあったら刺さっている。侍に斬られても気が付かないような感じなんだろうと思う。血糖値を測る針かインスリンの針でも細すぎたりすると痛みを感じないとか昔テレビで見たことがある気がする。鋭利な刃物か、それとも鈍器かと言ったところなのかと感じた。先が鈍であったら素直に刺さらずドスンとぶつかると思う。だからあまりに大きな当たりはぬか喜びできないと思う。


 そして、実験②
別のタックルバランス。硬めの竿にPEラインとフロロリーダーで新しいフック。これでも「ガッ」とか「ゴツン」のように激しい刺激を感じた。弾かれるとはこれなんだろうか。この激しくアタる感じ。昔はすごく惜しいと思っていたけど違うと気がついた。釣れるには釣れたけど。数匹。鱒が違和感を感じてしまうのか?ルアーを齧って、咥えている時の違和感で離してしまうのだとも思う。そういえば昔は、ナイロンラインを使っていた時にはもう少し釣れていたなと、思う。

 最後に、これまでの狙いとは違った効果を発揮したと思われるメトロノームによるペースメーカー法。これはアタリに対して反応せずに一定に巻き続ける行動を癖づけてトレーニングする方法である。
しかし、スプーンだとレンジとかカラーとか色々難しい事が付きまとうと思う。そもそも初心者がたくさんのテーマを同時に行うことは難しい。(それが出来たらそもそも初心者ではない)
そこで、メトロノームによるペースメーカー法だ。さらに、お助けルアーを使う事で、アタリに対する対処行動だけを抽出して練習できるんじゃないかと思う。バベコンとかセニョールとかXスティックとかフェザーとか、とにかく魚がアタるルアーでやったら、無駄なアタリに反応しない練習、点アタリが線アタリになってからアワセる良いトレーニングになるのではないかと考える。

釣りを楽しもう!!

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