ドコモ口座のドメインオークションが話題のようですね
帰宅時に興味深い記事を読みました。記事のタイトルは『「ドコモ口座」のドメイン、落札される 402万円で』です!
当該ドメインネームは『docomokouza.jp』
ドメインマネジメントを行っている方なら、ピンとくると思いますが、非常に一般的な法人ドメインネームの削除→第三者登録による再登録→更なる第三者登録への再販であり、最後の『更なる第三者への再販』がオークションで実施され、402万円で落札された!と言うケースですね。
最終的には402万円とかなり高額になりましたが、オークション経過を報告する記事『「ドコモ口座」のドメインが第三者から購入可能な状態に 「本当にヤバい」「悪用される」と話題に』では、落札額が40万円を超えた時点から話題になっていたようです。
結論から言うと、ドメインネームの再登録や再販は、違法ではありません。と言うか、海外ではオンライン上の知的財産とみなされ、商標と比較されるドメインネームですが、登録等関連する法律はありません。ドメインネームは、インターネットで使われるモノであり、言論の自由が根底にあるため政府か介入する事はないんですねー。ですので、再登録も再販も違法ではありません。
ただし、法人目線で考えると、削除後の第三者登録や再販は非常に厄介でしょう。そもそも、ドメインネームは比較的単価が安いので、エンタープライズであっても各事業部が各々の予算で自由に登録したり、大学名を使ったドメインネームを、各ゼミが自由裁量で登録したり、法人のブランドをベースにしたドメインネームの乱立と、重要なオンライン上の資産・知的財産でありながら、法人の資産として管理されていない点が問題です。また、無計画に削除すると、今回のような「ドメイン投機家」により再登録・再販がされ、ブランド価値の棄損に繋がる事も考えられます。
「リテール」と言われる個人向けのドメインネーム登録業者は、数百円~数千円でドメインネームの登録管理をしていますが、これが法人の資産、仮に現金だとした場合「会社全体でいくら持っているのか分からない」等という事はあり得ないですよね。
やはり、法人ドメインネームは、戦略的なポートフォリオの管理が重要であり、削除する場合も、技術面を考慮して計画的に進めるべきです。
今回の記事の最後に、IT Mediaのコメントとして「落札者などの詳細は不明。現在ITmedia NEWS編集部では、NTTドコモにドメイン失効の理由を、GMOインターネットにドメイン出品の経緯などを確認中。情報が入り次第追記する」とありました。
僕の個人的な憶測ですが、ドメインネームの失効理由は、「管理の仕方が分からなかった」「再登録されるとは思わなかった」「周りのドメイン専門家がwebサイトの閉鎖から3年くらい経ったら削除しても良いと言ったから」等だと思います。特に「3年経ったら捨ててもいいですよー」と言うのは、20年以上前のインターネット創成期に言われていた文句であり、インターネットが急激に進化した現代では非ロジカルな意見ですね。
法人ドメインネームは、登録・更新だけではありません。戦略的な法人ドメインマネジメントをご希望の方は、一度僕にご連絡を!
有名社長等は六本木のバーに行ったら会えるらしいですが、僕は、稀に高田馬場か落合の道場におります。是非お尋ね下さい(笑)。
村上
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