【コラム】映画を観たいけれど、映画の探し方がわからない人に向けた、映画の探し方とは?
※WARNING
はじめに、
このコラムは映画中毒者による、
映画中毒志願者に向けたコラムとなっております。
このコラムを最後まで読むと、
映画の魅力に気づき、
映画が好きになり、
映画のない人生から抜けだせなくなる恐れがあります。
あらかじめ、ご了承ください。
コラン
わたしは友達に会うと必ずと言っていいほど、最近観た映画の話をする。そのときに、普段あまり映画を観ない友達に言われるのが、「邦画は観るけど、洋画はわからないな〜」、「いろんな映画がありすぎて、何から観たらいいかわからない。。」という言葉。
あー、たしかになあ。毎年新作の映画は次々と発表され、過去の映画ばかりが増えていく。それなら、なおさら迷ってる暇がないじゃん!これだけの映画があるということは、名作映画だって数多くある。今すぐ映画を観よう!
ということで、今回は映画を観たいけれど、何をどこから観たらいいかわからない人に向け、とくに洋画に絞って、わたし自身の体験談も踏まえながら、映画の探し方を見つけようと思います。
映画をあまり観ない人だけでなく、映画をちょこちょこ観る人も、そしておもしろい邦画を観たい人も応用できる探し方かと思います。
文章を盛り上げていくために、おすすめ度の低い順に紹介していきますこと、お許しください。それではさっそく、いってみましょう。
探し方おすすめ度 1【★☆☆☆☆】
映画好きの人に聞く
嬉しくも困る質問がある。それが「おすすめの映画は何?」という質問。
映画好きとして友達が映画に興味を持ってくれるのは嬉しいが、答えに詰まる質問でもある。「先生この問題わかんな〜い」といった、自分の考えをまだまとめて伝えられない子供と一緒で、「文章の意味が分からない?」「答えの導きだし方が分からない?」「どこまでなら分かりそう?」という感覚と似ている。
映画好きの人であればマイ・フェイバリット・ムービーがあるだろうが、必ずしもその映画が万人受けするかと言えば、違う気がする。現にわたしが一番好きな「時計じかけのオレンジ」という映画も、賛否が分かれる映画と言われていて、普段映画を観ない人にすすめられるかと言えば、すすめにくい。
「おすすめの映画は何?」と聞かれたら、もちろん友達にはどういった感じの映画が観たいのか質問した上で、それならこの映画はおすすめだよと言うが、どうも納得してもらえないことのほうが多いような気がします。
それならば、「この間◯◯って映画観ておもしろかったんだけど、おすすめある?」と聞いてくれたほうが、「◯◯観たんだったらこんな映画もおすすめだよ」と会話ができ盛り上がります。
なので、お互いが不幸にならずに済むように、あくまでも参考程度にメモをするくらいが丁度いいと思います。
探し方おすすめ度 2【★★☆☆☆】
話題の映画を観る
話題の映画ともなれば、たしかに面白い作品もあるのだろうけれど、地雷も少なからずあると思う。繰り返されるテレビCM、情報番組、街中で見る広告によって上がる期待、ストーリーの想像、それによって期待を越えるどころか、下回った時の残念感は何とも言えない。洋画に限って言うと、日本と本国とで宣伝のさいのクローズアップの仕方が違うことで、「想像していたのと違う!」となることも少なからずあります。
見たことがある方もいらっしゃると思いますが、「これは本当に同じ映画の広告なの?」と当時Twitterで話題になったのが、映画「ベイマックス」の広告。
これがおなじみ日本向けの広告
そして、これが本国アメリカ向けの広告
う〜ん、同じ映画とはまるで思えない。たしかにアメリカのポスターは、イエッ、ヒーロー! アクション! 爆発ドカン! 最新テクノロジー!最高! な、いかにもアメリカらしいポスターです。
それに対して日本のポスターは、和を重んじ、人の内面、心のあり方を大事にする、いかにも日本人が好みそうなポスターです。
もう一度言いますが、これは「ベイマックス」というまったく同じ映画の広告です。どちらの広告のほうが観たくなるかと言われれば、東北育ち、生粋の日本人であるわたしはやはり、日本向けの広告のほうが観たくなる。ただ、この日本向けの広告を観て、「あー、これは人間とロボット、主人公の少年とベイマックスとの日常を描いた、愛と友情の物語なんだろうなあ」と想像して映画館に行ってしまい、目の前のスクリーンでベイマックスが真っ赤に変身し、ド派手な戦闘シーンでも始めようものなら、わたしは左手に抱えたポップコーンを目の前の観客の頭にぶちまける自信がある。
ただベイマックスはまだ良い方で、ヒーローアクション映画ではあるものの広告に書いてあることは間違いではなく、観た人の評価も高いです。
もちろん話題になるくらい面白い映画もありますが、少なからずイメージと違ったと思う人もいて、そもそも宣伝と言ってることが違う!という映画もあったりする点。実話を基にした感動映画!と謳っておきながら、実話が基にはなっているけど、98%くらいは監督、脚本家の脚色が入っていたり、ハッピーエンドかと思ったら全然違う!ということもある点では、話題の映画を探して観るということも、ぜひ!とはおすすめはできないかなと思います。
探し方おすすめ度 3【★★★☆☆】
雑誌から情報を得る
本屋さんやコンビニの雑誌コーナーに目をやると、たまに飛び込んでくるのが雑誌の見出しで踊る「映画特集!」の文字。この文字に踊らされ、どうせまた同じような内容なんだろうと思いつつ、レジに持っていってしまうのが、そう、わたしです。
こんな感じで、POPEYEさんの映画特集ですが、この特別編集なんて映画だけでなくおすすめの本まで載っていますからね。これを買った当時、文字だけでなく、ページのノンブルから余白まで舐めるように見ていたのが懐かしいです。
