よし先生の元気が出る原則教育論No.2
こんにちは。よし先生です。(^o^)丿
とある公立小学校の教員をしています。
教師として,今よりもっと充実した日々を送りたいと思っているあなたや,教師の仕事に興味をお持ちのあなたや,お子さんが学校に通っておられるあなたに,今日から,「よし先生の元気が出る原則教育論」を届けます。
第2回は,教育サービスのもつ特殊性についてお話をします。
原則その5「教育サービスには,叱る事も含まれる」→子どもを叱る時,サービスの一環であるという意識はありましたか?
一般的に,サービス業にとって大切な事は,顧客に対して充実したサービスを提供すると同時に,そのサービスを受けたことによって顧客が満足を覚える事です。そのためには,平たく言うと,顧客に気持ちいいと思ってもらう事が大切です。
ですから,一般的なサービス業では,顧客に不快感を与える事はタブーです。まして,顧客に恫喝を加えるなんて,ありえない話ですね。
ところが,教育サービスには,子どもを「叱る」という行為が含まれます。一般のサービス業に比べると,特殊であるといえます。では,なぜ「叱る」という行為が必要になるのでしょうか?
理由の一つは,子どもが小さいながらも一個の人格だからです。一個の人格である以上,その子どもなりの経験や,それに基づく物の見方や考え方によって行動しています。言いかえると,その子どもなりの個性をもって行動しているわけです。
教育では,その個性(その子の自分らしさ)を尊重する事は重要な事です。しかし,その個性は,時としてその子どもが新しいものの見方や考え方に出会うのを妨げる事もあります。そのときに,子どもを「叱る」ことで,今までのその子どものものの見方や考え方を,「その子どもの人生に有効に働くように若干修正する」という行為が必要になります。言い換えると,その子の自分らしさをより輝かせるために磨くということです。
基本的には,教師は,それぞれの子ども達に寄り添っている形で教育サービスを提供し,時に「叱る」という特殊なサービスを提供していくようになります。昔から言われている,「九つ誉めて,一つ叱る」という割合は,一理あるわけです。
以上の考え方に基づけば,叱り方は自ずと「こんな事をしていては,あなたのためにならない」というメッセージを含んだものとなります。
このメッセージが上手に届けられる時,子どもにとって教師は,「叱ってばかりの嫌な大人」ではなく,「普段は支えていてくれて,ときに間違った自分をただしてくれる頼りになる大人」となります。勿論,「おまえは,まわりの子にとって迷惑な存在だ。私のクラスにとって厄介者だ」「教師である私にとって不快な言動だ」などというメッセージを含んだ叱り方は,正しい叱り方とはいえません。このような叱り方しかできないような教師は,子どもに上質なサービスを提供しているとは,とてもいえません。早く教師を辞めるか,或いは自分の振る舞いを直ちに振り返り,改めるべきでしょう。
次回は,教育サービスを上手に提供する上でのポイントについてお話したいと思います。