ハンドメイドスプーンの泳ぎを比較してみた話
この間、スプーンの色を塗り始めた。色を塗り始めたことで、一つ一つのスプーンを見分けやすくなった。そこで思いついたのが一つ一つのスプーンの泳ぎを比較してみることだ。
ハンドメイドスプーンは工業製品ではない。だから一つ一つ少しずつ違っている。全て同じにしようと思っても必ず歪みや偏りがある。なるべくそれらがないように頑張って寄せて寄せて作ってはいるが、どうしてもばらつきが出てくる。
今回そのばらつきがどうか、また一つ一つのスプーンの泳ぎがどんな違いがあるか、検証する動画を撮ってYouTubeにアップした。退屈な編集の動画だけど、興味がある人は見てほしい。
ちょっとブランクのロットで、前後の穴の位置にズレがあって、軽いタイプと重いタイプに分かれてしまっていた。しかし、ブランクさえ同じだったらほぼ同じ重さにできる事は判明した。これは寸法をきちんと控えておけばあとは目見当の穴あけで大事なレベルだ。
作ったスプーンのほぼ同じ重さのスプーンを集めて、ほぼ同じ条件で泳がせてみて同じ視点の動画を撮ってみた。それがこちらのYouTubeだ。
かなり泳ぎは近くなっていると思う。これらのスプーンを見て、すごい人はここの泳ぎが違うと指摘できるかもしれないけど、私はまぁほぼ同じだなと思っている。現時点では。
管理釣り場のスプーンはとても軽く繊細だ。小さなスプーンをカラーチェンジしながら魚を釣るのがエリアトラウトの釣りだと思う。多分。同じ重さ、同じシルエットのスプーンがあって、そのスプーンの色を変えて釣る。同じシルエットは同じく泳ぎ、同じ層を泳がせられる。はずだ。
ハンドメイドスプーンでも、そんなエリアトラウトらしい釣りができると思います。
ただ、個人的にはそこまでの精度はいらないかなーと思っている。管理釣り場のポンドは止水と言っても必ず流れがあると思う。水は少しずつ変化している。だからピタリと同じスプーンでも、必ずしも毎回同じ泳ぎをするとは限らない。おそらく自然の変化の方が大きなものだし、だいたい一緒くらいでいいと思っている。個人的には。それは自分の心の問題で、誰も証明できないんだ。市販のスプーンもロット差はあるだろうし、塗料の重さや浮力でも変化はあるはずだと思う。だけど、そんなのほとんどの人は気にしていないしわからないと思っている。
だんだんばらつきのないスプーンが作れるようになってきました。それもYouTubeやSNSで発信していろいろな人に見てもらったり、実際にハンドメイドスプーンワークショップを開催させてもらったり、興味のある方に使っていただいたりしたおかげです。本当に感謝しています。でも、もっと良いスプーンを作りたいし、釣果で証明したいと思う。
まぁ、完璧なスプーンが出来てしまったら飽きちゃうかもしれないので、この辺のくすぶり加減でああだこうだ考えてるのが幸せかもしれないけどね。わからない方が楽しいこともある。やり始めたからやるけど。知らない方が面白いとは思う。
楽しもう!