イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ
本の紹介者:あい
こんな人に読んで欲しい
・どうすれば幸せな人生を歩むことができるのか、モヤモヤしている人
・死ぬ間際に、自分の人生を後悔したくない人
・子どもたちに、自分らしい生き方のアドバイスをしたい人
1.どうすれば「幸せな人生」を送ることができる?
あなたにとって「幸せな人生」とは、何でしょうか?
家族とより多くの時間を過ごすことかもしれませんし、お金持ちになることかもしれません。
幸せな人生を生きるための「人生の経営学」を授けようと、クレイトン・M・クリステンセン氏が書いた本が、この「イノベーション・オブ・ライフ」です。この本を書いた時には、著者はガンを患っています。死の間際になって「ああすればよかった」と後悔することがないように。そう願って書き残したと思うと、心にグッとくるものがありますよね。
著者は、ハーバード・ビジネススクール出身です。そして、10年後に開催されたスクールの同窓会へ行くと、明らかな異変を感じます。職業人として地位を築いているにも関わらず、参加しない人が何人かいることに気がつくのです。20年、30年後になると似たような人がもっと増えていました。気になって、その行方を追うとーーーー。
職業人としては成功しているものの、その裏側では仕事を楽しんでいない、もしくは家庭的に上手く言っていないという状況でした。インサイダー取引など、犯罪に手を染める人も出てきました。
著者が発見したのは、「社会的成功が、必ずしも幸せな人生に直結していない」ということです。では、一体どうすれば「幸せな人生」を送ることができるのでしょうか?
2.理論からの学び
最初は「この会社で頑張りたい!」という思いにあふれて職業を選択したはずなのに、やがて満たされない思いが心の中に渦巻くようになった・・という経験、皆さんもあるのではないでしょうか。
その原因は、ハーズバーグの「動機づけ・衛生理論」に当てはめて考えると、見えてくるものがあります。
動機づけ・衛生理論:ものごとを「動機づけ要因」と「衛生要因」の2つに分けて整理すると分かりやすいよ、と教えてくれる理論
例えば給与。仕事をして給与をもらえないと、不満につながります。でも、ものすごく高い給与をもらったからと言って、その仕事に対するモチベーションがめちゃくちゃ高くなるかというと、そうでもないはずです。こういったものを「衛生要因」といいます。
逆に「誰にも頼まれていないけれども、やりたいと思うこと」などは、その人のモチベーションの源泉になります。こういうものを「動機づけ要因」と言います。
著者は、「衛生要因」を重視して選択した人が、後に後悔する可能性があることに気がつきます。
そのことは、私自身、ものすごく良くわかります。
前職では、勤務時間対給与比がとても高かったです。しかも、給与は年々増えるし、職場環境も良好でした。でも、自分のしたいことは他にあります。
さあどうする??自問自答を何度も繰り返しました。
そんな時に、この本に出会いました。そして決心したのです。
「やっぱり、自分の生きたい生き方をしよう。ここで選択しなかったら、死ぬ間際に後悔する。」
著者は「人生」について深く学ぶために、「理論を人生に当てはめる」ことを推奨しています。1人の経験談から学ぶのではなく、抽象化された「こうすれば、こうなる」という法則を自分の人生に当てはめることが、幸せな人生を送るための一つの方法になるではないだろうか、と教えてくれています。
3.人生戦略をもとう!
人生は荒波に満ちています。なりゆき任せにしていると本意ではない選択をしてしまうこともあります。そしてそのまま時間を経ると、残念ながら“妥協”が心を蝕んでしまいます。自分の人生、こんなものかもなぁ、と。
そうならないようにするために理論から学び、「人生戦略」を立てよう!と筆者は主張しています。
人生戦略:時間、能力、労力といった限られた資源をどのように【配分】するか、意図をもつこと
とはいえ、偶然出会うチャンスについても、バランスよく取り入れよう、とも著者は言っています。
自分の「軸」を持ちつつ、偶然の出会いにワクワクする人生を送りたいですね!
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