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旅は身軽なほど偶然の出会いが待っている

今年の夏、久しぶりに旅行に出かけました。
旅行好きにとっては、行く前の準備から楽しみじゃないですか?
帰ってからも、お土産を開けたり写真を整理したりと楽しみが続く。
旅行当日だけじゃなく、その前後も含めて旅行ですよね。

ところで、旅行に行くとき、皆さんはどれくらい準備しますか?
旅先の天気予報をチェックしたり、ガイドブックを読み込んだり、持っていくものリストを作ったり…時には、出発前にすでに疲れてしまうほど?

もちろん、事前にしっかり準備していれば、旅先で困ることは少ないでしょうし、予想外の事態に焦ることも少なくなります。

ですが、そんな完璧な旅の準備にも、実は一つの落とし穴があったんです。

喜多川泰さんの『ライフトラベラー』の中に、こんな一節があります。

旅先で不自由がないように完璧な準備をしていくと、たしかに快適かもしれない。
でも自分のいる場所では経験できないようなことを経験する機会もなくす。だから僕は、どうしても必要なものだけ持っていくことにしてるんだ。

ライフトラベラー Kindle版 P17/112より引用

これを読んだ瞬間、なるほど!と妙に納得。

確かに、旅先での不便を避けるために、できるだけ準備をするのは悪いことではないですが、その「完璧さ」が、かえって新しい経験のチャンスを知らないうちに逃していることがあるかも、と気づかされました。

例えば、地図がなくて道に迷ったとしても、迷ったからこそガイドブックには載っていない穴場のお店が見つかるかもしれません。
地元の人との偶然の出会いがあるかもしれません。

カーナビや地図アプリの案内に従っていれば、道に迷わないかわりに、こんな偶然の出会いはなかったかもしれませんよね。
(たまに、とんでもないルートを指示することもあるけど・・・)

そもそも、どんなに準備しても「完璧」にはならないし、予定外の出来事も、あとから思えば楽しい旅行の思い出のひとつ、ということはよくある話です。

まあ逆に、カーナビの通りに行ったおかげで、道に迷っていたら出会わなかったことが起こるかもしれないのですが。

どっちやねん!

カーナビに頼るかどうかはともかく、この一節にある「どうしても必要なものだけを持っていく」といのは、物理的な荷物だけでなく、「時間や心の余裕」なんかも意味しているのではと想像します。

時間や心になんでもかんでも詰め込み過ぎて、「偶然を楽しめる余裕」がなければ、新しい経験や発見をする余白がなくなってしまいますもんね。

旅行は非日常を味わうもの。
なので「偶然の出来事」が多いほど、思い出も楽しみも大きいはず。

私もどちらかというと心配性で、あれこれ準備するほうなのですが、次の旅行では、少しだけ準備を控えてみようと思っています。
なにか忘れ物があっても、それは新しいことを発見するチャンスかもしれないので。

今回は、喜多川泰さんの『ライフトラベラー』からの気づきでした。
ちなみにこの本は、小説仕立ての自己啓発本で、引用した文章は、「真の財産は物ではなく経験なんですよ」ということを教えてくれる一節でした。

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