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ハンドメイドスプーンの設計をただ自己満妄想する話

 こんなスプーンを作ってみました。スプーンを作るときはいろいろなことを考えながら作りますが、このスプーンはどんなことを考えて作ったのか文章にしてみようと思います。ちなみにこの設計は私の頭の中の暗算なので本当か嘘かはわかりません。当てずっぽうです、

 このスプーンは0.8ミリ厚の真鍮板でできています。縦30ミリ横13ミリで切った真鍮板に1.5mmの穴を開けました。

こんな感じ。

 このスプーンは大物のマスが釣れたらいいなぁと思って作ったスプーンです。0.8ミリと言うことで薄いスプーンになっています。重さはこの通り約2グラムです。デカさにしては軽い。

大きい割に軽め。
空気抵抗と重さのちょうどいいところを狙いたい。

 このスプーンのカップは深い感じになっていて、なるべく重心をセンターよりにしてみました。センターに寄せたことで、おそらくフォールしていくときにひらひらと素直に沈んでくれるんじゃないかなぁと思います。

フロントワイドめ。
カップは深め。割とセンター重心です。

 カップが深いと言う事は、車で言う所の“車庫が低い”にあたるような気がしていて、安定感があり同じ格好に戻ってくる力が強いような気がしています。泳ぎにくくはあるものの、振られては戻って、振られては戻っての能力が高いものがカップが深いものなんじゃないかなぁと思っています。

 そして、カップ深いスプーンのフロント部分はややワイドがいいと思っています。ワイドにすることで、泳ぎはじめに水を受ける面積が大きいと考えます。安定を崩すために広くして水を受けられようにしてみます。

 泳ぎはじめに、水を受ける面積が大きいことで、つまりは泳ぎ出しが早くなるんじゃないかと思っています。

 ただ、フロントがあまりに大きすぎる場合には、それ以降のスプーンがバランスを崩す要素まで受け切ってしまい、初動が遅くなり早巻きでないと泳がないんじゃないか?と考えています。(フロント優位の安定パターン)これはマイクロスプーンをフロントワイドにしたときに感じたことです。

 ただ、このスプーンは全長が3センチとやや長いです。フロントがややワイドだったとしても、以降のボディの振られる要素はワイドに負けていないはずです。そしてフロントの反り返りを少なめにしたことで、ナチュラルに泳ぐようなイメージです。長めのボディ&深めのカップで、程よく振られて戻ってを繰り返すんじゃないかと考えました。全体を見ると優しい曲線なので自然な流れで動くんじゃないかと。

 カップは深いとは言え、大きさからすれば軽いスプーンです。少し入力にも自ずと弾き飛ばされると考えていて、さらにzaccoスペシャルチューンナップに①よるアイの鏡面仕上げと面取り。スナップとスプーンの抵抗は市販のスプーンよりも少ないはずです。そして、②によって、角が無いスプーンは水の中をヌルリと有機的に泳ぐんじゃ無いでしょうか。

 流体を掻き分けるためには曲線が必要では無いかと考えています。市販のスプーンはコスト面からやってないけど、たとえばシェルスプーンだとどうなんだろう?持ったことは無いし実物を見たことも無いけどおそらく角が無いんじゃ無いかと想像しています。角があったら欠けてしまうかな?と。結果的ににその曲線の水馴染みで釣れやすいんじゃないかと思っています。手にした事もないし泳がせた事もないけど全て妄想です。

 これらによって、小さな入力によっても、泳ぎ始めが早いスプーンを狙いました。そして、スピードを上げてもリカバリー能力があるはずです。初動で容易に泳ぎはじめて、極低速からチロチロ泳ぐ、やや早捲きでブンブン泳いでもリカバリして泳ぎが破綻しないスプーンを狙いました。きっと巻きスピードのレンジが広いんじゃないかと考えています。

 このゆっくり巻きができて、割と大きな3cmというスプーンシルエットには悠々と泳いでいるデカい鱒が食いつくんじゃないかと考えています。


…これを最後まで読んでくださった方。本当にすみません。信じないで下さい。私の妄想です。全部、暗算で頭の中で考えた事です。合ってるかわかんないけど、自分としてはたのしいです。こんな事を考えて、夜な夜なスプーンを作っています。あなたも妄想のもとに、ああだこうだと考えたくは無いですか?そして失敗して沼にハマりたくはないですか?


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