私のフィンランド留学 その1
こんばんは。Yoshinoです。
今回は、私が経験した1年間のフィンランド留学をシリーズで振り返っていこうと思います。
留学の動機
人生初海外、思い切った決断
そもそもなぜ留学したのか。実は私は今回の留学が、人生初の海外でした。飛行機に1人で乗ったこともありませんでした(笑)
隣にロシアがあるという理由で、親にはとても心配されましたが、「フィンランドは日本と同じくらい治安がいいから大丈夫だよ!」と何度も言い聞かせ、留学を説得しました。(笑)
私は小学校2年生から高校1年生まで継続したボーイスカウトで、日本ジャンボリーというものに参加しました。外国人と初めて英語で会話し、母国語とは違った言語で意思の疎通ができることの楽しさを知りました。
その後も英語の勉強を続け、いつかぺらぺらに英語が話せるようになって、海外でたくさんの友達を作りたいと思うようになりました。
そんな想いをずっと胸に抱いていましたが、海外に行くということはとてもお金がかかります。経済的に余裕がある人しかできない贅沢な経験だと思っていました。しかし、大学に一般枠で入学した後、『留学のための奨学金』の存在を知った私は、奨学金があれば、もしかしたら大学在学中に留学するチャンスがあるかもしれない!と思い、思い切って、留学が必須である国際プログラム枠に参加しました。
その後、留学経験者の先輩方や先生方からたくさん話を伺い、大学生の今しかできない貴重な経験を今したい!更なる自身の成長のために日本を飛び出してみたい!という想いが強まり、留学を決意しました。
実際に、私自身そこまで裕福ではなかったですが、1年間の留学という夢を叶えることができたので、留学を諦めかけている方にはぜひ希望を持ってもらいたいです!!
大学学部留学の奨学金に関してはまた別の記事にまとめたいと思います。
なぜフィンランドに留学したのか
幸福度ランキング1位の国フィンランド
誰もが一度は耳にしたことがあると思いますが、フィンランドは6年連続「世界幸福度ランキング1位」で有名です。その理由は、充実した教育システム、自然豊かな環境、整ったワークライフバランスなど、さまざまあると言われていますが、果たしてそれらが本当の理由なのか。真相を知りたい…!!!
また、何せ、フィンランドは治安がいい!
留学と言えばアメリカやオーストラリアが人気ですが、やはり初めての海外だったのもあり不安が大きかったため、女子一人でも安心な治安が良い国に留学したいと考えていました。
以上がざっくりとした動機です。他にも大学に興味のある授業があった、という理由もありますが、最初の正直な理由はこんな感じです(笑)
とても単純な動機ですが、このような経緯で私はフィンランドを留学先に選び、1年間暮らしてみることにしました。
いざフィンランドに住んでみると…
全然幸福じゃなくない…?!
私は8月の中旬にフィンランドに降り立ちました。
8月のフィンランドは日本と同様夏で、気温は20度くらい。皆まだ半袖を着ていて、日差しがとても強かったのを覚えています。サングラスは必須でした(笑) 日本では気恥ずかしさからサングラスをかけて出歩いたことは一回もありませんでしたが、こっちではみんなかけていたので私も"フィンランド人"になりきってサングラス女子をエンジョイしました。
まだ観光客気分だったため、9月の授業が始まるまでは有名なヘルシンキ大聖堂やウスペンスキー大寺院、スオメンリンナ島やムーミンワールドなど、たくさんの観光スポットを回りました。
そして9月に入ると一気に肌寒くなり、気づいたら秋。木々があっという間にオレンジ色に染まり、9月上旬で既に長袖のコートを着ていました。フィンランドに降り立ったばかりの頃は夜22時まで明るかった空も、どんどん日が短くなってきました。フィンランドには緯度が高いことによって起こる現状、白夜と極夜があります。
白夜は1日中太陽が沈まない現象。極夜はその逆で、1日中太陽が昇らない現象。
白夜のピークは7月頃で、極夜のピークは1月頃。フィンランドの首都ヘルシンキでは、完全なる白夜と極夜は経験できませんが、フィンランド北部へ行くと1分も太陽が沈まない白夜と1分も太陽が顔を見せない極夜が体験できます(笑)
フィンランドの気候が気になる方はこちらのサイトを参照してみてください!
