地元以外の図書館もどんどん使おう
私は読書が大好きだ。物心ついた頃からずっと本が好きだった。社会人になってからは忙しくなってしまい図書館に10年近く行っていなかったが、転職&転居を機に改めて図書館を利用するようになり、素晴らしさを実感したので纏めていく。(※今東京住みである事もあって内容が東京に偏っています…)
図書館日和(アプリ)
図書館を再度使い倒すきっかけになったアプリ。自分専用の司書&秘書である。私は読みたい本を見つけた際は片っ端から図書館日和というアプリの「読みたいリスト」に登録している。実際の説明は以下のApp Storeの説明文や画像を見るのがわかりやすいと思うが、簡単に説明する。
「図書館日和」をApp Storeで
1. 「図書館」で普段利用する図書館を登録(複数箇所登録できる!)
図書館にはそれぞれ強みがあり、「A図書館にはないけれどB図書館にはある」というパターンが多い。普段利用する図書館を複数箇所できるので、私は自分の住んでいる区と近隣の区、東京都立図書館、国会図書館、大学図書館を登録している。「読みたいリスト」に登録すれば5秒くらいで登録している図書館に蔵書されているか検索/表示してくれる。貸出中かどうかまで表示してくれるし、予約ページまでもワンクリックで進める。(※実際に予約するとなると各図書館のHPにログインする必要はある)
図書館を複数登録しておけば大概どこかの図書館には蔵書されているので目的に併せて予約したり、訪問するだけだ。
2. 「見つける」で読みたい本を探し、「読みたいリスト」に登録・管理
「見つける」は本の検索機能でキーワード等で検索すると「こんな本あったのか!読みたい!」とどんどん面白い本が見つかる。日本最大の図書館検索システムであるカリールが検索の母体になっているので検索で出てくる本も膨大である。「読みたいリスト」は「読みたい」「予約した」「借りた」「読んだ」というステータスで管理でき、メモやタグ等も付けられる。簡単な感想を書く事も出来るし、私は大概メモ欄には「自分がこの本を読みたいと思ったきっかけ」を書いている。
3.予約した日や受取日、受取図書館、返却期限を登録できる。
複数の図書館を並行して使用していると、どこの図書館で何を借りたか、返却期限はいつか、予約していた本の存在をすっかり忘れてしまったり(予約した本の順番って忘れたころに来るのよね…)なにかと管理が大変だが、アプリにすべて登録できるので手帳で管理していたころに比べて段違いに管理しやすくなった。
カレンダーとも同期できるし、アラート設定もできる(私は返却期限2日前にアラートを出してもらっている)ので段取りもしやすい。
東京都立中央図書館
公立図書館の中で最も好きな図書館である。 東京都の広尾にある都立図書館で、正確には都立図書館は都立中央図書館(広尾)と都立多摩図書館(西国分寺)の2つがある。都立多摩図書館は雑誌や児童・青年向けが中心らしい。私は都立中央図書館を主に使用している。好きなところを挙げると
1.公立図書館最大級の約229万冊を所蔵していて、約35万冊をが開架
開架があると本との出会いも充実する。本棚もきれいなので、ちょっと気になるコーナーを歩きつつ気になった本をパラパラとめくるという事もできる。また、新刊コーナーや企画展示もあるのでそこをチェックするのも楽しい。国会図書館みたいに完全閉架だと、元々読みたかった本以外との偶然的な出会いは中々ない。
2.大型図書館なのに使用しやすい
入館に際して事前登録作業も必要ないので、すぐ入る事ができる。また、電源席も充実しているし、東京都のWi-Fiが繋がるのでPCを持ってその場でレポートを書きたい時はとても作業しやすい。お昼ごろに行っても席が空いているので開館前から並ぶ必要もない。土日祝も大概開館しているので、社会人でも通いやすいところも大好きである。
ただ、貸出はやっていないのでその点注意が必要である。
国立国会図書館(東京本館/国際子ども図書館)
国立国会図書館は唯一の国立図書館に位置づけられている図書館で、東京本館(永田町)、関西館(京都)、国際子ども図書館(上野)の3か所がある。納本制度という、国内で発行されたすべての出版物を国立国会図書館に納入することが義務付けられているだけあり、国会図書館に無い本はほとんど無い。関西館は行ったことが無いので、主に東京の2か所を紹介する(※関西館の蔵書数はそろそろ東京本館を抜くそうなので、きっととても充実していると思われる。私が最も旅先で行きたい図書館の1つ)
