続・サイレントな男
結果から言うと、私が短期間で2度救急搬送された。
しかしどちらも病気ではなく、過度なストレスが原因だろうということだった。
二度目の救急車で病院に運ばれた時は自宅から少し遠いところに加え、夜中だったこともあり帰りの交通手段がなかった。
しかもコロナが大流行中、微熱があった私は病院側からご家族に迎えに来てもらうように促され渋々夫に電話した。
電話に出た夫は、家に救急隊が上がってきているにもかかわらず私が救急車に乗ったことすら知らなかった。
検査結果と一緒にこう言った理由なので迎えに来て欲しいと伝えた返答はそれはそれはとてもめんどくさそうに
「はぁ、、、無理。抜け出してタクシー乗ったら?」
予想を遥かに上回る返答に腹が立つのを通り越して瞬間的に電話を切っていた。
看護師さんが現れて、お迎えこれそうですか?と聞かれたので言われたまんまを伝えたら看護師さんはおブチギレになられ、少し震えながら本気トーンで言われた「そんなやつ捨ててしまいな?」は私の心に一生刻まれることだろう。
なんとか私の親族に連絡して迎えにきてもらい家に帰れたのだがその後2日無視が続き、流石に子どもにも不機嫌が飛び火してきたので、無視2日目の夜に冷静に歩み寄る感じで話をしようと試みたのだが「明日にして」と吐き捨てられ寝室に逃げた瞬間、我慢も何もかも全てが吹っ飛んだ。
クッションに突っ伏して声が漏れないようにひたすら叫び泣き、疲れたところで冷静になって両親に「もう限界なので子ども連れて帰っていいですか」とラインしたら夜中にもかかわらず「どうぞ〜〜♩」と母から返信がきた。
その後すぐ父から「迎えに行こうか?」と来たので、自分でも驚く程のスピードでタイムスケジュールを組んで“明日12時”を決行することにした。
夫が朝9時前に家を出るのでその後すぐ子どもに今日から二人で祖父母の家に暫く住むことを説明すると拍子抜けするほどあっさりとOKしてくれたので、着替え一式と生活必需品、大切なものやオモチャなど自分と子どもの物をできるだけありったけのダンボールやケースに詰め込み、時間通り到着した父のファミリカーに、これでもかという量の荷物を詰め込んで実家へ向かった。
もぬけの殻状態の家へ何も知らず帰る夫に、同情心はもう一ミリも残っていなかった。