私がフリーランスから正社員へ戻った理由
こんにちは!Web系エンジニアのよーすけ(Twitter - @yosapro)と申します。
正社員を1年半、フリーランスを1年経験した後、2022年5月からまた正社員に戻ることにしました。
この記事では、正社員に戻った理由をご説明させていただきますので、キャリア選択の参考になれば幸いです。
◆企業概要
【企業名】
株式会社ビジョナリー
https://hidamarigroup.com/
【事業内容】
介護・障害者福祉事業
【開発チーム】
PM + エンジニア6名(副業含む)+ デザイナー2名
【開発プロダクト】
具体的には言えませんが、事業関連性の高いWebサービス
新規発足したプロジェクト
【技術スタック】
TypeScript / React / Next.js / NestJS / Golang / gRPC / Protocol Buffers / AWS など
【想定されるポジション】
フロントエンドを中心に、コアメンバーとして入社
エンジニア組織立ち上げの時期なので、ルール作りや採用まで幅広く担当予定
【勤務体系】
基本フルリモート
◆転職媒体
転職ドラフト
◆入社を決めた理由
①関心がある業界のプロダクトだから
私はIT化が遅れている業界に貢献したいという思いの強いエンジニアです。
エンジニアになる前に勤めていた税理士法人では、中小企業を中心とした法人担当だったのですが、町の小さな会社ではいまだにFAXが使われていますし、「Aというエクセルファイルを開くためには田中さんのパソコンで開かないといけないから少し代わって」、みたいなことも珍しいことではありません。
私はクラウド会計をはじめとしたITツールの導入を推進する若手代表として、ITが業務効率化にもたらす影響を目の当たりにしてきました。
そして介護業界もまた、IT化が遅れている業界の1つであり、私の母がケアマネージャー(介護保険利用者のケアプランを作成する公的資格)だったことで、話はよく聞いていました。
正直、近年急成長するエンタメサービスや、大手ECなんかは、私じゃなくても優秀なエンジニアたちが世の中を便利にしてくれると思います。(そもそも入社なんかできないか)
しかし、IT化が遅れている業界は、「業界を変えたい」という強い思いを持った人たちが集まらないと動き出しません。
その業界にいる人たちからすれば、いつもの仕事の進め方が当たり前であり、世の中には便利なものがあるらしいが自分達とは無縁のものと考えてしまいがちです。
社長も開発チームも、その強い思いを持って動き出していて、私もそのお手伝いがしたいと思い入社を決めました。
②技術スタックが魅力的だから
冒頭説明した通りの技術スタックということで、モダンな開発経験が積めると言うのはエンジニアとして非常に嬉しいポイントです。
アーキテクチャや細かなライブラリについては割愛しましたが、どれもモダンで合理的な選択・構成が行き渡っています。
フリーランスエージェントに登録して案件探しも並行して行っていたのですが、やはり専門的な即戦力を求められることが多く、ReactエンジニアやRailsエンジニアポジションからのオファーが多かったです。
現時点での私の経歴だと、フリーランスのままでは経験できないかもしれない構成というのも非常に魅力的でした。
直近のNext.js + TypeScript経験を評価していただき、初めはフロントエンド領域で新規コンポーネント作成からガンガンお任せいただく予定ですが、いずれはバックエンドも含めて幅広く活躍ができそうという環境も前向きに検討できた要素の1つです。
③社員さんたちの人柄が良かったから
話し方や振る舞いなどから、「この人ちょっと変な人かも?」と違和感を覚えた職場では、入社してみるとやはりやりづらかったという経験は皆さんにもありませんでしょうか。
私は過去に1度だけあり、エンジニア採用に携わった経験からも、第一印象や自分の直感は大切にしています。
そういった点では、今回の会社では全くなかったです。
前述した熱い思いや、社員さん同士の仲がとても良さそうな雰囲気が気に入りました。
全員とお話しできたわけではありませんが、一緒に仕事をするのがとても楽しみです。
④地元企業だから
本社は名古屋市にあります。
東京じゃないだけでもレアなのですが、介護施設や事業所が私の住む市区町村を中心に展開されていることにさらに驚きました。
せっかくなので、面接は車で10分のところにある事務所で対面で行っていただきました。
