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鱒のソロバンカウンターを販売する話
鱒のソロバンカウンター、九十九算盤(つくもカウンター)とそろばんカウンター欲しいけどもっとたくさん釣るから三列がいいと言う方がいたので、一応需要があるという九百九十九算盤(くひやくくじふくカウンター)を作りました。
これは販売して欲しいといわれたのです。ですか作るのが大変なので、販売するにしても値段の設定は難しいです。
ハンドメイド作品はタダではいけない。これは色んなハンドメイド作家さんが言ってるんです。原価はいくら?高くない?って言われる事があるようです。そんな話は例えば車屋さんでも聞きますよね。ついでに〇〇やってくれるんでしょ?えっ?お金取るの?とかね。作る人はお金のためにやってるわけで無いんでしょうけど、それは別の話。アイデアがあって形にして想いを込めるわけですからね。
ただ、欲しいなと思ったとしても、買うかどうか?考える上で、作業行程やその魅力や意味を紹介して、それが値段が見合うかどうかを判断するのが良いかと思っています。たくさん作るつもりは無いです、というか作れないです。本当に欲しいと思ってくれる人のためにしか作れないです。
ちなみに思いついて作った時の事は↓のnoteに書いてあります。
それでははじまり…
① 木取りです。糸鋸で檜材をカットします。そしてクランプします。サイドの材料には穴を開けません。まずクランプ後に短辺、長辺ともに長さを合わせます。その後、横の素材3本はクランプしてボール盤で垂直な穴を開けます。ボール盤を手に入れる前は垂直穴が開けられずとても大変でした。なので穴を大きくして対応したので自分のそろばんは珠なスカスカです。横置きにして使わないとならないです。シャフトは4mmの竹棒です。昔クォーターノートの材料としてAmazonで頼んだらバルサって書いてあったのに竹が来たんですよね。
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② 次に珠を作ります。左は2台目のそろばんカウンターで、私が使っているものです。珠はスカスカしててズレちゃいますが、ボール盤でピタリに近く設定できるためこれから作るものはズレないようにもつくれます。珠は檜の角棒を縦に使って作ります。薄い檜の棒を横に使って作るのも考えたんですけど、それだと木目の関係で却下。面倒だけどこうして作ってます。あとは丸棒を探してますけど、きっと角棒より高いですね。
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③ どんどんメントス化、そしてバラバラにして穴あけします。これはとりあえず、角棒に線を引いて一辺ずつ糸鋸でちょっもカットをしていきます。そして、一つ一つブッシュクラフトのようにくびれを作っていきます。ある程度行ったらバラバラに切り離します。
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③ バラバラにして穴あけ。色々工程を考えて縦にボール盤で穴あけしようと思ったけど、少し危険な香りがするのでこれは手動ドリルで開けてます。おかげで少しずつ斜めになります。珠は割とバラツキがあるのがいいと思うんです。私のやつは手抜きしたのでベーグル型だけど、そろばんはやっぱり菱形の珠をめざすのが良いと思う…けどね。
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④ 笛ラムネ型からの焼き鳥化。こうして一つ一つ外したりつけたりしながら珠を整えていきます。不揃いだけどそれは味です。手作りの味。とはいえ、京セラ電気ヤスリを使うことを覚えまして、これからだんだん上手くなると思いますが、今の精一杯で作ってはいます。
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⑤ そろばん全体をサンディングして整えた後に、真鍮プレートを作ります。1mmの真鍮板で作ってます。スプーンと一緒で切り出し穴あけも自分です。マシンで切ってないので、やや波打ちます。これをなくすには素材をもっと大きくきって、さらに切り出せばマシになるけど、、、ねぇ。今のところさざ波です。
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⑥ プレートには鱒の絵と、100を入れます。一応100でおしまいなんですけどね。このプレートを立ててそろばんをリセットすれば、100を超えても199まではカウント可能です。そんなデザインのプレートをつけちゃったけど、次から100表示は無しにしようと思います。だって九十九算盤ではなくなりますからね。立てる事を考えて切り欠きをつくっています。
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⑦ プレートを真鍮ヒートンで止めますが、動かないようにプレートを革のボタンと真鍮のスプリングワッシャーで止めます。真鍮スプリングワッシャーは1.2mmか1.5mmの真鍮板に穴を開けて切り出して作ります。
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真鍮板です。
⑧ 革のボタンと真鍮スプリングワッシャー?を組んだ感じ。
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⑨ 組み立てます。サイドは穴を開けて瞬間接着剤を塗って、竹串を釘にします。出っ張った竹串とシャフトの竹棒は糸鋸で切った後にやすりがけして整えます。
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⑩ いやはやくたびれた、これで組み立てますよー。
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ちょい隙間が空いてるけど今の限界です。
11 そして、椿油でフィニッシュします。でも椿油がフィニッシュしてしまい、フィニッシュ出来てません。
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椿油買ってきたので塗ります!
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出来たー!
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いやー、くたびれました。
本当に大変なんですよね。これが欲しいかどうかはわかりませんが、zaccomethodの主張の結晶なのでわたしは大切にしていきたいです。
鱒のそろばんカウンター、九十九算盤(つくもカウンター)心を込めて作ります。
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…こんな風に、手間が掛かるんですよね。
一応、これ値段というと難しいし高価なんですけど、ZACCOTOWNで3500円(送料込みにします)で売ろうと思います。
私が買うかと言われたら買わないです!自分で作れるのでプライスレスです。2000円くらいでならという意見もあったのですけど…時給換算とか材料費とか考えると、めちゃくちゃ安くして3500円です。人気のネコ耳のカウンターもそのくらいの値段なのでまぁね。木や真鍮を削るとき、人生も削っています。
でもね、自分でつくる、お金が無くても釣りができるがzaccomethodの理念です。そして秘密もありません。材料を発表しますよ。
↓
檜の棒
15×15(珠)8mmと10mm幅でカット
09×15(縦と横)まんなか40mm縦部品は85mm
05✖️20(まんなか部分、幅は5mmカットして15にして使用)長さ40mm
直径4mmの竹の棒
竹串
1mm真鍮板
1.5mm真鍮板
サドルレザー15×15
真鍮ヒートン細部忘れ
心中部品の穴と縦穴は4mmです。
横穴は2.8mmです。
あとは椿油です。
一応、フィニッシュしたら店
(メルカリのZACCOTOWN)に出そうと思います。
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