東京本館は閉架図書館で、電波も悪いし、PC席も限られており、あまり使い勝手は良くなく正直あまり好きではないのだが、でも論文系や雑誌・学会誌が充実しているので先行研究を調べる等、目的のものが明確な時にはありがたい。なんやかんやで難しいレポートがあるとか、卒業論文を書く時など国会図書館に助けてもらった。
国際子ども図書館は「子ども」とついているが侮るなかれ、もちろん児童書のコーナーは充実しているが、子どもの本に関わる全般の資料が揃っているので大人でも楽しい。開架コーナーも多い。大学の資料を探すという目的で訪問したことはないが、建物も明治・昭和・平成の三つの時代に造られた建物が一体となっていて美しく、大人が行っても見学箇所は多い。
注意点としては国立国会図書館は貸し出しをしていない事、また入るのに入館証が必要となる為、入館証が無い場合は登録作業が必要となる事である。また、週に1度休館日があるのに加えて蔵書点検日もあるので比較的休館日は多い。
東京都の図書館
私が東京に住み始めて一番驚いたことは図書館の数の多さである。なんと、私の最寄り駅には2つ図書館がある。以前住んでいた県(首都圏)には市立図書館が1つの区に1つずつしかなかったのでとても衝撃的だった。
そして、東京23区のうち9区では在住等の条件に関わらず図書館カードが作れるうえに、会社や学校がある区、自分の住んでいる区等でも図書カードを作れば読みたい本が蔵書されている図書館がどこかしらで見つかる。都立中央図書館や国立国会図書館では本を借りる事が出来ないため、本を借りたい場合は複数の区で図書カードを作り、図書館日和のアプリに登録しておくと貸出可能な図書館を見つけやすい(※当たり前ですが、貸出期間内に読み切れるだけの本を借りましょう)
くどいようだが、東京23区のうち9区では在住等の条件に関わらず図書館カードが作れるし、会社や学校がその区にあれば図書カードを作れるというパターンもあるので、東京都に住んでいなくても近隣の県に住んでいたら利用できるのだ。
以下のサイトで、カードを作れる図書館を検索できるので是非。
あなたがカードを作れる図書館をチェック!―東京図書館制覇!
近隣の大学図書館
意外と使えるのがこれ。
近隣の住民や、近隣のビジネスパーソンにも図書館を開放している事がある。大概閲覧のみで貸出まではおこなっていない事が多いが、大学図書館は専門書の品ぞろえも多く、学術書に強いので調べものするとき等にとても良い。図書館開放は国公立に多いイメージだが、以外と私立の大学図書館もやっているので一度興味のある大学や近隣の大学の図書館の使用条件を調べてみるのはおすすめである。
旅先の図書館
これはどちらかというと番外編。
旅先の県立図書館を見つけるとついつい行ってしまう。建物も大概こだわっているし、普段通っている図書館とは配架も違うので新しい本に出会える事が多く、これもまた一期一会である。もちろん貸出となると現地の図書カードが必要になるが、閲覧だけであれば制限が無い場合が多い。
神奈川県立図書館
神奈川県立の図書館
桜木町駅にある県立図書館。駅を出てみなとみらいと逆の方向に向かう。
神奈川県指定重要文化財(建造物)であり、建物が綺麗な事で有名。
大阪府立中之島図書館
https://www.library.pref.osaka.jp/nakanoshima
こちらも建物が重要文化財に登録されており、レトロで美しい事が有名。近くには中之島公園もあり、綺麗で整備された地区に建っている。
佐賀県立図書館
県立トップページ - 佐賀県立図書館
建物は質実剛健というか渋い外見。SNS映えタイプでは無いが私は気に入っている。佐賀城公園という公園に隣接。佐賀城や佐賀県立博物館とも距離が近い(県立博物館と県立図書館は設計者が実は一緒)ので、学術的好奇心MAXのまま訪問できる。
石川県立図書館
石川県立図書館 | トップページ
まだ私は行ったことが無いが、よくSNSで流れてくる。いつか行ってみたい図書館の1つ。円環状のブックギャラリーが有名。本をモチーフにしたデザインが色んな箇所にあり、全体的に温かみのある内装。
最後に
私は比較的書籍を購入するほうだが、図書館も頻繁に使用している。図書館には古い本も多く、ずらっと並んだ本棚に収納された書籍を見ていると人類の知識の積み重ねを見ているようで感動する。
この本の数だけ人類は疑問や悩みに直面し、それを一生懸命紐解こうとし、何かしらの答えや考えを後世に残そうと記録したのだ。
図書館はそれらの記録を今の人へ、そして後世に受け渡す役割を担っている。すべての図書館と図書館で働く方々に感謝し、これからも自由にそして気軽に本を読むことができる世の中が続く事を願っている。