それはさておき雑誌の映画特集で面白いのは、本当に映画が好きな評論家、芸能人、ミュージシャン、作家さんなんかのおすすめ映画を知れるところなんじゃないかと思います。
自分の好きなミュージシャンや作家さんが好きな映画なら、わたしも観たいと思える。そこに尽きるかなと。
ただこの探し方も友達に聞くのと一緒で、名作映画も紹介はされるけど、人によっては好みが別れる作品も同じくらい紹介されていたりするので、参考程度に買って、部屋に1冊置いておく分には全然ありかなと思います。
探し方おすすめ度 4【★★★★☆】
監督や役者から芋づる式に探す
この方法はわたしがよく使う映画の探し方で、意外と盲点になっている探し方でもあるのかなと思います。
例えば、普段映画を全然観ていなくてくても、「そういえば小さい頃にE.T.なら観た!」「ジュラシックパークなら観たことある!」とします。
この2つの映画を誰が撮ったかというと、巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督です。きっと名前くらいなら聞いたことがあると思います。
じゃあ今度は、スピルバーグ監督の作品で面白そうな作品を探してみると、
シンドラーのリスト(1993年)
プライベート・ライアン(1998年)
個人的におすすめなのが、実話を基にして作られたこちら
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年)
だいたいこんな感じで、スピルバーグ監督の名作映画が見つかったとします。
次にキャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンを観て、面白かった!次は何の映画を観よう?と思った時、実はこの映画、レオナルド・ディカプリオが出ています。レオ様だ!そう言えばレオ様って、他に面白そうな映画に出てないっけ?と調べると出てくるのが、
タイタニック(1997年)
インセプション(2010年)
個人的におすすめなのが、実話を基にして作られたこちら
ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年)
こんな感じでたくさんの映画が出てきます。
名作映画に名監督あり、名作映画に名俳優あり。
何の映画を観ようか迷ったときはぜひ、聞いたことのある監督さん、好きな役者さんから掘り下げて探してみてください。
探し方おすすめ度 5【★★★★★】
つべこべ言わず、名作映画を観やがれ!
最後の最後でそれ!?と思うかもしれませんが、普段映画を観ない方、洋画を観ない方はぜひ、手元の携帯、目の前のパソコンの検索エンジンに「映画 名作」と入れて検索してみてください。
観ないと損をする、死ぬまでに一度は観たい、名作ベストなどのふれこみでサイトが出てきます。そこに出て来る映画で自分に合いそうなものを2〜3本選んでレンタルしてきてください。
例えばこの4本、
ライフ・イズ・ビューティフル(1998年)
ニュー・シネマ・パラダイス(1989年)
ショーシャンクの空に(1994年)
個人的におすすめ
グッド・ウィル・ハンティング~旅立ち~(1997年)
この4作品なんかは、名作映画として必ずと言っていいほど出てくる作品で、観る人を選ばない作品かと思います。ジブリで言えばもののけ姫や、風の谷のナウシカのような、欠点を探す方が難しいような映画で、2時間、2時間半を飽きることなく観れる映画でもあります。
名作映画が名作映画たる所以がなんたるか、それを肌で感じることができると思います。
自分で面白そうだなと思った名作映画を観て、もし、万が一それが面白くなかったとしても、この映画は自分に合わなかっただけだなと思って、別の映画を観ればいいだけです。友達に教わってせっかく観たのに合わなくて、次に会ったときになんて言おうと考える必要もありません。
わたしも昔、リトル・ミス・サンシャインという
こちら、ロードムービーの中では傑作と言われている映画があるんですが、観たときに何が面白いんだろうなと思いました。それから時間が経って、友達にこの映画が大好きな人がいて、もう一度観てみようと思って観てみましたが、やはり何が面白いのか分かりませんでした。
今にして思うと、わたしは普段ロードムービー自体にあまり興味がわかなくて、その友達はロードムービー自体が好きな人でした。
例えばホラー映画にも名作映画はありますが、ホラー映画自体が苦手な人、興味がない人にとっては、魅力を感じなくて当然だと思います。
人それぞれ好みがあるからこそ、自分の感覚で面白そうだなと思う作品を見つけてほしいと願いますが、最後に紹介した名作映画4本は、上の文章の通り、本当に観る人を選ばないような作品なので、もし、映画を観たいけど何から観たらいいか分からない方、探し方が分からなかった方は、騙されたと思って観ていただけたらなと思います。
若者の◯◯離れが叫ばれて久しい昨今、若者の映画離れ、という言葉まで耳に入ったり、昔見たテレビ番組で、インタビュアーが街角の若者に知っている映画監督の質問をすると、北野武、松本人志などの芸能人しか出て来ないという映像を見たことがありました。
またまた〜、編集の妙で詳しい人のインタビューはカットして、知らない人のインタビューばっかり使ってるだけでしょ〜、なんて思ったりしましたが、たしかに友達と話をしていても、好きな映画監督の名前まで出て来る人は少ないかもなと思いました。
もちろん映画監督の名前を知っていたからどうなんだって話ですが、このコラムをきっかけに、好きな映画が見つかれば嬉しいです。
その人の人生に、忘れられない1本の映画があるように、君の人生に、忘れられない1本の映画が見つかりますように。
不定期ですが、【コランの麻薬的映画のすゝめ】の更新も頑張ります。
それではみなさんの良き、映画ライフのほうを祈っております。
コランでした。