韓国カジノをやっつけろ!⑨
お会計100万
「ウォンじゃないよね?」
「円です」
ですよね〜
調子に乗ってシャンパンをポンポンしちゃった。
バカラ大会の優勝を決めたカードがスペード。
アルマンドというシャンパンのラベルもスペード。
飲むしかないでしょ。
まぁ優勝のお祝いと、
素晴らしい仲間との出会いの門出を兼ねてる。
俺は旅行カバンから帯付きの札束を
1つ取り出して放り投げた。
カバンの中には優勝賞金と、
持参した軍資金で札束が溢れていた。
それを見た女の子達が
「どうしたの?これ!」
「奪って来たんだよ。」
「えー!どこから?」
「韓国のカジノからさ。」
石田さんも嬉しそうにしている。
中古車販売と保険の代理店を経営しているから、
収入は十分にある。
けれどもカジノで闘う理由がある。
「強い奴らを倒したいからだよ。
あいつらは弱い人間をカモにしてる。
自殺までしてる知り合いはいっぱいいるから。」
カッコいいな。
そして共感できる。
彼とは馬が合いそうだ。
会計を済ませて席を立つ。
「愛ちゃんどこに泊まってるの?
私、後でい、く、ね。」
などと言う展開は一切無く、
普通に解散した。
来週末のチェジュ島のカジノを攻める約束をして。
済州島。
韓国読みでチェジュド。
日本でいう沖縄とか宮崎みたいな所らしい。
昔は韓国人の新婚旅行先のトップだったみたいだ。
風光明媚で綺麗な海もあり、
美味しい黒豚のサムギョプサルで有名だ。
初めてのチェジュ島を楽しみに、
俺は気持ちの良い眠りについた。
翌日東京に戻った俺は、
溜まっている仕事を片付ける。
そして大事な仕事以外は全てキャンセルして、
月曜日から木曜日まで仕事。
金曜日の朝から日曜日を韓国カジノに行く
生活スタイルに切り替えた。
俺の人生の新たなステージがここから始まる。