NFLチーム名変更とオンライン権利確保
2022年シーズンより、アメリカメジャーリーグベースボールの『クリーブランドインディアンス』が『クリーブランドガーディアンズ』に名称変更をするが、ドメインネームは既に第三者に登録されているぞ、と米国の法律関連サイト「Above the Law」で話題になっている事は、先日記事にした通りです。今回NFL=アメフトのチームでも名称変更がある事が分かり、ドメインネームの登録状況を簡単に調査してみました。
ワシントンD.C.を本拠地とする『ワシントン・フットボール・チーム』ですが、人権的な理由から、かつて使っていた『レッドスキンズ』を2020年夏に廃止していました。
上述の通り、現在は『ワシントン・フットボール・チーム』として活動していますが、2022年には新チーム名を決定する事、現在のワインレッドとゴールドのチームカラーを継続の上で新しいチーム名の候補が以下8つに絞られた事を、チームの共同経営者が発表しています。
新チーム名候補
1. Red Hogs (レッド・ホッグス)
2. Defenders (ディフェンダーズ)
3. Armada (アルマダ)
4. Presidents (プレジデンツ)
5. Brigade (ブリゲード)
6. Commanders (コマンダーズ)
7. Red Wolves (レッド・ウルブス)
8. Washington Football Team (ワシントン・フットボール・チーム)
参照:8候補に絞られたワシントン・フットボール・チームの新チーム名とは
個人的な興味から、メジャーリーグベースボール(MLB)チームのドメインネームを調査したことがありますが、MLBは全30チーム中27チームが『チーム名+.com』でドメインネームを登録しています。基本的には、リーグを通じて統一されたドメインネームの登録だと言えます。他方、ナショナルフットボールリーグ(NFL)ですが、こちらは全32チーム中『チーム名+.com』が16チーム、『地名+チーム名+.com』が15チームという状況です。今回のトピック対象であるワシントン・フットボール・チームは、現在washingtonfootball.comというドメインネームを使っているので対象外としています。
上記8つのチーム名候補をベースに、.COMでの登録状況を調べました。
例: 候補が『Red Hogs』の場合 → 『redhogs.com』と『washingtonredhogs.com』を調査
結果は、16パターン全てでドメインネームが既に登録されており、Armada.comとRedWolves.comの2つに関しては、法人・組織のドメインとして利用されています。washingtonfootballteam.comはファンサイトの様ですが、仮に現在の仮名『ワシントン・フットボール・チーム』が維持された場合、ドメインネームも現状のwashingtonfootball.comがそのまま使われるのではないでしょうか。
9ドメインは、Parking/For Saleとなっており、その内3件は1990年代の登録、2019年より前に登録されたものも2件あります。他には、403及び404になるものがそれぞれ1件づつ存在します。
現在8つに絞られた新チーム名候補ですが、法人による使用中のドメインネームを除外しても、第三者から買取の可能性があるため、ある程度の金額で取引されると予想されます。
たかがスポーツチームのドメインネームかも知れませんが、オンラインとオフラインのメディア、チームグッズのタグ等、様々なものに表記される事になり、またインターネットでの放映やグッズの販売等でも使われるため、インターネットドメインを介した利益は莫大であると考えられます。
今後、ワシントン・フットボール・チームの新チーム名が何になるのか、ドメインネームは何になるのか、高額取引はあるのか、知的財産権確保のため現在の8候補とは異なるチーム名にするのか、個人的には非常に注目しております。
商標が先に出願されると公示されると思いますので、商標出願とドメインネーム登録は、出来れば同時に行うのが理想ですね。
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