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明日もまた、同じように空が広がって、 人は生きている限り死と隣り合わせということを 君が一瞬でも忘れられるようにと願いながら、 晩ご飯のおかずの数を一から数える夜。 刃物で切られたみたいな空からこぼれた光が刺さる夜明け、 今まで経験した全てがどうでもいいと言えるような朝、 街路に並ぶ木はどれも裸のまま立ち尽くし、 春になったら着るための洋服を探し続けた。 誰もが希望にときめいて、 素晴らしい日々を望んでいる横で、 わたしはわたしの髪を揺らし続ける、 風の体力ばかりに気を取ら