そして悲劇の10月がやってきます。。。
10月。日が昇るのが朝7時、日が沈むのが夜18時頃と、日の長さは日本とそれほど変わらなくなったころ、私は新型コロナに感染しました。。。
日本では一度もかかったことがありませんでしたが、まさかの海外で初めてのコロナ。しかも症状は思っていた以上に重く、39度超えの熱に倦怠感、味覚障害、鼻水、頭痛、咳、のどの痛み。
私はシェアアパートに住んでいたため、幸い食料や必要品はルームメイトに買ってきてもらうことができましたが、まだ慣れない生活の中での感染。2週間自室で隔離生活をしていたこの時は「真の孤独」を感じました(笑)
さらに追い打ちをかけるように、10月はほぼ雨。フィンランドには日本でいう梅雨のような季節は無いと聞いていましたが、びっくりするくらい全く晴れる日がありませんでした。ずっと雨か曇りで、隔離生活で太陽の光を浴びれない私はさらに孤独を感じ…。
人生で一番病んだ気がします(笑)
私がコロナでダウンしている間、留学先大学の授業ではグループプロジェクトが始まり、佳境を迎えていました。私は大事な授業を3回以上欠席。。。
そして私抜きで深まるチームメイトの絆。。。
一人で家に籠っていると、そこまで思い詰める必要のないことまで考えすぎてしまい、負のスパイラルでした。いくらチームメイトが「心配いらないよ!今はゆっくり休んでね。」と優しい声をかけてくれても、びっくりするくらい悪い事しか考えられなくなっていました。気づいたら出てくる涙。
今思えば、コロナにかかって授業を休んだくらいで泣いていた自分に「そんなことで絶望するな!」と言ってやりたいですが、当時の私は深刻でした(笑) きっと、今ふりかえってみて楽観的に考えられるのは、その後のフィンランドで学んだ教訓が生きているのだと思います。(この話は後程。)
話は戻りますが、このままでは私はどうにかなってしまいそう。そう思い、なんとか友達と電話して気持ちを吐き出したり、好きな音楽を聴いて気を紛らわせたりして、心の安定を図りました。
2週間後。やっと回復した私は2週間ぶりに外出。
神様は私のことを哀れに思ったのか、外出した初日は快晴でした!
この時ほど「太陽のありがたみ」を感じたことはありません!
フィンランドの極夜の過ごし方
太陽を浴びないと死ぬほど病むという経験をした私は、来たる冬の「極夜」が恐怖で仕方ありませんでした。そもそも太陽を浴びないとどうして憂鬱な気分になるのでしょうか?
しかし、そんな暗くて長い冬を明るく楽しく過ごすための工夫を、私はフィンランドに住んで目の当たりにしました。
キャンドルや北欧デザインのインテリアを使って、部屋の中を明るく、暖かい雰囲気に
冬にフィンランドのスーパーや雑貨屋さんに行くと、これでもかというほどの様々な種類のキャンドルを見かけました。色とりどりのかわいらしいデザインに、たとえ火を付けずとも飾っておきたくなるようなものばかりでした。私はフィンランドの雑貨・家具屋さん、「iittala イッタラ」が大好きなのですが、そこでもたくさんのキャンドルホルダーを見かけました。
ちなみに、フィンランドのキャンドル消費量は世界一だそうです。
また、フィンランドで有名なブランド「Marimekko マリメッコ」や「Finlayson フィンレイソン」などは、ビビットな色を用いた鮮やかで明るいデザインが多いです。暗い冬でも、部屋の中が明るいと気分も明るくなります。
私もいつか、北欧デザインを取り入れたマイルームを作りたいです。
家族や友達とおうち時間を満喫
フィンランドに留学して強く感じたのが、家族や友達との仲の良さ、結びつきの強さです。私のフィンランド人の友達も、1カ月に2回は週末実家に帰っていました。また、幼稚園からの友達といった、長い付き合いの友達もたくさんいるようです。
私の友達・家族づきあいが希薄すぎるだけかもしれませんが、この「人と人との結びつきの強さ」は今回の留学を通してずっと感じていたフィンランドの大好きな部分です。
コーヒーを飲んで心を温める
実はフィンランドはコーヒー消費量が世界一なんです。
実際に大学の授業を受けていた時も、1日に最低3回は皆コーヒー休憩を取っていました。有名な話だと、フィンランド人は1日5杯はコーヒーを飲むそうです(笑)
そんなに飲んだらカフェイン中毒になりそうですが、デカフェ(カフェインレスのコーヒー)で代用している人もいました。
サウナで身体も心も温める
フィンランドといえばやっぱりサウナですよね!実は私はフィンランドに来て人生で初めてサウナに入りました(笑)
はじめてサウナに入ったのは11月だったのですが、ヘルシンキの海の近くにある「Löyly ロウリュ」という比較的新しい公共サウナに入ってきました。
そして人生初の「ととのう」を経験しました!
全身で呼吸しているかのようなあの感覚…。ストレスも嫌なことも、全て汗と共に流れていきました。冬のサウナはメンタルヘルスに最適だと思います!(個人の見解)
帰国した今は、フィンランドのサウナが恋しいです。
まとめ
以上の「フィンランド流冬の過ごし方」を、私も留学中実際にためしてみました。
サウナに入ってたくさん汗をかき、かわいらしい柄のちょっとしたインテリアを部屋に飾り、コーヒーで一息。
たまに友達をたくさん誘っておうちパーティー。そして追加でビタミンDのサプリメント摂取(笑)
相変わらず太陽は全然昇らないけれど、心の中は真夏のようでした。
コロナにかかってどうなることやらと、一時はどん底まで落ちた留学生活でしたが、何とか軌道修正できました。