.LIVEはあまり見た事ないドメインだから怪しい、と言うのは違うのでは⁉
MicrosoftのSurfacePro7が90%オフという詐欺広告経由で購入したが、モノが届かない、という記事がありました。
うっかり購入したが騙されたと言うのは、当該記事の筆者の友人との事ですが、筆者も似たような経験をしているとの事。。。
―――抜粋―――
半信半疑で広告のリンクからショップを訪れると、有名メーカーの直販と見間違えそうなしっかりしたデザインで、怪しい雰囲気はありません。もちろん、そのメーカーのロゴも掲載されています。
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で、150,000円のモノが12,000円だったのでカード情報を入れようと思ったが、嫌な予感がして買わなかった、との事です。
「オンラインストアのデザインやロゴが、まるでホンモノ」と言っていますが、詐欺を実行する側の立場で考えれば、ウェブサイトのデザインを精巧にするのは当たり前ですよね。ロゴ等のイメージはオンラインで取得出来るでしょう。
そんなことよりも、この記事で僕の視線を釘付けにしたのは以下の一文です。
「さらにURLをみると、「.LIVE」という見慣れないドメインが使われているのもあやしいところです。」
確かに見慣れていないのかもしれませんが、見慣れていないドメインだから怪しい、と言うのはちょっと言い過ぎかと思います。nTLDStatsによると「.LIVE」は2023年11月1日次点で675,726件の登録があり、比較的注目されている(と思われる)「.APP」の登録数679,124件と比較しても、3,398件しか差はありません。では、「約700,000件の登録って多いのか少ないのか」という疑問が湧きますが、The Domain Name Industry Brief Quarterly Reportによると、世界のドメインネーム登録数は、約3億6千万件であり、「.LIVE」は0.19%を占めます。ちなみに、日本では馴染みのある「.JP」ですが、2023年11月1日時点での登録数は1,753,618であり、「.LIVE」の2.5倍です。世界でこんなに登録数があれば「.LIVE」を見た事ないから怪しい、と言うのはちょっと違うように感じます。
あと、怪しいウェブサイトとして見つかるもので一番多いのはやはり「.COM」です。なぜなら、登録数が1億6千5百万件と多い事から、詐欺サイトで使われる割合も大きい、と言った理由です(笑)。
以前ブログで触れましたが、米国防総省が運営するウェブサイトの一つに「AARO.MIL」がありますが、「.MIL」というドメインを使っています。これだって見慣れないものですが、米国防総省が使っています。
見慣れないドメイン=怪しいサイトではなく、そもそも150,000円のパソコンが12,000円で販売していたら、それこそ怪しいサイトだと思った方が賢明かも。。。
村上