TVアニメのシナリオライターになりたい人へ…続き
前回のTVアニメのシナリオライターになりたい人へ、の続きです
前回、小説そのまんまシナリオ無しで映像化は難しいお話をしました
それでは映像化を前提のシナリオとは、どのようなシナリオを書けば良いのでしょう?
映像化前提のシナリオと言っても、何も一々映像をシナリオに書き込むという事では有りません
例えば…「入った部屋は、四畳半より狭い三畳くらいな部屋で正面には子供が寝れるギリギリの大きさの1メートルのベットと枕と毛布が一枚、小さい窓が左にあり月明かりが差し込んでいた
入ってたドアが後ろに有り、右手には壁、上には天井が有り、下には床が有る」
ね…特に最後の一行は必要ないでしょう
つまり、この部屋のストリーに重要なファクターのみの説明だけでいいのです
実際の部屋の広さとかベットの大きさとか克明に書く必要はないのです
「入った部屋は狭い部屋で、とても小さいベットのみ、小さい窓から月明かりが差し込んでいた」
で済みます
要は、この部屋は狭く、小さいベットがポッツんと置かれて居て…くらいの説明で良いのです
窓からの月明かりは雰囲気を出すための表現です
無くても良いのですが、これが映像化するのに重要なのです
映像化しようとするスタッフに助けになるファクターです
このシナリオをもらったスタッフは…この部屋が狭くて、まるで物置小屋のような部屋で
差し込む月明かりのみが、なんとなく物悲しい
この月明かりを最大限目立つように映像化するでしょう
そういうシナリオが映像化前提のシナリオなのです
またシナリオライターはキャラのセリフが書けなければなりません
何をセリフぐらい…と思われるかも知れませんが意外と大変です
例えば…ミサト「作戦は理解できた?」
シンジ「僕は理解しました」
アスカ「私も理解しました」
綾波「私も理解しました」
では、お話になりません
シンジ「僕は理解しました」
アスカ「そんな簡単な作戦、私にとっては楽勝よ…理解できて当然」
綾波「………………理解しました」
という感じで同じ返事でもキャラの性格に合わせたセリフを考えなければなりません
小説や漫画、原作有りのTVアニメなら原作を参考に出来ますがオリジナルの場合シナリオライターが築いていかなければなりません
最初の企画書には基本の性格しか書いてありません
(もちろん企画意図で主人公は必ず「語尾に、ぴょんを付けろ(笑)キャラです」という事は有りますが…)
だからシナリオライターが作品観やキャラの性格を踏まえてセリフを考えていかなければなりません
あとTVアニメは放送時間が決まっています
大概のTVアニメは本編が20分強です
それに収まるようにしないと、いくら素晴らしいシナリオでも採用されません
まだまだTVアニメのシナリオライターになるには色々有るのですが…長文になったので今回は終わりとさせて頂きます
また続きを書きたいと思いますが…またいづれ…
ご拝聴ありがとうございました。
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