ポケット屋敷の探し物119 怪しい光
「バタン。」
美和子ちゃんはそんなつもりなかったかもだけど何となくトイレの扉が世界の全てを閉ざしたかのように冷たい音を立てて閉まった。
奈々ちゃんじゃないけど確かに温度を感じた。
美和子が出てくるのを待ちながら司はさっきの続きを考えていた。
今朝和恵ちゃんが消えた時、夜紫穂ちゃんが消されていなかった時の両方とも会議室の扉に鍵がかかっていた。
犯人はマスターキーを使っていると思うけどこの2つの事件が同一犯でなかった場合を想定するとどちらかが外から鍵をかけるなんて不可能になる。
けど、その2人が共犯なら可能になる。
「あれ?」
白くて長い光が司の横を通り過ぎた。
その光は会議室の方へ向かう。
影の人かも!
今鍵が開いているからみんなが危ない!
美和子ちゃんには悪いけど影の人を捕まえないと!
司は慌ててでも足音立てないように姿勢を低くして小走りで光の行方を追った。
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