宇宙(そら)翔ぶキアの秘密基地140

見事過ぎる月に目を奪われ、赤い星に想いを馳せここじゃない遠くに漠然とした憧れを抱くのは終わりの時!?

ナーブの部屋は色んなものが所狭しと置かれてて窓があっても薄暗かった。

「どうぞ、散らかっていて申し訳ないですがここは何でもお揃いで、便利な物置小屋です。」

真面目な顔で戯けたことを言うのがおかしかった。

そして、古く色褪せて、装飾が一部取れてはいるけど豪華そうなオレンジ色の椅子にあたしを置いてくれたの。

「どうぞ、随分と古くなってはおりますがこれはかつて栄えた王国の国王様の玉座で御座います!」

こんな凄い椅子に座られるお方なのにさぞ無念でしたでしょうね。

「ええ!?まさか、あなた方が戦って!?」

あたしが驚いてそう言いかけるとナーブは首を横に振り、

「いいえ、サーレント様はなるべく犠牲を出さぬ方法を用いてお宝を手に入れられます。だからその国がどんなに栄えたのか見ることは叶わぬままだが眺めることによってその歴史が想像できる。どんなに栄えようとも名誉ある地位に就いたとしても始めが存在する限り、終わりも必ず来るもの例外なくな。さてと、私めの身の上話、聞いてはくれぬか?」

ナーブはあたしを乗せた椅子の前で座り込んだ。

そう、だからこそ今を生きようとするもの!

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a