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本当に欧米には寝たきり老人はいないのか?

「欧米には寝たきり老人がいない」という話を耳にしたことがあるかもしれません。これは本当なのでしょうか?日本と欧米の介護・医療の違いを比較しながら、その真偽を検証してみましょう。

日本の「寝たきり」高齢者の現状

日本では、要介護状態の高齢者が多く、特に「寝たきり」と呼ばれる状態が長く続くケースが少なくありません。これは、日本の医療制度や家族介護の在り方が影響していると考えられます。

  • 長寿化:世界的に見ても日本人の平均寿命は長く、結果として要介護期間も長くなりやすい。

  • 在宅介護の多さ:日本では家族が自宅で介護するケースが多く、ベッド上での生活が長期化しやすい。

  • リハビリの遅れ:医療機関での積極的なリハビリが十分に行われないことがあり、回復が遅れることも。

  • 延命治療の実施:日本では延命治療を行うケースが多く、結果的に寝たきりの期間が延びることがある。

欧米では「寝たきり」が少ない理由

一方、欧米では日本と比べて「寝たきり」状態の高齢者が少ないと言われています。その理由として、以下の点が挙げられます。

1. リハビリテーションの充実

欧米では高齢者に対するリハビリテーションが非常に重視されています。例えば、脳卒中後の患者はすぐにリハビリが開始され、可能な限り自立した生活を送れるように支援されます。特に、

  • 早期リハビリの実施

  • 理学療法士や作業療法士による手厚いケア

  • 介護施設での運動プログラムの充実

といった点が、日本との大きな違いとなっています。

2. 施設介護の普及

欧米では高齢者の多くが介護施設で生活しており、専門的なケアを受けています。家族が自宅で介護するケースが少ないため、適切なリハビリを受けながら生活することが可能です。

3. 延命治療を控える文化

欧米では、日本と比べて延命治療を控える傾向があります。日本では、高齢者が食事を取れなくなった場合、点滴や胃ろう(経管栄養)を行い、できる限り生命を維持しようとすることが一般的です。しかし、欧米では終末期の患者には緩和ケアを重視し、過度な延命治療を行わないケースが多くなっています。

  • 口から食事ができなくなった場合、自然な死を迎える選択をする。

  • 家族や本人の意思を尊重し、尊厳死を選択する文化がある。

  • 緩和ケア(ホスピス)による終末期医療が充実している。

これにより、長期間にわたって寝たきりになる高齢者の割合が減ると考えられています。

まとめ

「欧米には寝たきり老人がいない」というのは完全に正しいわけではありませんが、日本と比べると割合が少ないのは事実です。その背景には、

  • リハビリテーションの充実

  • 施設介護の普及

  • 延命治療を控える文化

といった要因があります。日本においても、こうした欧米の高齢者ケアの良い点を取り入れることで、要介護期間を短縮し、高齢者の生活の質を向上させることができるかもしれません。

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