
植民地主義の恩恵を受けている日本
今日は言語のパワーバランスについて考えたいと思います。
先週から授業の中で「自分の母語が世界の中でどれくらい力を持っているかという」質問が出され、10を一番として10段階でそれぞれの母語を評価して理由を述べるということをしました。
プログラムにいるコーディネーター、参加者とチューターの国籍は以下のようになります。
ミャンマー(9人)
ベトナム(6人)
日本人(2人)
インド(2人)
韓国(1人)
アメリカ(1人)
スイス(1人)
しかし、ミャンマーやインドは国籍だけでは母国語を分類することができません。
ミャンマーといってもビルマ語が主要言語ですが、135の民族がおり、約130の言語が話されていますし、
インドは約461の言語があり、22言語が公用語として認められています。
そのため、主要言語を話す人と少数民族の言語を話す人の間で格差が生まれるそうです。
先日の記事に、ミャンマーの現状を少し書きました。
ミャンマーやインドたちは、自分たちの母語を1~3、人によってはそれ以下と評価する人が全員でした。
話を聞くと、一部ではこんな声がありました。
ミャンマー
「ビルマ語を」
「仕事を得るためには、英語とビルマ語が必要」
インド
「ネパール語が母語なのに学校ではヒンディー語を使う」
「国家機関で働くためにはヒンディー語で試験を受けなければならない」
「母国語である言語を話していると見下される」
日本では地方によって方言という違いはありますが、ミャンマーやインドのような差別は私は聞いたことがありません。
私が思う一番の恩恵は「日本語で高水準の教育を受けられる」(日本語で情報を得ることができる)とことではないかと思います。
博士課程の研究などのすごく専門的な領域は別ですが、どの学問であっても修士レベルまでは日本語で学ぶことができると思います。
世界の多くの人は、大学教育を受けるために英語や多言語を学ばなければなりません。
もし日本で同じような状況になったとしたら、大学進学率57.7%(2023年)はどれだけ落ちることになるでしょうか?
おそらく、半分以下になってしまうのではないかと思います。
母語で高等教育を受けることで先進国と同じレベルの知識があることによって、共通言語がなくても知的経済活動がすることができると思います。
驚いたことが、授業の外でミャンマーの人が日本語を話せるとミャンマーで仕事が見つけやすいと言っていたことです。
なぜかと聞くと、日系企業の工場などがあるため日本語が話せると仕事を見つけやすいそうです。
友人たちと話している中で感じることは、アジアの中で日本はとても豊かであるということです。
ということを考えると、国連公用語である英語・フランス語・スペイン語・ロシア語・アラビア語・中国語の次に日本語は優位な位置にある言語ではないかと感じています。
授業では言語の世界における力は、植民地主義が現代社会にも大きく影響を及ぼしているということを教えて下さりました。
植民地主義
しょくみんちしゅぎ
colonialism
植民地の獲得と維持・経営を推進する対外政策 (→植民地政策 ) 。資本主義の発達とともに列強は,自国産業の原料獲得,安価な労働力の獲得,資本・商品市場の獲得,軍事的・戦略的要地の獲得,自国勢力範囲の拡大などを目指して,植民地の獲得,領有にしのぎを削った。植民地主義はもともと先住民の犠牲において本国の利益をはかろうとするものであり,このため暴力的な手段と圧政は避けられない。したがって,植民地主義はいずれは住民の反抗を引起し,さらにほかの強国に対抗する必要からも一層軍事支配的な性格を強めざるをえず,戦争へと導かれることが多かった。 (→新植民地主義 )
https://kotobank.jp/word/%E6%A4%8D%E6%B0%91%E5%9C%B0%E4%B8%BB%E7%BE%A9-80258#goog_rewarded
日本はアメリカやヨーロッパと同じように植民地主義の影響の恩恵を受けているわずかなアジアの一国であると思います。
歴史を調べてみたのですが、日本の領土が最大になった1942年代にこんなに植民地化していたとは知りませんでした。

https://www.petitmonte.com/politics_economy_life/nihon_saidaiha
韓国・台湾は耳にすることが多かったですが、ここまで広くまで大東亜共栄圏を広げていたとは想像していませんでした。
日本の豊かな生活の裏には、日本または海外の日系企業の工場などで日本人よりも安い賃金で働いている人達、また安価で材料を取り引きしている人たちがいることを学びました。
どんな国籍・民族でも平等な権利を得られるようにするには、具体的にどうすればいいのかと考えています。
1つ思いついたことはフェアトレード商品を購入するということかなと思います。
より安いものを購入したいと思ってしまいますが、フェアトレードの商品を買うようしたいと思います。