(情に流されては行けませんが、これも何かの縁かもしれないと感じざるを得ない)
⑤0→1フェーズだから
これまでの職場・案件が1→10や10→100フェーズよりも、0→1フェーズの方が多く、ほとんど決まりがない中でメンバーとコミュニケーションを取りながら仕事を進めることが多かったことから、バリューを発揮できるのではないかと考えました。
当然コードを書く仕事以外もたくさんあるでしょうし、中には「本当に自分がやらないとダメ?」と思ってしまうような泥臭い仕事も待っていることでしょう。
キャリアの成長にだけフォーカスして、日々の仕事に対して全てを合理的に考えてしまうと、こういった0→1フェーズというのは楽しめないと思いますので、向き不向きはありそうです。
私は、大学時代のサークル活動のような、自分達で色々作り上げる創意工夫感が好きですね。
⑥某有名企業所属の外部CTOがいるから
正社員にはベテランのエンジニアさんがいらっしゃらないそうなのですが、技術的サポートについては、副業として参画いただいている某有名企業所属のエンジニアさんが外部CTOとしてフロントエンド・バックエンドの両方に1名ずつおり、学びになることも多そうなので、安心して入社を決めました。
⑦少人数開発だから
大きな組織の特定の領域しか担当しないエンジニアより、小さな組織で幅広く裁量を持って仕事をするエンジニアでありたいので、ポジションとしても合っていました。
⑧転職ドラフトで1位指名をもらったから
転職ドラフトの1位指名というのは、開催期間中各社1回しか使うことのできない特別なカードで、「複数人を指名した中であなたが一番欲しい」という熱意を感じられました。
プロフィールも非常に細かく見ていただいたようで、オファー理由もとても納得感と本気度の伝わる内容でした。
◆懸念点
①制度が整っていない
先述した通り、エンジニア組織自体が立ち上げの時期なので、会社の中の規則や給与体系が、多く在籍している介護職員さん基準のものをエンジニアにも無理やり適用しているような状態です。
勤める上で魅力的な制度がなければ、今後新しいエンジニアを獲得する上で大きく響いてきそうなので、率先して整えていきたいと思っています。
②社員にベテランエンジニアがいない
エンジニア獲得初期段階ということもあり、正社員エンジニアの経験の豊富さについては正直物足りなさがあります。
プロダクトの成長に伴って、組織拡大は必至なので、これからの採用活動にも力を入れていきたいです。
◆フリーランスをやめるデメリット
①給料・報酬で損をする
一般的に、正社員よりもフリーランスの方が報酬は高く、税金や社会保険料を自分で払った手残りベースで見ても、やはりフリーランスの方が経済的には得をします。
実際に、フリーランスエージェント経由で月60万(税別)のReact案件のオファーをいただいていました。
回答期限の関係でお断りせざるを得なかったのですが、仮に1年間参画した場合、年間800万円の報酬だったということになります。
給与と報酬を単純に比べることはできませんが、今回内定をいただいた正社員年収と比べれば、少し損をしているかもしれません。
しかし、入社を決めた理由に記載した通り、お金以外の多くの面で自分にはメリットを感じました。
また、家庭を持つ身としては、病気や事故などの万が一のリスクヘッジのためにも、正社員に戻ることに抵抗はありませんでした。
②節税がしづらい
パソコンやモニターから、家賃や通信費、日々のカフェ代まで、フリーランスであれば経費に計上することができますが、正社員にはそれができません。
iDeCoの限度額が減るのも地味に痛いです。
こればっかりはどうしようもないので、正社員という立場の中でできる限りの節税策に取り組んでいこうと思います。
逆に正社員であれば、仕事に必要なものは会社が経費として出してくれますので、捉え方次第かもしれません。
③案件が移りづらい
フリーランスのように3ヶ月や6ヶ月という短い単位で案件を渡り歩くことはできません。
技術志向の強いエンジニアにはフリーランスの方が向いているでしょう。
◆転職ドラフトを使ってみて
転職ドラフトを使用した感想については以下の記事にアップしましたので、併せてご覧いただけますと幸いです。
(指名された数や提示年収も公開しています。)
以上です!
最後までお読みいただきありがとうございました。
これから開発のみならず、組織の中心メンバーとして様々な経験ができそうなので、楽しんでいこうと思います。
過去の記事も是非見て行っていただけると嬉しいです!