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askad
短文
例えば、寂しいという気持ちを
僕のここに押し止めておくとする
朝の匂い、パンの焼く音が
忙しさに紛れて消えていく
例えば、全てが消えた世界で
何を支えに生きれば良いのだろう
部屋抜け出し、街に紛れる
ああ、必要ではないがここにいていいんだと
それで、いいんだと思える。
例えば、幸福がしっぽを振ってくれて
笑顔で溢れる世界になったとする
僕のなにかが違うと叫んだ時
それを壊していいのかと肩に留まる
例えば、音が存在しない君に
音を与えることが出来たとする
罵詈雑言がのたる世界に
触れたら君の笑顔が消えるのが怖いけど
僕は僕を元に世界を変えるよ
誰かから影響受けたのかなぁ
自分は何処にいるのかなぁ
あの子は幸せでいるのかなぁ
僕の背中には血に塗れた翼だけ
例えば、寂しいという気持ちは
僕のここに押し止めておくとする
選んだ道見えた世界
ゆっくりと軋む身体に乗せて
僕はあいつを殺して歩いていく