パピプペポーカーピリピーナ⑥
「強盗にあっても説得してやめさせる自信があるよ。」
レガシーさんは笑いながら説明した。
「あのね、強盗とか強姦とか、
強が付くと罪が重くなるから損だよ。
俺はお前の顔絶対忘れないし、絶対警察に行く。
俺が持っているわずかの現金を強盗して、
重い罪になる可能性が有るなんて損だぜ?
だったらお前さ、
周りを見回せば金持ってそうな家が
いくらでもあるだろ?
空き巣が良いよ。
窃盗の方が断然罪が軽いから。
今から行って来た方が良いよ。」
俺ならこう言うね!
と言ってのけた。
凄いな笑笑
彼ならエスキモーにだって冷蔵庫を売れるし、
アフリカの裸族にだって靴を売れると思う。
たまたまフィリピンのマニラに
来ようとしていたレガシーさん。
俺がアンヘレスにいる事を知って急遽
行き先を変更して来た。
彼はプロのポーカープレーヤーだ。
ペテンが回るし、口も上手い。
ヘビースモーカーで美味い物が大好物。
飲む打つ買う食う寝る遊ぶ。
昔東京のアミューズメントポーカーで
知り合って、馬があったので仲良くなった。
マカオでプロのポーカープレーヤーとして稼ぎつつ、
プレーヤーのためのゲストハウス、
通称「レガシーハウス」を運営していた。
俺も泊まった事がある。
3LDKで豪華で綺麗な部屋。
懐かしい。
「1週間くらい滞在するよ。」
楽しい相棒が出来た。
早速ポーカー。
何と金持ちのインド人が遊びに来ていた。
5万ペソをチップに換えては、すぐになくなる。
また5万ペソをチップに変えては負ける。
毎回弱いカードでも勝負に参加してくるんだから、
そりゃ負けるよね。
2時間ほどで50万ペソをばら撒いて帰って行った。
もちろんそのほとんどは俺とレガシーさんの元に。
まだ20時過ぎだ。
もう十分稼いだので飲みに行く事に。
ゴーゴーバーにゴーゴー!
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