Step#152|沢木耕太郎『一瞬の夏』の一節を思い出したある朝の出来事。
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先日、同僚が出勤してくると、
「●月▲日、Jリーグの試合観戦があるので、
すぐに帰っていいですか?」と聞いてきた。
私は問題が無かったので、
「大丈夫ですよ」と返答しました。
彼女は仕事ができるし、
コミュニケーションも簡潔明瞭。
一方で、「今日ダルい」「給料安い」等の
言葉も平然と言ってしまう所があります。
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私は何度か
「仕事が出来るから、転職すれば?」と
促したことがありますが、
履歴書を書いて面接を受けに行ったり、
仕事を新たに覚えたり、
人間関係をイチから作るのがイヤなようで、
当たり障りなくスルーされました。。。
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沢木耕太郎さんの作品の中に、
『一瞬の夏』というものがあります。
プロボクサー「カシアス内藤」の物語です。
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カシアス内藤が試合前に
心境を吐露する場面があります。
いつか、いつかと思ってきたんです。
これはある人の言葉なんだけど、
いつか、いつかと思っていると、
きっといつかがやって来る。
俺にもようやくいつかが来たと思うんです。
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過去に夢見た「いつか」の
人生を生きている人がいます。
一方で、夢見た人生は諦め、
「いつか」はやって来ないと
思っている人がいます。
誰もが
「今よりももっと良くなりたい」と
思っています。
誰もが
「ここではないどこかへ行きたい」と
思っています。
その日は、
そんなことに思いを馳せながら、
仕事を始めました。