宇宙(そら)翔ぶキアの秘密基地83

眠れない夜、ベットの海に顔を浮かべて想像膨らませながら炎の海の国の話を聞いてみた。

2人の話は晩ご飯が終わって皆がバタバタ寝室へこもってしまってからこの大きなテーブルを囲んで行われることに。

多分みんなはそのことを知っているからか、いっつもダラダラ食べているモースターまで

「ごゆっくり。」

と捨て台詞的に言い重い腰を上げてギリンとギランを皮肉を込めた目で見ながら、のそのそ部屋へ行ってしまった。

誰も立ち聞きしてないことを2人は確認して顔見合わせ、

「ギヒヒ!」

と歯を出して笑いすぐ酒と肴を出し、食器にグラスをテーブルに並べた。

「ギギギギギ、僕らの夜だぜギラン?」

「ギギッ、今夜は特別ゲストがいるよ。兄貴。」

「ギギギギギ、妖精何飲む?」

「ギギッ、ダメだよ兄貴。キアちゃんはまだ子供。それにお酒に弱い。」

ああ、あの時ピッチャーに落ちてしまったこと言ってるのね。

「ギギギギギ、お酒じゃないのは良いんだな?」

「ギギッ、兄貴お手製のあの飲み物作るの?」

「ギギギギギ、だが旨い酒をめいいっぱい楽しむにも、まずは特訓だ!早速行くぞ!」

「ギギッ、頑張るけどキアちゃん妖精だろ?金属大丈夫か?」

金属ねー、考えたことないわ。

それか人間達、あたしが妖精だから何気なく金属を近づけないようにしていたのかも。

「ギギギギギ、いらん心配しなくていいよギラン。僕らはプロだぜ?当てなきゃ良いだろ?」

「ギギッ、当たりゃ妖精で無くても危ねー。スッゲー強靭な怪物の骨すら切り裂く代物だからなー。」

「ギギッ、兄貴の腕もな。」

「ギギギギギ、ギランの手裏剣投げる腕もな。てなわけで心して。行くぞ!」

ギランはあたしをテーブルに置いて離れギリンと向き合った。

勝負するかのように睨み合い構えているけどなんだかそれすら楽しそう!

想像膨らませながら気づけば時間は昼近くにまでなっていた。何故に寝ることを忘れた人から睡魔はやってくるのだろうか?

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a